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ミリしか知らない男のキーボード探し その1


きっかけはひとつの製品から

「いいな……」と。

元々中度のボカロオタクの筆者。
しかしグッズというグッズを持った事が無くいつか「そういうもの」を手に入れたいなとぼんやり思っていた。

そんな時に見つけたこのキーボード、正直言って欲しい。めちゃくちゃ欲しい。

筆者はVarmiloの静電容量式スイッチ?とやらのキーボードを普段使用している。
緑色が好きで、緑色の入ったキーボードを探していた時、とある店で触って一目惚れした。
購入したのは2023年1月末だ。
スペースキーにはパンダが描かれている、可愛い。


初音ミクコラボのモデルは、Realforceという有名なキーボードメーカーから発売されるとの事だった。

私もキーボードを探している時によく目にしたが、確かRealforceはなかなかいいお値段のするキーボードメーカーだったはず。
言ってしまえば高級品だ。

Realforce製、そして初音ミクコラボということでこれまたいいお値段なのだろうと思いつつも「昔キーボードを探していた学生時代とは違う。社会人となり強くなったお財布の中身を今こそ使う時」、そう思っていた。

詳細が出た。

¥42,900

一般人の私には覚悟が足りなかった。
私にRealforceはまだ早かったか……

キーボードは自分好みに作る変態がいると聞いたことがある。

欲しいものは無ければ作ればいいのでは?

「作るんだったらミクコラボじゃなくて自分好みのデザインするか」

そう思い、自作キーボードの道へ足を踏み入れるのだった。



なにもわからない

作る、とは言ったもののほとんど知識が無いのでどう調べていいか分からない。

簡単に筆者のキーボード知識を書いておこう。

・軸にはリニア/タクタイル/クリッキーが存在する。
・ホットスワップに対応していれば軸も変えられる。
・キーキャップは割と自由に変えれる。
・キーキャップを色々変えたければ英字配列が無難。

こんな感じだ。
Varmiloのキーボードに辿り着くまでに調べて得た知識はある。
だが自作となれば話は別だ。

さすがによく分からないので、私が属しているコミュニティで色々聞いていた。
幸い、私より詳しい方がたくさん居たので自力で調べるより早く知識を得ることが出来た。

話によると「ベアボーン」というある程度揃っている自作キットの様なカタチで販売されているものもあるらしく、これを買えばあとは好みのスイッチとキーキャップを買って取り付ければ完成するらしい。
キーボードキットと同義っぽい。

なるほど、キットとして売られていれば結構簡単に揃えられそうだ。
じゃあそのベアボーンにはどこまでのパーツが付いてくるんだ?

ということで、まずキーボードを構成するパーツについてざっくり調べてみた。

PCB:基盤。だいたいこいつの性能に左右される。
ケース:見た目大事その一
スイッチ:押下感に大きく関わる、とても重要。
キーキャップ:見た目大事その二

こんな感じだろうか。

で、ベアボーンにはPCBからケースまでの部分がいろいろ入っているみたい。

この辺りはそれぞれ対応したレイアウトの物じゃないと入らなかったりするみたいで、それが既に組まれているというのはとてもありがたい。

自作とはいえ一から百まで拘るつもりは無く、スイッチとキーキャップ、それとケースの色を決めたいくらいなので、私はベアボーンをベースとして探すことにした。


どこから何をどう決めていけばいいですか?

適当なベアボーンを探してそこからスイッチ、キャップと決めていこうと思ってインターネットの海を漂い始めた筆者。
実は結構なミスをしているかもしれない、と思い始めたのは1日調べ終わった辺りから。

キーボードと言ってもその形態は様々だ。
種類は割愛するが、その中に「キーボードのサイズ」がある。

早い話、「デスクトップPCによくあるテンキーも付いた完全キーボード」か「ノートPCの様ないくつかキーを削ったキーボード」のようなものだ。

今回の私は、椅子のリクライニングを倒してぐで〜っとしながら膝上に置いたりして触りたい思っているので、テンキーも付いた100%サイズは大きすぎる。

となると2桁%サイズになるのだが、これがまたややこしい。

90%~60%くらいまで、だいたい5%刻みで存在するみたいなのだが各サイズの特徴を筆者はよく知らなかった。

そんな中でキーボードのベースを探すのはなかなか難しく、ベアボーンを見つけても「これはサイズがアレだからダメ」となることもしばしば。

サイズを決めることにした。

テンキー付きの100%は膝上で使うには流石に大きいと分かるのでナシ、60%は矢印やファンクションキーが無くて扱いくそう……という風に「何が必要、何が不必要、よく売られているサイズ」等を調べながら探してみた。

すると75%サイズが個人的に必要なキーを満たしていて良さげだった。
矢印やファンクションキーは勿論、homeとendも入っている……
あとなんか物によってはつまみが付いてる。
なんかよく分からんけど惹かれる、ボリューム調整便利そうだよね。

ということで75%を基準に、最悪65%辺りも妥協案として視野に入れる。


方向性は決まった。

・キーキャップで遊べるように英字配列
・大きさは75%
・膝上で触る予定なので無線対応が嬉しい
・今使っているキーボードがリニア系のスイッチなのでタクタイルスイッチを触ってみたい
・とはいえスイッチでも遊べたら嬉しいのでホットスワップ対応がいい

欲しいキーボードの条件

仕様として見るのはこの辺りだろう。
あとは個人の好みでケース色に拘るくらいだろう。

個人の好みで深緑色のケースで作りたい……のだが、滅多に見つからない上に、仮に見つけたとしても赤く光るsoldoutの文字。

在庫ありでいくつか見つけたけど、私には少し高かった。


そんなこんなで見繕った候補

これ。
ベアボーンじゃねぇじゃねぇか!」という声が飛んできそうだが、色々探してる時に思ってしまった。

ベアボーン、ものによってはなかなかいいお値段する物が結構あり、「その値段ならホットスワップ対応キーボード買った方が安くない?」の気持ちになってしまった。

なにより緑色のキーボードが手の届く値段でどこにも無いというのが1番辛かった。
世界は緑色に厳しいのか、もっと緑色に優しくしてくれ。

さて、上述のキーボードを候補にした理由を上げてみよう。

・Bluetooth/レシーバー対応
・ホットスワップ対応
・75%キーボード
・選択スイッチの青がタクタイルらしい
・つまみ付いてる
・あとなんか光ってる

既製品なのでキーキャップもスイッチも付いてくるのでなんかお得な気分だ。
いや、普通のキーボードなので当たり前ではあるのだろうが。

しかしここで気付いてしまう筆者。

・海外製品の無線

勘のいい/知識のある方は気付いているだろう。

日本で無線製品を扱う時、一般的には技適マークのない製品は電波法違反になる恐れがある。
らしい。

しかし、これは日本の法律においての話なので海外製品がこれに対応する義務は当然無い。

つまり先程挙げた製品の無線機能は恐らく日本国内では使えないのだ。

こうなると話が変わってくる。
日本の技適に適応した製品である必要があり、それで無ければ無線では使えない。と思う。


選択肢が大幅に狭まった

「ここで法律が…!」となる筆者。
無線大前提で動いていたので、この気付きはとても痛い。
が、よく気が付いた。
購入後だったらどうしようも無く泣く泣く有線環境を用意して使っていただろう。

こうなると国内販売されているキーボードを探さなければいけない。

75%サイズで、ホットスワップ対応で、無線で。
もしくは無線を諦めるか。

道はまだまだ長そうだ。

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