見出し画像

8.撮影の基本;その3 標的部位を意識する

バリウム検査での『撮影』、日本消化器がん検診学会の新撮影法ガイドラインやNPO精管構の基準撮影法では一コマ一コマ「どこを撮影するか」が決まっています。そして1検査トータルで胃の粘膜面を一通り「隈なく」撮影するようになっています。基準撮影法や新撮影法ガイドラインは、粘膜面を『隈なく」『効率よく』撮影するように考えられています。

一コマ一コマ撮影するにあたって、わたしたちはいつも「標的部位」「どこを写したいか」を考えながら曝射ボタンを押す、撮影する。それにより「より多くの画像情報」が得られると考えています。

胃の角度を考えながら撮影
例えば背臥位二重造影第1斜位、標的部位は「体部後壁大弯より+前庭部後壁小弯より」です。この撮影のとき、みなさん受診者に「左斜めを向いてください」とアナウンスすると思います。そして透視を見ながら撮影する。
このとき「標的部位」が “より広く” 描出できているかを見極めていますか?
『1.胃のカタチ』のところでお話ししたように、胃はひとによって「位置や角度」が違っています。
鉤状胃や横胃など..

ここから先は

1,748字 / 3画像
診療放射線技師で胃X線撮影に従事する「初級者」のための参考書です。このマガジンを読めば『悩みは解決!』うまく撮影できるようになります!

“これで胃X線撮影が上手くなる!” 著者が3Dモデルを使って初級者に向け「講演・講義」してきたことを“動く参考書”としてテキスト化しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?