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THIS IS USと、人生と、メロディと、

ラジオ番組で長濱ねるがおススメしていた海外ドラマ「THIS IS US」を観ました。何の気なしに見始めた第一話があまりにも凄すぎて、6シーズン全106話を一気見。「THIS IS US」は家族のドラマです。現在と過去と未来が入れ替わるように物語を紡いでいきます。

ここからネタバレ注意です。

このドラマの中で「人生がどんなに酸っぱいレモンを差し出しても、レモネードを作ることはできる」というセリフがあります。そしてこのセリフがシリーズに通底するテーマであり、さまざま場面でいろいろな人に受け継がれていきます。

考えてみれば、人生は楽譜のようなものです。自分という主旋律をいかに美しく奏でるかに注意がいきがちですが、実は伴奏の影響によるところが大きい。それは両親や祖父母だったり、パートナーや子供たちだったり、多くの時間を過ごした友人や育った環境かもしれないし、お気に入り楽曲の歌詞やむかし読んだ本なのかもしれません。そういったさまざまな副旋律があって、その時々の時代に合わせたコードやリズムとないまぜになって、自分のテンポで「いま」を奏でています。
しかも、「いま」自分が歌っているメロディはだれかの副旋律だったりするわけで、全人類で終わりのない壮大な楽譜を連綿と書き続けているとイメージすることができます。

自分の旋律が誰かに影響を与えると意識するだけで、レモネードをレモネードのまま、周りから受けたやさしさとか思いやりとかを誰かに差し出せたり、思い出しただけでも泣きたくなる経験をレモネードに変えて渡すことができるかもしれない。そんなことをドラマを見終わってぼんやり考えました。

オーケストラは一度に最大で150人で演奏するそうです。

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