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【書籍紹介】お金の大学


 昨年、いわゆる「老後2,000万円問題」が金融庁の試算として
発表されて以来、老後資金のショートを懸念する声が
多く挙がりました。

 そんな将来への不安に、いかに向き合っていくべきか。

 1つの明確な回答を出してくれる、全日本人必読の名著
お金の大学』について紹介します。

 この本は登録者数150万を超えるビジネス系YouTuber;
両学長が執筆した「お金」に関する本です。

【経済的自由とは何か?本書をおススメする理由】


 ・分かりやすい 
「財産」というテーマを中学生でも理解できる内容と親しみやすい
絵柄でとにかく分かりやすく説明されています。

 ・目標を持って行動できるようになる
ただの知識・情報をまとめた本ではなく、財産を作り経済的自由を
得るまでの道筋・行動方法が明確に書かれています。


 「生活費<資産所得 となることが経済的自由な状態」と定義し、
最終的には「働く」or「働かない」の選択の自由を得ることを
ゴールとしています。

 経済的自由を得るステップを分かりやすく解説。
 そのステップを「5つの力」とし、各項目を詳細に解説しています。


 5つの力とは?

 1.貯める力
 2.稼ぐ力
 3.増やす力
 4.守る力
 5.使う力

 です。

 順番に見ていきましょう。

 

 1.貯める力

 まずは、出ていくお金を減らす。
そう聞くと「そんなの当たり前でしょ」と言われると思います。

 が。

 本書では「徹底的に」固定費を削減する方法が書かれています。

 ・通信費
 ・光熱費
 ・保険
 ・住宅
 ・車
 ・税金

 これらを如何に「生活の満足度を犠牲にせず」見直すか。
詳細且つ具体的に書かれています。

 一番わかりやすいのか「通信費」です。
スマホ代を見直そう、ということ。

 私自身、見直してから月6千円の節約になりました。

 たったの6千円?という方も居られるかもしれませんが
年間で50,000円といったら決して安い金額ではないと思います。

 また、光熱費も今は様々な選択肢があります。
私も見直して年間で2万円以上変わりましたから。

 その他、住宅や保険、車といった大きな買い物についても
詳しく紹介されています。

 念のため言っておくと、「買うな」とは言っていません。

 ①目的を明確にする。
 ②所有してから後のことまで考える

 何故、この考え方が大切かについても具体例を挙げながら
説明されています。

 その他項目も実施していけば、この「貯める力」だけでも
年間通して考えると数十万~百万円単位でお金が余ります。

 まずはここで無駄な出費を抑えること。

 この小さな行動の積み重ねが、これから稼いでいく前準備となります。

 

 2.稼ぐ力


 所得には2種類あります。

 ①給与所得:働いた対価として得られる所得
 ②事業所得:自らの事業で発生した利益に対し得られる所得

 2つの所得のうち、
 ①給与所得を生活費と事業所得のタネ銭とし、
 ②事業所得で不労所得を得る

 これが次のステップです。

 

 まず、①の給与所得を上げるにはどうするか。

転職活動」を勧めています。


 いきなりハードル高いぃ‼‼


 と思いましたよね。
勿論、最初は私も「えぇ・・・」ってなりました。

 しかし、転職活動したからといって必ず転職しろ、と
いう話ではありません。


 自分の市場価値を知る、という狙いもあります。



 今の会社で課長や部長といった役職に就いているとしても、
他社での評価は自身が思うより仕事・年収共に低い場合が
多いと知ることができれば、仕事への向き合い方も変わると思います。

 逆に、今の会社よりいい評価・待遇を約束してくれる会社が
あれば、転職するのもアリとしています。

 以前、天下の「トヨタ」社長:豊田章男氏が終身雇用は困難と明言。


 そしてつい先日、サントリーホールディングス社長:新浪剛史氏が
「45歳定年制」に言及。


 会社をアテにしてライフプラン建てることのリスクを理解すると
いう意味でも、転職活動は1つの選択肢と思います。


 また、副業についても言及されています。
上記の転職話と同様、会社に頼らず生きていくための
方法を示しています。

 但し、いきなり副業でドカンと儲けろという話では
もちろんなく、まずは「小さく」始めてみる

 最初は「どんな少額でもいいから、会社に頼らず
自らの力で稼ぐ経験をしよう
」という趣旨で副業を
推奨しています。

 色々な副業の形を提示してはいますが、例えば飲食店のバイトの
ように時間を切り売りするものはダメ。

 (そもそも、バイトでも雇用者に税金支払いが発生する時点で
副業が会社にバレます)

 ネットワークビジネスや投資のような、知識のない素人が
手を出して稼げる見込みのないことも辞めましょうと
明言されています。
 (こんなの、本業だろうがリスクモリモリです)

 このあたりはリスク回避という側面からも容易に理解できます。


 副業については会社にバレたらどうしよう・・・禁止だし・・・
という人もいるでしょう。

 
ここでハッキリさせましょう。
法律的に、副業は違法ではありません。

 そもそも、会社業務に支障来さず機密保持にも影響しない
副業を制限する権利は会社にはありません。

 恐らく、旧態依然とした会社は愛社精神云々で副業を
全面的に禁止と謳っているかもしれません。

 しかし、覚えておいてください。


 公務員など一部明確に法律で制限がある職種でない限り、
会社に従業員の行動を制限する権限も資格もありません。

 もちろん、だからといってわざわざ「副業しまーす!」と
宣言する必要もないです。
 黙ってやりましょう。

 副業がバレるときは年末調整(具体的には住民税)か、
同僚のリークか
、いずれかです。
 

 住民税については会社での年末調整と別で、自分で副業分の
住民税を支払えば問題ありません。
 (このやり方も明確に本書で紹介されています)

  因みに、私も本書やYouTubeの会計士チャンネルで見て
その通りに副業の住民税を収めました。

 やることさえ明確化して、やればいいんです。

 簡単なことをめんどくさがる人ほど、将来がめんどくさくなるんです。

 
 リークは「自分でしゃべるから」です。
(本名明かしてYouTuberやっている人とかは、ある意味で
吹っ切れているのでぜんぜん別の話です)

 どんなに仲の良い同僚であろうが、喋る必要はありません。

 あなたが「このひとだけは大丈夫」と思って喋るのは勝手です。
しかし、その結果はあなたにどんな結果をもたらすか。

 考えてください。

 「このひと」はあなたの親でもきょうだいでもありません。


 上記全て理解いただいた上で、それでも今の会社に居たい、
リスク1㎜取るのも精神的に耐えられない、という人は。

「やらない」のも選択肢です。

 あなたが決めるべきことだし、あなたしか決められません。


 3.増やす力

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 上記の流れを実行し、「生活防衛資金」を貯めましょう。

 本書では「サラリーマンなら6ヶ月、フリーランスなら1年」
生活できる資金と定義しています。

 会社員は傷病手当・失業保険があるから6ヶ月としています。

 防衛資金を貯めてから、いよいよ「余剰資金で投資を始める」。
これが貯める力です。

 繰り返しますが、防衛資金を貯めてから余剰資金で小額投資を
始める。

 リスクのない投資など存在しません。
無理のない小さな範囲から始めるのが大事です。


 ここでもう1つ大事な考え方が「相場を知る」ということ。


 例えば、株式投資などで年間どの程度の利益を得られるか?
「目安利回り」を知る必要があります。

 なぜか?

 詐欺師やニセ情報商材にカモにされないためです。

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 ・年利回り50%以上
 ・100%元金保証
 ・ワンルームマンション投資で家賃保証

 そんな美味しい話、なんでアカの他人に教えるんですか?


 同じものに投資する頭数が増えたら、あたりまえにもらえる
分配金が目減りします。


 ボランティアでもあるまいし、なんでアカの他人に教えるんですか?
 
 確実に儲かるならどうやっても自分で資金調達してコッソリやりますよ。

 
 投資の天才と謳われる「ウォーレン・バフェット」氏ですら、
年間利回りは22%程度と述べています。

 甘い夢を見ないことです。

 会社の同僚や学生時代の先輩から、急に「おまえだけに教える」と
いって相場をはるかに上回る美味しい話をされたとき。



 切り捨ててください。 

 関係を今直ぐに切ってください。

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 彼らはねずみ講の親ネズミに洗脳されているか、
あなたを自分の養分としか見ていないか、のどちらかです。

 この手口と、「ハメられないように」することについても

しっかりと自分と家族の暮らしを守るために必要な心構えとして
明記されています。


 株式や近年有名になった投資信託などの王道投資、
逆に素人が手を出してはいけない投資なども紹介されています。

 もちろん、本書は投資専門書ではないため、あくまで
簡単な紹介にとどめています。

 しつこいようですが、一発逆転など狙わず小さく
スタートしましょう


 残り2つ、4.守る力 と 5.使う力ですが、

 この2つについては、これまでの3種類の力と比較すると
そこまで多くの説明はなされていません。


 しかし、「ゴールを決めて、そこから逆算する」という
ことの大切さを知っていたら、むしろ最初に理解し、
身に付けるべきマインドです。


 4.守る力



 ・これまでの生活資金と事業所得を「貯め」
 ・更なる投資の源泉のために「稼ぎ」
 ・本業以外の投資で「増やした」 

 資産を減らさず、守る力です。

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 先ほども少し触れましたが、「騙されて折角増やした大事な
試算をだまし取られない」知識をつけることも、守る力です。


 自分はだまされるわけない!ちゃんと自分を抑えられる!

 という人ほど、コロッとだまされるのは関西の金融ドラマとかの
フィクションではなく、現実にいくらでも存在します。

 

  もちろん、詐欺や強盗ばかりではなく災害などの
不可抗力による財産の侵害も当然あります。

 災害の予知などは誰も出来ません。
しかし、出来るだけリスクを減らし、再起するための
知識と準備は可能です。


 また、マジメに働いてコツコツ頑張ることはもちろん
素晴らしいですが、遊びを全く知らずにまとまったお金を
持ってしまったことで浪費に走ってしまうとか

 インフレによるリスクなども無いとは言えません。

 (インフレについては日本国民も日本政府も間違った認識の
人が多く居るため、別の題材で説明します)


 5.使う力


 資産を十分に貯め、守る知識も準備もできた。

 巷でいう”FIRE”状態で、老後も何の不安もない。

 1つのゴール(としていた場所)に辿り着きました。


 で、どうやって生きていくか。

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 あれだけ鬱陶しい上司も、いうこと聞かない部下も存在しない。
ちょっとした贅沢ならいつでもできる。


 でも、孤独じゃないですか?

 

 自由=自己責任です。

 こんな時、寂しさにつけ込まれて大事な資産を奪われるのは
超・悪手です。

 また、仙人みたいな生涯を送れとも言っていません。


 お金を使いましょう、有意義に。

 ・いつか行ってみたいと思ったところへ旅行してみる

 ・親しい人への気持ちを込めた贈り物

 ・慈善団体や動物愛護団体など、自分が支持したい団体への寄付行為

 ・もう一度学びなおしたり、とことん趣味を突き詰めてみる

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 そんな「お金の使い方」を最初に意識しておけば、変な詐欺に
遭うこともなく、ただの浪費を後悔するような生き方からも距離を
置くことができます。


 さいごに


 経済的自由を得るために、定年までやりたいことを我慢する必要も
守銭奴になる必要もありません。 

 自分の人生を生きるために正しい知識と目的を明確にする。
自分と大切な人の暮らしを守るために行動を決める。

そして、良い人生だったと心から思える生き方とは何かを
常に考えることです。


 今すぐできること、どんな小さなことでも構いません。

 自由を得るために、楽しみながら少しずつ豊かになりましょう!


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。



 

 


 

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