vol.10 【柔道②】
小学3年生になると、3歳下の弟も柔道を始めた。
こいつは近所でも有名な悪ガキで、柔道という発散場所を見つけてしまったが故、メキメキと実力を発揮した。県内では敵なし、中部地方の大会でも2位に入るなど、いわゆる天才タイプ。
対する私は負けに負け続け、弟は親に褒められ、私は「なんでお前は弱いんや」といった感じ。そんなん知らんやん、俺はおっとりいじめられっ子、弟はいじめっ子。小さい頃はセンスと性格がものをいうスポーツ。
小学生の頃はなかなか試合で勝てなく、弟と比較されてばかりだった。
小学生の頃、試合をして驚愕した選手たち。
石川県の窪田柔道倶楽部にいた橋高海人選手。後に石川県の鶴来高校から筑波大学、警視庁に進む。平成25年の全日本ジュニア100kg超級では2位になった選手。初めて対戦したのは小学4年のとき、滋賀県で開催された琵琶湖カップの団体戦。4年生で先鋒で対戦したが組んだ瞬間右の内股でぶっ飛ばされた。ちなみに午後からの個人戦の1回戦でも当たり、同じく右内股で。体が私より一回り大きく、体の柔らかい選手。
同じ福井県の金井学園ジュニア柔道クラブにいた松原功貴選手。後に富山県の小杉高校から名城大学、大阪府警。小学生の時から高校まで、おそらく通算15回くらい試合をしたが、1回しか勝てなかった。体は一回り小さいが、とにかく力が強い。気も強くしぶとい、試合の後半によく投げられたな。
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