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(27)入院から退院まで考えていたこと②

[赤ちゃんを33週で死産したことについて綴っています。
読みたくない方は読まずに閉じてくださいね。]


退院して日常に戻ってから特にですが、ふと空虚感が湧き上がってくることがあります。何がどうだからというのではなくふとした時に。今日はそんな日。
そんな時は日記に気持ちを書き出します。昨日の投稿で入院から退院まで毎日していたことに瞑想と書きましたが、日記も毎日書いていました。
11月から日記を始めてまさか3日後にこうなるとは思わなかったですが、改めて書くことって自分自身との関係性を深くすることができるなぁと思ってます。
書かずに頭の中で考えるのよりもいい気がします。
今日は3ヶ月ためていた経理処理をして少しスッキリ。家に戻ってからただゆっくりするだけでは私の性格上色々考えてしまうのでやることリストを書いて一日一つ二つ完了させてリストを消します。簡単なことでも良くて、自分自身で前に進めているぞ思えます。
今晩娘を迎えに行きます。入院当日から離れているので約10日間離れていたかも。今まで1〜2日はあったけどこんなに長いのははじめて。娘はばあばのお家でよく食べよく寝て、私が電話すると「ママ。電話出て大丈夫なのぉ?」と言ってくれます。色んな話をしたので彼女なりに考えていることはあるんだと思うのですがほんと逞しくて励まされてます。ありがとう!

今日は入院から退院まで考えていたことの続きを書きますね。
入院から退院まで考えていたこと(1)はコチラから

振り返りはこちら↓

11/2(木)
妊婦健診。赤ちゃんはよく動き元気で経過順調。私の体調も良好。夕方娘の懇談。

11/3(金・祝)
3連休初日。朝から胎動が少ないかも?と思い始める。お天気も良く娘と近所をプラプラお散歩へ。引き続き私の体調は良好。
夕方、やはり胎動が明らかにいつもと違うので病院に電話、夫と娘と緊急外来へ。「赤ちゃんの心拍が止まっている」と言われる。
今後の説明を受け、連休ということもあり一旦帰宅。入院は週明け11/6(月)。

11/4(土)、5(日)
夫、娘と3人でゆっくり過ごしながら赤ちゃんのことを色々話す。夫とは分娩方法などについても相談し、入院準備を進める。
お世話になっている助産師さんに電話。「長いからいい、短いからそうじゃないってことではないよ」と言ってもらえて、赤ちゃんが与えてくれたこと、きてくれたことに目を向けるきっかけをいただいた。
今考えるとこの2日間で家族でたくさん泣いて話せたことはとても良かったな。

11/6(月)入院。主治医の先生と原因について、分娩方法など話す。
分娩方法は当初の予定通り帝王切開、麻酔方法は下半身麻酔で(産後対面をしたいので)。全身麻酔で寝てしまう方法もあると言われたけれど、私の場合は下半身麻酔で良かったと思ってます。上の娘を出産した時と何ら変わらない幸せな気持ちを感じることができたことは今後の力強い経験になりそうです。(対面するしないは色んな状況で変わってくることだと思います。)
私の入院後、娘は夫の母のところへ。

11/7(火)12:57帝王切開手術で出産。2061g、45cmの可愛い可愛い女の子を出産。
術後、夫も赤ちゃんと対面。

11/12(日)産後の肥立がよく、当初11/15退院の予定が早まって赤ちゃんと退院。そのまま火葬場。一緒に帰宅。

入院当日の夜はほぼ寝れず。雷雨もすごかったのを日記を見て思い出しました。
たぶんこの頃は翌日に帝王切開を控えて交感神経優位な感じだったんじゃないかなと思います。ただ、手術もエネルギーが必要なので必死にヨガニードラをして少しでも寝ようとしていました。
看護師さん、主治医や担当のドクターたちが頻繁に病室を訪れてくれて気遣ってくれます。当然個室なのですが、集中治療室にしてくれていました。集中治療室だと他の妊産婦さんの部屋から少し離れているのでその配慮だと思います。大きな病院ということもあってそういった配慮が徹底されていました。赤ちゃんの声を聞いたり赤ちゃんを見るともちろん「あぁかわいい」と胸がキュンとかギューっとするのですが、私個人的にはどんな赤ちゃんにも「生まれてくれてありがとう!」と思っていました。妊婦さんには母子共に元気に生まれますようにと祈ったし、産婦さんにはこれからの幸せな毎日を願いました。これは無理してそう思っていたわけではなくきれいごとでもなくて、それもお腹の赤ちゃんに改めて教えてもらったことです。

手術当日は『割と落ち着いている』と日記に書いてあるけど、落ち着いているというか元気に産むぞ!と改めて腹を括った形じゃないかな。
手術は午後からスタート。さすがに緊張しましたが、麻酔科の先生、看護師さん、主治医、担当医の先生たちが何度も声をかけてくれて心強かったです。改めて、命の現場に関わる関わる皆さんには尊敬しかありません。
赤ちゃんが出てきた時は主治医の先生が「よく頑張ったね。おめでとうございます!」と言ってくれました。赤ちゃんにもすぐ対面できましたが、上の娘を産んだ時となんら変わらない幸せでホッとした気持ちでした。会うまで「会ったら自分がどうなるのか」と不安な部分もあったのですが、ほんと可愛い女の子で幸せな対面でした。私は下半身麻酔にして起きて対面できて良かったと思います。この時の気持ちはこれからの心強いお守りのようなものになりそうです。
死産の帝王切開は全身麻酔・対面せずに産みたいという形を選ぶ場合も多くあるそうで、もちろんその選択肢もあると思います。何がいいとかではなく、お母さんが自分でどうしたいかを選択することが一番いいんじゃないかなと感じます。
手術を終えた後に眠れるようにしてもらう形もあるそうですが、手術の終わりかけに麻酔科の先生に「どうしますか?」と聞かれて「このまま起きておきます」と答えました。

術後、夫も一緒に赤ちゃんと再度対面。抱っこしてしっかり対面できました。
事前に赤ちゃんと対面して『したいこと』を聞かれます。私たちは何か形を残すことよりも抱っこや対面できたなどの「実感」や「記憶」で十分だねとなりました。が、結局可愛すぎて写真は残しました(笑)今も写真を見て「かわいいかわいい」と口に出してます。
これも状況だったり色んな考え方や選択があると思います。

寂しいけれど赤ちゃんの顔を見ると不思議と幸せな気持ちで、これも赤ちゃんのパワーなんでしょうね。ただ、お腹の中にいる時とは違って、実際に会うと「声を聞きたかったな」とか「〜〜したかったな」とか想像していた未来がない寂しさは出てきました。この感情、言語化がむずかしい。。表現が適切なのかどうかわからないのですが、今まで想像と体感としての赤ちゃんが実際に赤ちゃんとして現れるとやはり執着してしまうようなそんな気持ちが出てきました。
手術の後はホッとしたのかお腹が空いて翌日のご飯が楽しみになっていました。
前向きな気持ちと辛い気持ちが出たり引っ込んだり、感情が忙しい…。

手術の翌日は赤ちゃんと2人っきりにしてもらいたくさん抱っこしてたくさん泣いて、たくさんありがとうを言いました。
ふと、私自身の人生を味わい尽くして死んだらいつかまた会えるのかもなぁということも思い始めることができ、死ぬことへの恐怖がさらになくなった気がします。(もちろんだからと言って早く死にたいとかはありません!)この頃から感情の置き場所がわかり始めたのかもしれません。この頃もドクターや看護師さんは色んな形で気遣ってくれました。緊急外来の時に最初にエコーで心拍を確認してくれた看護師さんとは色々話しました。看護師さんやドクターと気持ちの面での話しをすることは話しながら私自身整理させてもらいました。

手術後3日、少し歩くために病棟を出て外来病棟にあるコンビニまで行きました。普段通りたくさんの患者さんでいっぱいで、テレビにはお正月のしめ縄のニュースが表示されていて、当たり前なんですが「日常はしっかり動いているんだな」と少しホッとしました。入院って自分だけの時間が止まったように感じますよね。

また長くなってしまいました。。
この続きはまた明日にします。

読んでいただきありがとうございます!


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