#13 直接みて、笑って、拍手したいんだってば【また点滅に戻るだけ】

 チケット争奪戦にコツとかあるんですかね。


 ダウ90000の第5回本公演、本多劇場で行われた演劇公演「また点滅に戻るだけ」を配信(収録)でみた。チケットはすぐ売り切れて、サイトに入って日付選んで進んでいって、途中で、この日程は売り切れました、と。いや難しすぎるだろー。この手のプロの友人を探してチケットの取り方を学ぼう。

 今回の公演は演劇。110分のわたり、ゲームセンターのような、地元にあるアーケードセンターのようなところで物語は行われる。ステージという観点でいうとプリクラをとる機械が二つと、二階に続いている階段が飛び込んでくる。今回も蓮見さん得意の固有名詞の使い方がぶっ刺さった。この人達と同世代(正確にはちょっと下というべきかも)だから一番楽しく享受できているのではないだろうか。


 今回のヒロインは中島さんということでいいだろう。配信でみることの利点をひとつあげるとするならば表情が見えやすいことだ。中島さんの役どころ的にも笑ったり気まずかったり怒ったり悲しんだりとさまざまな表情の見せ方がいいなと見ていて思った。声も綺麗にとおっているし、蓮見さんとの対峙、女子トークのなかの発言などみていて面白かった。

 他の人もそうだ。表情の見せ方、声の出し方など凝っているように見えた。演劇が小説と決定的に違うのはそこだ。状態が見えること。姿も見えるし、声も聴ける。蓮見さんのこの台本だと読むだけでも面白いとはおもうが、それをダウのメンバー8人が演じる。

 8人いるが全員がずっとステージ上(アーケードの一階といってもいいだろう)にいるわけではないので、何人かでした話を、新しい人が入ってきたときにもう一回して「もうその話おわった」とか「さっきこの人もいってたんだけど」のようなくだりができるのも強い。実際面白い話が繰り返されるのだから面白いし、物語に影響を及ぼす重要な発言だったりするのでなるほど!と思いながらみることもできた。

 上原さんがなかなか奇抜な役ででていたのが面白い。頑張ってるけど、どこかダサいみたいな役が多いような気もするが、今回は今回でまた新たな上原さんの表情、演技をみることができたように思う。

 

 本当に、そのへんの田舎にありそうな、普通にありえる話。26歳の蓮見翔の書く演劇。たくさん笑いもあるから、interestingだけでなくちゃんとfunnyなのである。佐久間さんのラジオいわく客層がダントツで若いらしい。これで演劇に興味を持つ人もおおいのではないだろうか。僕も他にもいろいろ見に行きたいと改めて思った。が、まずはダウ90000の演劇を生でみたい。


 最後の二人のシーンすごい好きだったな。

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