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川で遊ぶ上で大事なこと

自然環境リテラシー学 参加コース:川 4回目 参加日:10月1日・2日

私は、自然環境リテラシー学の川コース3回目の実習に参加しました。今回の実習も三重県紀北町のキャンプinn海山さんがベースキャンプで、銚子川とその周辺をメインフィールドとして実習をしました。
今回の実習も川コース2回目の実習と同様、みえアウトドアヤングサポーター育成事業と連携したものでした。
(「みえアウトドアヤングサポーター育成事業」の詳細はこちら

今回の実習日は両日とても良い天気に恵まれ、台風が通過した後の銚子川が落ち着いた日でもあったため、銚子川の水がとてもきれいでした。
この日、銚子川の水がきれいだった理由は、普段は川底の岩に生えている苔が、台風の増水によって苔が剥がれたため、川底がきれいになり、水がより透明に見えるからということでした。

きれいな銚子川

今回の実習では、主に川での安全管理について重点的に学びました。
川で活動するときどのような危険が潜んでいるか、過去にあった事例をもとに学びました。

1日目

田上さんのお話

今回は、ベースキャンプのキャンプinn海山に到着した後、2日間の予定などの説明がありました。
その後は、キャンプinn海山の田上至さんから銚子川で起こった死亡事故についてお話を聞きました。
田上さんがお話してくださった死亡事故の事例の中には、私と生まれた年が近い方もいて、自分のことのように感じました。
また、亡くなられた方の親の方は、子供にライフジャケットを付けさせるなど安全管理をよく行われていたということです。その中でも、一瞬の不注意で亡くなられてしまったことを考えると、自然の怖さを強く感じました。

田上さんのお話

川の危険な場所の確認

田上さんから銚子川で起こった事故のお話を聞いた後は、実際に事故が起こった現場に行き、どこに危険があるか、自分たちでも確認しました。
川で危険な状況を引き起こしやすい人工構造物(今回は堰堤)の周りを見て回り、危険な場所を確認しました。
私が現場を見て回る中で危険だと感じた場所は、コンクリートの上に苔が生え滑りやすくなっている場所、川の流れが急に強くなっている場所、テトラポッドの周りでした。
それぞれ危険だと感じた理由は以下の通りです。

  • 苔が生えた場所はとても滑りやすく、バランスを崩しやすい

  • 川の流れが急に強くなる場所は気を付けて歩かなければ、大人でも体勢を崩す可能性がある

  • テトラポッドの周りには、大きな穴の開いている場合があり、そこへ気付かずに落ちてしまう可能性がある

危険な場所を見ている様子

他にもさまざまな危険な場所があったのですが、川での遊びを安全に行うためには、どこに危険が潜んでいるのかを知ることが重要だと感じました。
川で活動する際に注意すべきことをまとめた冊子を河川財団が出されているので、ぜひ確認してください。

参考:河川財団『水辺の安全ハンドブック』(2020年7月)

その後は、実際に現場に行って気づいた危険な場所をまとめた川の危険マップを作りました。紙にどのような場所が危険かを書き出すと、思っていた以上に気を付けるべき場所が多いということがわかりました。

川の危険マップを描き終えた後は、その日の寝床になるテントを張りました。
その後、実習生同士でそれぞれが描いた危険マップの共有を行いました。

救命講習

救命講習の様子

危険マップの共有を終えた後は、救命講習を受けました。川で倒れている人を発見したときから、意識の確認や心肺蘇生の方法、AEDの使い方などの講習を受けました。
これまでも救命講習を受ける機会があったのですが、今回改めてその手順を確認することができました。
命を守るためには倒れた人を発見した後の初動が重要です。今回の講習を受けて、倒れている人がいたら、素早く動くことができるようにしたいと思いました。

その後は、一日の振り返りをし、夕食を食べて就寝しました。
この日は、夜も晴れていたので夜空を見上げると、とても星を綺麗に見ることができました。

キャンプinn海山から見た星空

2日目

便石山登山

朝の銚子川

2日目は朝から銚子川の近くの便石山に登りました。
朝からテントを片付け、朝食を取りました。
その後、朝8時半頃から便石山に登り始めました。
便石山は標高約600mの山で、頂上付近にある象の背では素晴らしい景色を撮ることができます。

途中の沢

便石山の登山は、途中に階段が多くあり、想像以上に疲れが溜まりました。
登っている途中、山の裾の方では、沢が多くあり、気持ちが落ち着くようなとても素晴らしい場所でした。

便石山山頂

山頂には10時半前に到着しました。
およそ2時間の登山でしたが、上りだけでも相当疲れが溜まりました。
象の背は頂上から少し下った場所にあり、山肌から突き出した、名前通り像の背中のような岩でした。
象の背からは銚子川の下流部、太平洋、銚子川の南にある尾鷲の街を見ることができました。とても素晴らしい景色でしたが、象の背に乗ると多少の恐怖も覚えました。

象の背の風景

その後は、山を下り、ベースキャンプのキャンプinn海山へ戻りました。
上りはおよそ2時間かかりましたが、帰りは1時間半もかからないで下山することができました。

ベースキャンプに戻った後は、昼食を取り、川に入る準備をしました。

銚子川での川遊び

カナディアンカヌーを漕ぐ様子

昼食後は、銚子川で川遊びを行いました。
今回の銚子川は素晴らしい透明度の日だったので、川の中を泳ぐ魚などをよく見ることができました。
また、川遊びとしてはテントサウナやターザンロープを使った遊びをしました。
10月の始めということもあって少し肌寒くなっており、川の水もとても冷たかったのですが、とても川の水がきれいで銚子川で目一杯遊ぶことができました。
その他、シュノーケリングについて、川で流されている人がいた場合の救助方法についても学びました。

テントサウナ

その後、予定より少し時間が押していたため慌ただしくなりましたが、後片付けを行いました。その後、最後の振り返りをして、今回の実習が終わりました。

最後に

今回の実習では、川での危険について学び、どのようなことに気を付けなればならないかということを学ぶことができました。
安全に活動を行っていく上で、危険なことを知っておくことは重要だと感じました。

また、田上さんのお話の中でもあったのですが、活動を行う際の装備は大事だと考えました。
使用する装備によって、安全性がまったく異なります。たとえば、靴であれば滑りやすいモノや脱げやすいモノがあります。そのようなモノを使うと自分自身の命を危険に晒す可能性があります。危険なモノを使うのであれば、多少値段が張ったとしても、しっかりと滑り止めが効く、自分の足に合ったモノを使って命を落とすリスクを下げるべきだと私は思います。

自分の安全のために、しっかりとした装備を整えて、安全に自然を楽しむことが重要です。
楽しいことと危険なことは紙一重な場合もあります。だからこそ、できるだけ安全に活動できることを考えて準備することが重要です。

便石山の森の木々

銚子川での活動を通して、美しい自然の中で安全に活動することにより、人が子供の頃からもつ『人間らしい』一面が引き出されるのではないかと思いました。

銚子川の水の中の様子

今回お世話になった施設
三重県紀北町 キャンプinn海山

参考サイト
三重県 『みえアウトドアヤングサポーター育成事業』

河川財団 『水辺の安全ハンドブック』


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