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【設備設計】新築でも浴室が臭くなる事がある

 弊社が事務所として使っているのは昨年の9月頃に建てられた比較的新築に近いテナントと住居が一体となった3階建ての建物だ。

3階を事務所として使っているが、住居用として設計がされているので、お風呂もトイレもある。事務所として使うので一度もお風呂や洗濯をしたことはないが、ある日浴室に入ると下水の匂いが漂っていた。

匂いは洗濯槽の排水口から出ていた。

なぜ新築でも匂いがするか?それは排水管のトラップ切れ。排水管には下水道管から匂いが上がって来ないように、水で封がしてある。

ただ、全く使わないと水が蒸発して封が切れてしまい、下水道から匂いが上がって来る。今回の匂いも、水を少し流して換気扇を回したらすぐにしなくなった。

トラップって偉大な発明だが、いつ発明されたのか調べてみると、16 世紀にイギリスの John Harrigtonが発明したとあった。

400年前のヨーロッパ。黒死病と呼ばれるペストが流行り、今より衛生状態が劣悪だった。そしてペストはネズミが運んでくる。そう。トラップにはネズミを部屋に入って来ない様にする役割として開発されたのだ。

現代にも受け継がれるトラップも400年前には命を守る画期的な発明だったと思うと少し感慨深いものがある。今困っている事を当たり前と諦めずになんとかしようとする気持ちが設計者には大切だと思う。

YouTubeで見つけた中卒建設業の社長が開発したコンクリート浸透桝を簡単に施工する下記の技術も100年後のスタンダードになっている気がする。

https://www.dotcon.com/

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