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【第10回 聞いとKEY! / 脇川裕多編】だが、情熱はある。

これまで「聞いとKEY!」では、徳島での暮らしを数年かけて切り拓いてきた人に話を聞いてきた。自分の拠点を持つ人、ものづくりに携わる人、一次産業に携わる人など、様々な生き方のまなざしから、徳島で今を生きることについて見つめてきた。

今回のゲストは少し特別で、今年の2月に徳島に帰京したばかり。聞いとKEY!若手メンバーと同じく、これからの徳島での生活を営んでいく仲間だ。

第10回「聞いとKEY!」のゲストは、パティシエの脇川 裕多さん。「お山のカリカリシュー」が人気の、脇町の老舗菓子店「脇川菓子舗」の長男として誕生。小さい頃から身近にお菓子のある環境で育ち、自然とお菓子職人を目指すようになり高校卒業後は大阪の製菓専門学校に進学。その後、神戸のパティスリーで8年、東京で3年勤めて帰郷した。

現在は、うだつ上がるで間借りでカフェを毎週営業し、地元の食材を使ったお菓子を振る舞っている。妥協を許さない本格的なスイーツの数々に、たちまち人気店となった。イベント出店やお菓子の卸販売などの声もかかり、引っ張りだこである。

そんな脇川さんを、近くで応援してきたラジオメンバー。生まれ育った場所での生活を生き生きと切り拓いていく脇川さんこの半年を一緒に振り返った。私たちの普段の会話から、徳島での"日常"が浮かび上がった。

ラジオはこちら↓
【第10回 聞いとKEY! / 脇川裕多編】
だが、情熱はある。

〜ハイライト〜

1.「そっからどんどん、全部が始まったような」(0:07:47~)

2.「ここに居場所があるんだったら、ここで今このタイミングで帰るべきやなと思って」(0:09:04~)
3.「自分が思う美味しいお菓子を作って人に食べてもらって喜んでもらうっていう、シンプルなことだけ考えてればええやんと思って」(0:15:43~) 
4.「今(地元に)帰ると、自分が自分のお菓子にあんまり魅力が起こらんというか、今の僕に自分が満足できるようなお菓子は作れんよなと思って」(0:21:57~)
5.「お菓子に関しては熱くなっちゃうので」(0:25:32~)
6.「(当初)両親は、あんまりこっちに戻ってくるより都会で暮らした方がいいんちゃうんって」(0:26:02~) 
7.「脇町でお店をしたいっていうのは中学生、高校生の時からずっとあって」(0:27:14~)
8.「30手前でこのままでええんかなと思って」(0:29:49~)
9.「なので、お世話になっている分、自分の周りの人たちは全力で僕も幸せにできるように」(0:36:27~) 
10.「目の前のことを全力でやっていったら、逆に5年後どこまで行けるんかなっていうのが楽しみです」(0:39:10~)

今回の旅の記録


10:00 脇川さんの実家「脇川菓子舗」に到着。
今回は高橋・高木・谷の小部隊での取材!
脇川さんに出迎えられ、いつもこの場所でお菓子を作っている工房へ。
この日は、一緒にフィナンシェ作りにトライ!フィナンシェは、バター、アーモンドプードル、薄力粉、砂糖と混ぜ合わせて焼いたフランスの昔ながらのお菓子。
まずは脇川先生のお手本を見せてくれる。「混ぜるのが、仕上がりを左右する一番難しい工程です」と脇川さん。
型に流し込んで、15分ほどオーブンへ。あっという間に美味しそうなフィナンシェの完成!
その後、ラジオチームも挑戦!
まずはバターを溶かしていく。
フィナンシェを焼く型にバターを塗っていく。
溶かしたバターと、材料を混ぜ合わせる。混ぜすぎないように慎重に!
混ぜ合わせた生地を絞る。思いのほか生地がさらっとしていて難しい!
そして、生地をオーブンへ。脇川さんとご両親にヒヤヒヤしながら見守られ、危うい姿勢でオーブンに入れる。
焼き上がり!バターの甘い香りに包まれる。
大量にできたフィナンシェたち。みんなで美味しくいただいた。
お菓子作りの後には、ご両親との記念撮影。
「脇川菓子舗」の名物「お山のカリカリシュー」にクリームを入れる過程も覗くことができた。
「そこから覗いてください!」というむちゃぶりに応えてくれる脇川さん。
その後、高松の塩江にある高橋さんオススメの食堂へ。
絶品の中華そばがこの日のランチ!
熱々の中華そばで汗をかいたので、ソフトクリームでクールダウン。
そして、うだつ上がるに戻って収録タイム!
この日のおやつは、お山のカリカリシュー!
普段の雑談の延長で、ラジオの収録が進んでいく。お菓子の話をすると目が輝く脇川さん。
いつも一緒にいるメンバーなので、ラジオメンバーもいつもよりおふざけモード。うだつ上がるではいつもこんな会話が繰り広げられている。

収録を終えて / 脇川 裕多さんより

だが、情熱はある。

このような機会を頂きありがとうございました。普段みんなと話してる感じで収録したのでお聞き苦しい場面もあったとは思いますが、これも一期一会の縁としてお許しください…

今回の収録のおかげでこの日の空間や思いが記録として残るのがすごく嬉しくて。これから気持ちも移り変わっていくと思うけどこの時の自分に恥じないように歳を重ねていきたいなと思います。

これからも周りの方々のお力をお借りしながら、自分は美味しいものを作り、追求していくのみです!

美味しいお菓子と一緒にお待ちしてます〜!


収録を終えて / 参加メンバーより

高橋利明

第10回の「聞いとKEY!」を終えて、、、 祝10回目となる「聞いとKEY!」。 今回のゲストは、うだつ上がるのカフェに立ってくれているパティシエ脇川君だ! 彼は脇町出身で、今年の1月に「いつか脇町でお店を持ちたい」と相談に 来てくれたのが最初の出会いだった。それから色々な事が重なり、3月に は脇川君のつくるケーキがうだつ上がるで食べられるようになっていた。 そんな彼の今まで、そして、これからを聞くのは意外にもこのラジオが初めてかもしれない。 彼の姿勢や彼のつくるケーキ、町に対する想いは、ラジオを聞いてくれればすぐに理解できると思う。 収録時、ご実家でご両親に会い「この子の可能性を広げてくれてありがとうございます」と挨拶されたのが印象的だった。その時、「このうだつ上がるを始めてよかったなぁ」と気持ちが大きく揺さぶられた。 自分が感謝されることをしているという認識がなかったからだ。 自分の目の前の楽しい暮らしは自分でつくると始めたうだつ上がるには、いつしか若い子達が集まってくるようになり、一緒に運営していく中で、「徳島での暮らしって楽しいやん!!」という気持ちがどんどん芽生えたらいいなぁと思っていたのは束の間、いつの間にか僕自身が楽しませてもらっていることに気づいた。もっともっとみんながいい関係でいられる場所になればと強く想う。 ん?これはなんの感想だ?まぁ、そんな回もあっていい。 嬉しいは循環するのだから。

髙木晴香

いつも一緒にうだつ上がるで過ごしている脇川さん。毎週、次々と美味しいケーキを出してくれるので、私たちの体重は増える一方!
脇川さんとは、いつもうだつ上がるのガールズたちと一緒に花火をしたり、県外のお菓子を研究に一緒に行ったりと、普段一緒に過ごしているけれど、改めてゆっくり話を聞くのは初めて。「この人は本当にお菓子が好きなんだな。脇川さんがずっとお菓子を作れるように、アタイらが支えるぜ!」そんな気持ちにさせてくれる、不思議な人なのである。いつも私たちのガールズトークにタジタジの脇川さん。でも、この日は真っ直ぐに話している姿を見ることができて、少し嬉しくなった。応援しあえる仲間がいるって幸せだ!

谷亜央唯

今回はうだつ上がるでの日々の延長で、改まらずにいつもみたいに話をした、というような収録だったなと思います。いつもうだつガールズの話を聞いてくれる脇川さん。脇川さんのこれまでの話を通して聞くのは初めてでした。ずっと「地元が好き」「いつか地元で」という想いを持って、しんどくても自分に負けずに踏ん張って、毎日を積み重ねた脇川さんの20代の姿に、自分はどういう20代にするのか(したいのか)を考える一日でした。5年後、10年後の自分の姿が上手く思い描けないことを気にしてしまう最近でしたが、5年後の自分を楽しみにする。先のことばっかり考えずに今目の前のことに全力で向き合わないとなと、前向きな気持ちにもなりました!脇川さんや、いつも一緒にいるうだつのメンバーたち、頑張っている存在が近くにいることがすごく心強い!私も頑張るぞ!

direction / 高橋利明

direction / 神先岳史

writing & editing / 髙木晴香

graphic / 岑田安沙美

photo / 谷亜央唯

齋藤 千夏

清水 杏咲

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