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あたらしい豊かさの種をまく“Bioworks”で新しい船出を! 坂本孝治さん 〜モトヤフ インタビュー〜

-お名前をフルネームで教えてください。
 
坂本 孝治(さかもとこうじ)です。

-おいくつですか。
 
56歳(1967年生まれ)です。宮坂さん、志立さんと同世代です

-お生まれはどちらですか、またどちらにお住まいですか。
 
生まれはサウジアラビアで、7歳の時に日本(千葉県)に引越し、現在は東京在住です。

-これまでのプロフィールをご紹介ください。
 
1990年に伊藤忠商事(株)に新卒入社しました。

2002年にはヤフーと並んでインターネットポータルサービスを展開していたエキサイト(株)に出向した後転籍し、2007年に常務取締役を経て代表取締役に就任しました。2009年に縁あってヤフーに入社し、2012年にはコンシューマ事業担当の執行役員に就任しました。そして2014年には YJ America, Inc.の社長となります。

2016年に現任でもある株式会社TBMの社外取締役に就任、そして2023年 株式会社TBM のグループ会社であるBioworks株式会社の取締役執行役員に。そして2024年 には同社の代表取締役社長に就任しました。

余談ですが、ヤフーやExciteと並んで2000年初頭にはライコスやインフォシークやgooなどのポータルサイトが乱立しましたが、ヤフーとExcite以外はすべて現在残っていません。米国のExciteは2009年に倒産していますが、日本ではまだExciteは生き残っています。 

-ヤフーの在籍期間はいつでしたか?
 
2009年7月〜2018年5月です。

-ヤフーに入ったきっかけは何でしたか?
 
Exciteというインターネット(ポータル)会社で上場を経験し、代表取締役もやらせてもらっていましたが、もっと大きな影響力のあるインターネット企業で働くことで自分も成長したかったのです。仕事上で面識があった当時の井上社長に相談したところ、チャンスをいただけて入社することができました。

-ヤフーでのお仕事はどんな内容でしたか?
 
2009年から2013年までは、コンシューマ関連で、営業部門からスタートし、コンシューマー営業本部長としてヤフーオークションやショッピング全体も見させていただきました。2014年からはアメリカにあるヤフー・ジャパン100%子会社のYJ America, Inc.で、シリコンバレーを中心としたベンチャーや技術の発掘をしながら、ワシントン州でのデータセンター運営なども管轄させてもらいました。

-ヤフーで学んだことはどんなことでしたか?
 
非常に多くの方に影響を与えるメディア、サービスということから、一つ一つの表現まで十二分に表現しなければならないことや、かつインパクトも大きいことから、ネガティブな事への対応スピードも求められることを学びました。

-ヤフー時代のエピソードやトピックはありますか?
 
ZOZOと最初の提携交渉をしており、海浜幕張ZOZO本社で当時の前澤社長と打ち合わせをしていた年に、東日本大震災が発生し、その後の帰宅も大変だったのですが、震災後の対応については、宮坂さんを筆頭にコンシューマの関係者全員でコマースの出店者対応などを日々行なったことですね。
コマース以外も含めてですが、日本最大のインターネットサービスとしての責務を果たそうと関係社員の皆が自身の被災状況に関係なく出店者など取引先のケアを行いながら、リアリタイムでの情報発信を行い、震災後については復旧に向けてのあらゆる対応をしていこうという姿勢、行動は本当に素晴らしいですし、今でも続いている行動もあることがヤフーとしてのサービス、社員の信頼につながっていると思います。

-辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?
 
人材=人財
ヤフーの人財の素晴らしさは、色んなタイプの優秀な方がたくさんいて、皆さんがサービスそのものに対する誇りがとても強いということだと思います。また常に消費者・ユーザーという同じ方向を見て仕事をしていたなと思います。マネジメントからメンバーまで、仕事に対する姿勢でも尊敬できる人の比率が非常に多いと思います。結果的にヤフーを離れたところでも、皆さん活躍をされているので、直接仕事上の接点がなくても同じモトヤフという誇りをもてます。

-ネクストキャリアを選んだ決め手は何ですか?
 
IT業界の成長スピードを体験した身として、違う業界でIT業界のような成長を起こしてみたいこと、また日本発でグローバルな事業を作りたいという社会人になった時の初心に戻った時に、”素材業界かつ環境問題に貢献できる"というところが、サステナブル素材ベンチャーだったといえます。

-現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?
 
1番主な業務は、Bioworksの代表取締役です。阪大の宇山浩教授の改質ポリ乳酸コンパウンド(PlaX™)に関する研究成果を事業化して、2015年に設立された同社をTBMは2018年に買収し、現在TBMの子会社となっています。

同社は植物由来でポリエステルの代替を行えるPlaX繊維製品等を開発・製造・販売しています。PlaX ™をグローバルな素材・事業としてより成⻑させていくために、繊維業界を中心に国内外の資本提携業務パートナーを株主として迎え入れることを坂本が主体に行った上で、Bioworksを事業として必ず成長させることによりコミットする代表取締役として選任いただきました。親会社のTBMには2018年から常勤取締役として参画しており、石灰石(炭酸かるし組む)を主原料にしたLIMEXという新素材を開発・製造・販売しています。

※石灰石は、炭酸カルシウム(CaCO3)を主成分とし、世界中に豊富に存在する岩石です。日本国内にも220の石灰石鉱山が稼動し、資源に乏しい日本でも自給自足できる数少ない資源です。そのため、価格が安価かつ安定しています。LIMEXなら、水資源の乏しい地域や内陸部でもその国で採れる原料を使って生産できます。

-現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。
 
地球環境に貢献できる素材自体の開発から関わり、消費者が使う製品に採用されるまでを自分達の営業活動で実現できること、そして日本発のベンチャーであっても海外企業への営業やサプライチャーンの構築などの事業展開がやりやすく、日本発グローバルな事業を構築できることだと思います。

現在、多くのパートナー企業があって、当社やTBMの素材や製品を利用いただいています。またこうした利用を通じてCO2削減や水資源保全にも貢献できる点は素晴らしいと自負しています。PlaXやLIMEXの普及に当たっては既存の繊維業界の企業や、プラスチック業界の企業と競合することなく、協業していけることも将来の可能性に繋がると思います。

-今、特に力を入れていることは何ですか?
 
この3月末に創業社長からBioworksの代表取締役を引き継いだので、早く大きくこのPlaX事業を育てることが楽しく、また1番力を入れたいし、力を入れていることです。
https://bioworks.co.jp/technology/technology-fiber/

-ご家族以外で尊敬している方がおられたら教えて下さい。
 
孫正義さん、宮坂学さんですね。孫さんとが月一回の会議でお会いする機会がありましたが、考え方のスケールが違うなと思いました。また構想するだけでなく実現に向けて動いていくという。また宮坂さんは常識に囚われずに推進していく突破力がとても素晴らしいと思っています。宮坂さんは今、東京都副知事としてスタートアップの支援をされているので、TBM、Bioworksともいろいろな場所で支援・応援いただいています。先日のパリのVIVA technologyというヨーロッパ最大級のイベントでもご一緒させていただきました。

VIVA technologyイベント会場にて

-ご趣味は何ですか?
 
ホットヨガにはまっており、毎週末夫婦でホットヨガスタジオに通っています。あと、土日は少なくとも一回は自分で料理をするのが息抜きになっています。

-ライフワークは何でしょうか?
 
日本の企業・ベンチャー・事業をグローバルに展開することです。

-これからチャレンジしたいことは何ですか?
 
Bioworksを世界No.1のサステナブル繊維素材ベンチャーにすることです。

-イマヤフ (OB & LINEヤフー合流メンバー) に伝えたい一言をお願いします。
 
ヤフーで働いた経験、仲間は他の企業では得られない財産になるので、ヤフー(LINEヤフー)での仕事には全力で向き合いつつ、上司、同僚、部下などとも幅広く関係を築いてもらうと良いと思います。その上でもっと素材ベンチャー、素材新事業に皆さんが参画してほしいです。素材事業は日本経済・企業を再び世界で影響力があるステージに持っていけると信じています。

-坂本さん、本日は大変ありがとうございました!

(本日のインタビューは川村英樹が担当しました)

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