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nagi

長い廊下がある四角い建物の中で
朝いちばんまだ誰もいない
僕が先か君が先か
でもほとんど同じくらい


おはよ。
邪魔されない時間が好きだった

おはよ。
それだけの時間


ときどき忘れ物取りに戻ってくる
君が笑うから僕はそれよりもう少し笑う

ときどきのときどき意味もなく戻ってくるから
少し離れて会話して
少し離れて長い廊下いっしょ行く


春は眠いと言って
夏はしょうがないと諦めて
秋は文句を言わずに
冬は白い息をつくって見せ合って


いつだか君が言っていた
結局いちばん笑ってる

いつも僕は思うんだ
結局いちばん楽しいなって



***



七夕ってなに?何かするの?
って、僕が斜めになっていれば

何もしなくていいんだよ。と

七番目の夕暮れだ。と

君は全然違うこと、わざと斜めにしてくれて




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