小学校低学年は「手を離すが、目は離してはいけない」という時期

今日は小学1~3年生のお話です。

教室で子どもたちと話していると、家族への不満がポツリポツリ出てくることがあります。お父さん、お母さんへ向けてだったり、あるいは、きょうだいへ向けての不満です。

おそらく、家では声を上げずに我慢しているのでしょう。その分、レッスンの途中で不満をさく裂させることがあります。

〇幼児の時は、園までの送迎が必要でした。小学生になると、その送迎がなくなる分、親の手間は減ります。

〇お弁当が必要な園に通っていた子は、小学生になり給食が始まるのでお弁当作り、という面でもさらに親の手間が減ります。

〇小学生になると交友関係が広がり子ども同士でお約束をしてきます。幼児さんの時はお母さんが一緒についていかないといけないことも多かったけれど子ども同士でお互いのお家を行ったり来たりするので「付き添い」という手間も減ります。

つまり、就学と同時に、子どもはどんどん親の手から離れていくのです。

でも、

ここで注意が必要です。

親の手から離れていったとしても

「あ~やれやれ、一段落。私の子育ても半分終わった~。楽になったな~。じゃ、そろそろ私も自分の時間を大事にしようかな」

と、なってしまってはいけないのです。手は離れても目は離してはいけないのです。

よくあるのが、

「手が離れた」途端、これ幸い!と目も離し、ついでに一気に心まで離してしまわれるお母さん。結構な確率でおられると思います。けれど、そうなると、子どもの心に巣くっている「家族への不満」はお母さまには一切見えなくなります。

お母さまが気づくキッカケもなくなり、お子さまの些細なSOSは全く母に届かなくなります。そして「家族への不満」はどんどん膨らみ、母子一体感が損なわれてしまうのです。

自分は大丈夫、我が子は大丈夫、と思っていても気を付けて!

お母さまには、「手が離れた」分、前よりももっと目を離さぬよう、心を離さぬよう気を付けてほしいです。

目を離さない、というのは、四六時中監視しなさい!ということではありません。いつでもすぐに助け舟が出せるちょうどよい距離で黙って見守っていてあげてほしい、ということです。そして、口出しは最小限に!

「どんな時もあなたの味方だよ」と、態度と眼差しで伝えてあげることです。

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