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美容院が苦手なわけ

一度だって満足できなかった髪切り

髪は必ず伸びる。

美容院には
必ず行かねばならない。

子供の頃から
美容院は苦手で
母さまに切ってもらった。

ふつうなら
髪切りはスッキリするのに

苦手なわけがある。

まず美容院に行って
鏡の前に座るのが
恥ずかしくてイヤだ。

自分の顔が
あらわに映し出される。
自信がたっぷりの人は
何でもないのだろう。

シャンプーをしてもらうと
必ず肌に合わず
不快な思いをする。

いつも髪切り後
頭皮や周辺の肌が
かゆくてたまらなくなる。

大人になってからは
マイシャンプーを
持参したこともある。

リンスやトリートメントも
同じく合わず
必ず痒みに襲われる。

一週間ぐらい
かゆみを
我慢しなければ
ならないのは苦痛だ。

美容院では
髪を切ってもらいながら
美容師さんとお話をする。

良く知っている方との会話は
楽しいが担当の方が休みで
違う方とお話をするのが
ニガテだった。

昔は緊張していた。

雑誌を
何冊か置いて下さるので
読んでいるフリをすれば

とりあえず
放っておいてもらえるが

気まずい時間だった。

雑誌も
読みたいものが
なくてつまらなかった。

シャンプーが終わって
ようやくカットを
してもらうことになる。

髪質は太くて固くて
水分量は多く
髪の量が多い真っ黒の髪だ。

直毛に見えるが
クセのある髪で
切った後で左右の長さがちがう。

ヘアスタイルは
こどもの頃から
ボブか三つ編みだった。

ショートカットには
あまりしたことがない。

直毛のように見えて
クセがあるので
ボリュームが出て格好が悪い。

大人になってからは
いつも前髪のある
ストレートのロングばかり。

たまにウエーブが欲しくて
パーマをかけたとして
もうまくいかない。

黒くて固い髪なので
「パーマかけましたよ」
という髪でイマイチだ。

美容師さんは
似合ってますよと
言ってくれるが不満だ。

ま結局ストレートに戻して
もうパーマはかけるまいと
心に決める。

肌が弱いので
髪染めもできそうになく
いつも同じ髪型で
長さのみ変わる。

髪質のせいで
美容師さん泣かせの髪なので
申し訳なくて困る。

シャンプーはいいが
ドライヤーを当てても
なかなか乾かない。

かたいし多いし
水分量も多い髪で
尚のこと乾かすのに
時間がかかる。

パーマをかけないので
ブローにも時間がかかる。

クセがあるので
カットの後乾くと
左右の長さが

微妙に変わってしまう。
そこでまたカットが
必要になって手がかかる。

美容師さんのタメイキが
聞こえてきそうで
身が縮む思いで座っている。

忙しい時などウザイだろうと思う。

「髪が多いですね」と
遠回しにイヤミを
言われたことも
あるぐらいだ。

髪切りが終わって
やっと立ち上がるときは
心底ホッとする。

「またよろしくおねがいします」
と元気よく言われても・・・・
次は半年後かなと
心の中で
思わずにはいられないぐらいだ。

「美容院がニガテ」というと
みんなが不思議そうな顔をして言う。

「どうして?
 すっきりしてきれいになるのに
 イヤなの?」と。
母さまは
もう死んでしまって
切ってくれる人もいない。

前髪だけは
自分で切って
とはできるだけ
長く伸ばして

長い時間が経ってから
意を決して
美容院に行くことなる。

髪切りが好きな主人には
呆れられている始末だ。

美容院に行かない代わりにお手入れだけは良くしているつもりだ。

シャンプーは肌にやさしく高価なものを使って洗っている。
トリートメントの代わりにヘアオイルで艶を保っている。

ブラッシングはメイソン・ピアソンのヘアブラシで優しくしている。
コームも椿オイルつきのコームでていねいに梳かしている。

ロングヘアにしていると重みでクセも目立たず快適だ。

ヘアカラーは生まれてこの方一度もしたことがない。

美容師さんは「黒髪は重くて暗いイメージがあるから茶色にしたら
軽くて明るい顔になるよ」と勧めるが乗り気にならない。

ヘアカラーに関しては、おばあちゃまも母さまも2人のおばさまたちも
染めない主義だったので何となくわたしもそれに習ったのかもしれない。

おばあちゃまの友人がお医者様に言われたそうだ。
「人工透析をしている人は染めてはいけない。腎臓に負担がかかるから」
それを聞いて怖くなったらしい。

確かに最近になって染めると白髪が増えてやめることができなくなると
言う人が増えているのは事実だ。

おそらくわたしはこの先も染めないだろう。

白髪になったらどうするのかというのが今後の課題

誰でもいやでも年を取る。

シワ・タルミ・シラガという問題は避けて通れない。
遺伝のおかげで今のところ髪に白いものは少ない。

母方の家系はみんな結構年齢を重ねても白髪がすくなかった。
髪染めをしないせいかもしれないが・・

自分と同じ年齢の方はほぼ全員白髪のために毛染めをしている。

わたしにもいつか近いうちにそういう時が来るのだ。
グレイヘアで自然にしている方も最近は多いけれど・・

さてわたしはどうしようかと考えている。

最近はヘア・ウイッグが安価で手に入るようになっている。
コスプレをしているように見えなければOKかもしれない。

ねえ それはズラですか?


そういえば東京でOLをしていた時の同僚に面白い子がいた。

「あれっ ちかちゃん 昨日と髪の毛の長さが違うよ」
「よく見たら色もなんか違うよね」
「まさか それ ズラ?」
ちかちゃんはニコニコしている。

「いろいろなズラを揃えているんだよ」
「ヘアカラーをしなくてもすぐに色を変えられるしー」

なるほどなかなか良いアイデアだと思った。
いろいろ調べて出来れば実店舗に行って被ってみたい。

髪質的に無理な髪型でもOKだし長さも変えられる。
毛染めが出来ないから色を変えられるのは魅力的!

ティファニーブルーのセーターを着るときは髪の色は
うすいベージュの髪が似合うし・・

ラベンダー色のブラウスを着るときはプラチナブロンド
の髪がいいよね・・といろいろな願望が湧いてくる

そのうち上手くズラを使える日が来るかもしれない。













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