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社会人2年目を前にして、仕事を辛く感じ始めている君へ

川手@RKawtrです。

4月に入るとおそらく「新卒社員向け」のブログ記事やらnoteで溢れかえると思うのですが、2年目、3年目向けに書かれている記事は意外と少なく、しかし割と社会的なニーズはそこまで変わらないのではないかと思います(でも誰も何も語らず、教えてくれないという...)

そのため、ふと思ったことをnoteに綴ってみた次第です。


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私の社会人1,2年目の時の話

「理想」と「ギャップ」の隙間で過呼吸の日々

もともとインターンを1年以上経験した上での広告代理店への入社だったため、初歩的なタイピングスキル、Excelスキルは有していました。またそれらの経験から「他者よりも自分自身はアドバンテージがある」とも考えていました。

しかし、実際はそれらのスキルは社会的には「スキル」と呼べるようなものではなく、アドバンテージはまさに絵に描いた餅の如く、また会社自体が形態変化の過渡期だったこともあり「新卒ながら仕事がバリバリできるはず」という理想の自分と実態との乖離が激しく、その違いに苦しみつつ、仕事に慣れ始めるにつれて苦悩の連続の日々が始まりました。

まず実務以外の部分においても、「運用者」としての実力をつけるために、1年目はかなり社内研修も多く、自身も「理想の自分」に近づくべく意欲的に研修に取り組んでいました。当時は社内研修自体もまだ新設されたばかりということもあり、荒削りな部分が良くも悪くもあったと記憶しています。(今は超整備されていて、めちゃくちゃびっくりしました)

しかし、ここでも毎回提出を要求された「課題」に対しては空回りの連続。1年目の研修では同期最下位となりました。周りからは、「論理的思考力が足りなさすぎる」「もっと人より努力を」と厳しく評され、更に苦しい日々が続きます。

それでも毎晩寝る前に『思考は現実化する』『かもめのジョナサン』『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』、この3冊のいずれかはペラペラとめくり読みし、自分の意識をしっかりと保ち、高めつつ、常に機を伺っていました。

しかし、1年目が終わり、2年目に入るタイミングで、当時もっとも「理想の自分」に近いと思っていた直属の上司の離職、経験したことのない新卒教育への参加、社内でも取り扱い事例のない高難易度案件の受け入れ対応などに奔走する形となります。また実務では特に、2年目のGWから秋にかけては超ハードなクライアントワーク(ここで人生最大の修羅場を2回経験します)が3か月以上も続き担当者変更、チーム変更なども起こり、結果運用中案件0件というタイミングも短いながら発生させました。

またこの間の体験はあまりにも濃厚な体験だったため、今でも事細かく鮮明に記憶しており、もう3年近く前の記憶なのですが、毎晩仕事の夢を見ていたことを鮮明に記憶しています。(夢の内容は常に「構築」をしている夢なのですが、BGMは常にGoogle Adwordsサポート窓口の保留音で、保留音が空から降り注いでくるという超絶シュールな夢でしたw)

割とここまで文章にしてみると、自分でもかなりびっくりするぐらい絶望的な状況なのですが(苦笑)それでも未だに同じ職場で、同じ職種で働き続けていられるのは、上記の体験が糧となった他、何も見えない状況でも、手探りをしながら周りの人の意見に耳を傾け、下記5つの取り組みを行ってきたからではないかと考えています。

今日はその5つの取り組みについて、ご紹介できればと思います。

(1)「理想の自分」をあきらめる

まず行ったのが「理想の自分」をあきらめることです。「理想の自分」は毒にも薬にもなると思います。いい面もあれば悪い面もあり、当時は明らかに悪い面が顕著に出てしまっていたと思います。

この発想に行き着いたのは、五木寛之の『人間の覚悟』との出会いが非常に大きかったのではないかと思います。

氏は本書の中で、「あきらめる」という言葉は元々は仏教用語であり、本来の意味は「放棄する」といった類のものでは無く、「明らかにして究める(=あきらめる)」という意味であると記載しています。

自分自身今何に取り組むべきかが不明確では、「理想の自分」には永遠に到達しえません。またその答えは、実は地球上で誰も持ち合わせていません。そのためまず、「理想の自分」をあきらめることで、"今ここ"(実はこれも、「即今・当処・自己」という仏教用語に通じている)に集中することにしました。

(2)人と自分の優劣は正しく比較、評価する

次に、自分と人との優劣をつける際に、正しく比較し評価するように意識しました。例えばそれまでは現時点でのその人と自分を比較し、優劣をつけていました。しかしその比較は正しくありません。その比較ではAtoAの比較ができていません。

当時自分は、自分よりも明らかにキャリアの長い方と自分の仕事の出来不出来を比較し、自分がそれらの方よりも劣っていることにコンプレックスを感じていました。

でもその考え方、根本的に間違っていますよね。そうではなく、少なくともその人たちが当時の自分と同じ年齢、キャリアの時に何をどうしていたのかで比較した方がよりAtoAに近づくのではないかと思います。(年代が違ったりするため、それでもAtoAではないのだけれども)

(3)高難易度の仕事は「強制発生イベント」として挑む

高難易度の仕事が発生した際は意欲的に、もう「あきらめて」取り組むように心がけて取り組みました。ゲームの強制発生イベント同様、こればっかりは避けようがありません。

中には「あれ?今日死ぬのでは...」というような心境に至る日もありましたが、その時も五木寛之が本の中に書いていた、「朝鮮半島から日本にまで命からがら生き延びた」経験をもとに綴った「命までは取られない」という言葉を胸に刻み、挑み続けました。(実際今も生きてますw)

またこれらの経験から、他の運用者に比べて常に「ピンチ」を「チャンス」に切り替える発想力、「危機」を察知する能力に関しては、研ぎ澄ませることができるようになったのではないかと考えています。

修羅場を正面から潜らねば、絶対に体得できないスキルは存在します。

今でも「高難易度の仕事」が発生することは多々ありますが、その際は即「あきらめる」姿勢に入るようにしています。経験からしか学べないことはあります。

(4)小さな仕事を丁寧に、「成功体験」を積みあげる

2年目に入ると、つい小さな(これは個人によって解釈が異なるけど)仕事をおろそかにしてしまいがちです。しかし小さな仕事こそ丁寧に取り組み、確実な「成功体験」を積み上げなくては、「大きな仕事」を行えるようにはなり得ません。また運用型広告の世界において、「小さな仕事」で成果をだし、「成功体験」を積み上げると、当初は「小さな仕事」だったものが、結果的に「大きな仕事」になりうることは決して珍しくありません。自分自身、初月と現在で広告費が30倍以上に増えた案件もあります。経験以外にも、これら「小さな仕事」に対して丁寧に取り組み得た、人間関係上の信頼・信用も大きく影響しているのではないかと思います。(このような書き方をすると、初月数万円の案件では?と解釈される方もいるかと思いますが、初月は数十万規模だったとだけ、ここでは記載しておきます)

(5)視点を常に切り替えられるようにしておく

最後に、視点を常に色々と切り替えられるように、様々な人の視点で物事を考えられるようにしておくべく、知見を貯めるようにしました。例えば「宝くじで4億円当たった人の気持ち」というのは、どのようなものでしょうか。この点に関して、僕は社会評論家であり、オタキングこと岡田斗司夫が非常に興味深い解説をしています。

(14:32頃)例えばまあ、具体的な話をしましょう。4億円当たったとしましょう。そのうちの1億でマンションを買ったと、かなりいいマンション。残り3億は持っておくだけで、いざという時のために備えて。税金とかは考えない。今は税金いくら取られるとかは考えない。で、1億円のマンションを買うだけ。そうするとね、どうなるかというと。1億円のマンションに住んでいて、ま、家賃かからないかも分からないんだけど、3億円持ってて、あとはね、毎日毎日、貯金が目減りすることを、感じなきゃいけないんですよ。で、「3億円の貯金が別に2億9000万とか、2億8000万になっても平気じゃないか?」って思うのは、僕らがまだ4億持ってないからなんですよ(笑)4億具体的に持っちゃうと、そのうちの1億をすでに不動産で使ってしまって、残り3億がじんわり目減りしていく時に、これに耐え切れる人ってなかなかいないですよ。

軽快な解説もさることながら、僕はここまで正確に視点を切り替えて、物事を見て、人の中に入っていける人を岡田氏以外に知りません。

まずは上記したようなエンタメ性の高いものから考え始め、日頃の業務(ペルソナ設計、クライアント目線での施策提案、予算提案など)に活かせるレベルまで昇華できれば理想的です。

そして、この「視点を常に切り替えられるようにしておく」という力は、上長にツール導入を提案したり、サービスの導入を企画提案したりする際にも転用可能なスキルです。決済権者、経営者など、その人の目線に立って正確に同じもの、ことを見れるというのは、想像以上に武器になります。

最後に

以上の5つが自分の今の仕事感や、意識を向上させた大きな要素だったのではないかと今では考えています。5つ全て同時並行で習得しようと進めると疲れますが、もし興味があれば、どれか1つでも実践してみていただけると、何かヒントが得られるかもしれません。オススメです。

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