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【設備設計】天井が無い建築は設備設計が高くつく?

 大学の改修工事の依頼を受けている。改修前の図面は手書きの図面で昭和61年とあったので、37年前に建てられた建物であることが分かる。コンクリート建築の寿命は学校のような高品質なものだと100年持つので、人間でいえば37歳くらいで、まだまだ若い部類。

 それに対して電気、機械機器の寿命は15年といわれているので、全面的な改修が必要という事で今回はスケルトン(設備全外し)状態にしてからの改修工事となった。

 こういった改修工事の場合も建築がプランを考えて、改修を進めることになるが、今回は流行りの天井を張らない改修となる事が決まった。天井を張らないと、建築側は楽になるが設備設計の方は気を遣うことが増える。

①設備で高さが決まるため、天井から追ってどの程度の高さまで照明を上げられるかを設備側で検討

②天井スペースが増えるため、その分の空調能力を検討

③入居者から設備のダクトや照明のパイプが見えるため、色使いを統一orペイント

施主側からすると天井が無いんだから、その分安くなるのでは?という発想になるが、上記(特に③)を考慮すると安くならない事が殆ど。

普段気にしない設備設計がよく見える設備設計はやりがいがあるが、その分手間がかかる事を考慮して、少し設備設計料を上乗せしてくれたらなーと思う(笑)

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