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リアリティショーの中のリアル|音楽を配信することへの葛藤

ポッドキャスト「恥を抱きしめて」#28「服どうやって買ってる?|脱出おひとり島3|テラハの好きなところ|アルバム配信への複雑な気持ち」の後書きです。

今回は「服を買うのは通販派?店舗派?」といった雑談を挟みつつ、自分がリアリティショーに求めているもの、そしてアルバムをストリーミング配信するにあたっての葛藤を話しました。

ときめきと人間味を見たいリアリティショー

Netflixで配信されている「脱出おひとり島3」という韓国の恋愛リアリティショーにハマり、ついに最終話まで見終えてしまいました。
今シーズンはそれまで以上に面白かったなと感じており、その大きな理由の一つに「人間味を隠さずに見せてくれるメンバーがいた」という要素があると考えます。

リアリティショー番組がたくさんリリースされている昨今、視聴者にどういう見られ方をするかを気をつけて出演する人は多いと思います。
ただでさえ切り取られた部分をその人の全てかのようにコメントされてしまう場なので、無理もありません。

ただ今シーズンの脱出おひとり島には、人に非難されかねないような言動をおそらくそのまま表現しているメンバーがいたことで、かなり見応えのあるものになっていました。

ざっくり言ってしまえば複数の相手に恋をして、最後の最後までそれぞれに気を持たせた男性メンバーがいたのです。
またガスライティング、モラハラとも取れるような対応をしており、その未熟さは見ているこちらがイライラしてしまったり恥ずかしくなってしまうようなものもあったのでした。

個人的にはリアリティショーに求めているのは、そのような「人の人間味」を見させていただくということ。
なるべく自然体で人を知っていったり違和感を抱いたり、ぶつかり合ったり向き合ったりする様子を痛手を追わずに追体験させてもらえるのが醍醐味だと感じております。

「この人素敵だな、この二人のやり取り見てるの楽しい!」
というのももちろん好きなのですが、
「この人どうなの?相手はどうやって対応するのかな、」
といった人間観察も悪趣味ながらとても勉強になるなあと思ってしまいます。

そしてそういう行動に至るのにはその人なりの理由や背景があるのだなと考えたり、これがその人の全てではないもんなあと思うのも人間関係シミュレーションになっています。

テラスハウスを超えるリアリティショーはない

数々のリアリティショーを見て、確かに前述の「脱出おひとり島シリーズ」に加えて、「あいの里」、「ラブトランジット」、「バチェロレッテ1」、「ラブイズブラインドJAPAN」
など、夢中になった恋愛リアリティショーはいくつかあるものの、「テラスハウスシリーズ」を超えるものないなと思ってしまします。

テラスハウスの好きだったところは、恋愛が軸じゃないというところ。
同世代や自分より若い子達が、どんなことに興味を持ち、葛藤し、夢中になり、変化していくのかを見るのが楽しかったのです。 

恋愛をしてもしなくてもいいというのが何よりもリアルです。
お互いがとにかく一定期間一緒に過ごさなきゃいけないことで、気の合わない相手とも向き合ったりする必要が出てくるのも興味深いです。

普段なら視聴側のこちらが出会うことのないような人と画面越しに出会い、メンバーを通して対話のようなものができるのも刺激的。

自分も頑張ろうと思ったり、自分も気をつけようと思ったり。
なんでそう思うんだろう、なるほどそういうふうに伝えるといいのかもと学んだり。

コンプライアンスが厳しくなり、SNSで好き放題感想やら考察やらコメントがなされるようになり悲しい出来事も起きてしまった今、
「番組がこういう枠組みを用意してますよ」
「あくまでこういう設定なんですよ」
といったアンリアル感をわかりやすく出さなければ、誹謗中傷のリスクが高く、出演者への負担があまりにも高い。
だからきっと同じようなコンテンツを見ることはもうできないのだろうなあと悲しい気持ちになります。

ストリーミング配信への葛藤

さて、私mamaririの2ndアルバム「dear past me」の装丁作業がひと段落しました。
ここまでの道のりは非常に険しく、またソロプロジェクトなこともあり、かかったコストもなかなかなものになりました。

出来上がったCDが手元に届いた時はあまりにも嬉しくて、もうこれが世に出なくても満足だなあと感じるほど。

音源自体を作るのにもかなりの時間と労力がかかり、さらにそこからCDの盤面のデザイン、ジャケットをどういうものにするか、装丁や付録はどうするのか、一つ一つ考えて用意していきました。
予算内に抑えつつ、手にとって嬉しくなるものを作り上げました。

そしてやっと完成した時、
「こうなってくると配信嫌だなああ」という気持ちが沸々と湧くのでした。

愛しい愛しいこの我が子。
なぜこの素晴らしい子たちのDNAだけを世界中にお金を払ってばら撒くのか・・・?
いや、誰にも頼まれてもいない。
ではなぜ私は・・・?
となってしまいました。

しかし今回はとにかく、素敵な作品を作り込み、そしてそれを誰でも聞けるところにおいてみよう。そう思って作り始めた作品でした。
より多くの人に聞いてもらえるように、
「これって私だけ?」と思い孤独で塞ぎ込んでいた昔の自分のような人に届いて、一緒に考えたり感じたりしていこうよ、と言えるように。

同じように個人で音楽を制作し、活動している方はストリーミングすることに対して葛藤はないのかなあ、これって私だけ?と思ったため話してみました。

配信でも聞いてほしいですし、とても素敵なものになったのでフィジカルも買ってくれたらとても嬉しいなと思います。

来月2/10、LIVE HAUSにてお昼からリリースパーティするので遊びにいらしてくださいね!
アルバムはライナーノーツと歌詞カード付き2,500円です。最初の方は初回限定版の付録もつけますのでぜひぜひ!

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