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【ネルソン】秘湯で、遊んで、叱られ、育つ。『季刊ritokei』44号はシマ育特集。リトケイ乗組員のきょうも島日和

こんにちは!NPOリトケイ企画編集室のネルソンです。今年合流した新人で、ふだんは奄美群島の沖永良部(おきのえらぶ)島に住んでいます。以後、お見知りおきください。

肌寒く、温泉が恋しくなる季節ですが、みなさんは「秘湯」に入ったことがありますか?

「山奥や大自然の中にひっそりと存在する温泉」を指すそうですが、想像はできても実際に入ったことはないという方が大半ではないでしょうか。私もその一人でしたが、10月上旬に出張へ行ったトカラ列島(鹿児島県十島村)で、人生初の秘湯と出合ってまいりました。

秘湯で、遊んで、叱られ、育つ。

その秘湯「湯泊温泉」は、島民約50人、周囲約4kmの小宝島にありました。

大海原を前にどーん!秘めるどころか堂々だ

実はトカラ列島、霧島・屋久島火山帯の上に位置する「温泉の宝庫」。マグマで熱せられて湧き出た地下水が、こうして秘湯になっています。「へー、なに?リトケイは秘湯特集でもやっているんだ??」というと、それも大変魅惑的ですが、答えはNO。違います。

これは、リトケイが今年から取り組んでいる「シマ育」の取材調査の一幕です。「シマ育」とは、互いに支え合える地域共生社会(=シマ)にある人・自然・文化の中で人間力を育むという意味の造語でもあり、プロジェクトの名前でもあります。

人口減という悩みを抱えながらも素晴らしい「シマ育」環境を持つシマと、都市部を中心に孤独な子育てに悩む親子は、両者がつながることで悩みを解決し合えるのではないか。

そのような考えの下、今年からリトケイメンバーは東西南北さまざまな「シマ育」を調査しています。そんな中で、トカラ列島(十島村)は1991年から離島留学制度「山海留学」に取り組む先進地域であり、小宝島・悪石島・宝島の3島に行ってきた、という訳です。

入浴中を示すプレートは手動式。誠実さで回るシステムが素敵

実はこの秘湯もまた、シマ育環境のひとつです。今は各家庭にお風呂があるので、昔のように毎日島民が行き交うほどではなくなりましたが、子どもたちには格好の遊び場。つい先日も、島の子も、島外からやってきた子も、みんな集まって遊び倒して温泉から上がる頃には湯量が半分になって散らかしっぱなしだったとか。その後、大人たちに、こってり絞られたようです。

遊んで、遊んで、度が過ぎて、たまに叱られて、育っていく。そんな、かつては当たり前だった人が育つ環境が今は希少に。それがまだ残っている場所が離島などの地域なのです。

地熱で温まるタワーこと多和田事務局長

もちろん、撮るだけでなく入りました。沖永良部島に温泉はないのでね…最高でした。

11月14日発行の『季刊ritokei』44号はシマ育特集!

11月14日発行の『季刊ritokei』44号は、シマ育特集です。2020年に発行した32号の特集「子どもは島で育てたい」に続いて第2弾に当たる「続・子どもは島で育てたい シマ育のススメ」となります。

今回調査したトカラ列島での取り組みも含めて、リトケイメンバーが調査した全国のシマ育事例、また島と日本の子育ての未来を占う上で保育学・心理学・精神医学などの専門家の対談やインタビュー、シマ育体験者の声なども紹介しております。

サポーターの皆さまにはお手元に届いている頃かも知れませんが、気になる44号の目次をちらりとご紹介。

・対談「人が育つ環境としての島という可能性」(汐見稔幸先生、中能孝則先生)
・島での子ども時代に楽しかったこと(リトケイ読者の声)
・島と都会の親子はクマノミとイソギンチャクのように(根ヶ山光一先生)
・精神科医の視点で見るこの国の子どもたち(松本俊彦先生)
・読者に聞いた島の子育ての魅力と課題(リトケイ読者の声)
・子どもを育む島々のいろとりどりのシマ育環境(小宝島、悪石島、宝島、高島、口永良部島、知夫里島、天売島のみなさん)
・子どもの学びと地域の未来のために「学校を支える工夫」(屋久島・福元豪士さん、隠岐諸島・大野佳祐さん)
・佐渡シマ育モニターツアー速報!
・「シマ育」を深めるシマ育Books
・シマ育コミュニティ案内

『季刊ritokei』は、公式設置ポイントで閲覧・入手いただくか、または、サポーターとしてご支援いただいた皆さまには、毎号ご指定のご住所にお届けいたします。公式設置ポイントの場所は、こちらからご確認いただけます

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