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16.背臥位第二斜位での頭低位について

ここでは、後壁撮影(第二斜位)のときの 「寝台頭低位」について考えてみます。

後壁撮影の第二斜位は難しい
「第二斜位のときの頭低位の角度は?」「どれくらいの角度が良いのか」これ、みなさん悩んでいるのではないでしょうか?
第二斜位を撮影は、寝台を「頭低位」にしてから受診者を「第二斜位」にする。
で、バリウムが前庭部側に流れてしまう。「あぁぁ〜やり直しだぁ」ってことあると思います。
では、頭低位はどれくらいの角度にして、第二斜位の角度はどれくらいにする?
頭低位の角度と第二斜位の角度のバランス…


第二斜位撮影のときの“頭低位”の寝台角度は?
「胃の高低差」を考えるとことによってわかってきます!

高低差とは?
『高低差』を意識することで、撮影が飛躍的に上手になります。例えば、受診者が仰向け(うつぶせ)になっているときの背腹方向の胃の一番低いところから一番高いところまでの『差』。(標的部位や体位角度などによって、この「高低差」の「基準」となる場所は変わってきます)
検査中、私たちは受診者がどのような角度(左右の斜位角度・寝台の角度)になろうとも、透視モニタからはひとつの方向でしか観察できません。受診者の頭足方向や左右方向は把握できますが、奥行き方向の『高さの差』は見ることができないのです。この奥行き方向の『高さの差(高低差)』を想像して撮影することで、バリウムの動きや胃自体の動きをコントロールすることができるようになります。このコントロールができるようになると追加撮影や病変を捉える撮影などが「上手く」できるようになります。

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