見出し画像

あるヨーギニーの自叙伝⑤底辺を蹴り上げるチカラ

先回は「普通」をめぐる葛藤について書いた。そもそも自分がこんがらがっていて
幸せになりたい気持ちと幸せが怖いという気持ちが共存する、なんとも複雑な(めんどくさい)人間だった。

当然自分で自分が好きではなかった。
一体どれくらいの人が、胸を張って自分が大好き!
と言えるのだろうか?

そもそも自分が嫌い、というのは
自分を誤魔化し騙しているから
嫌いなんだと思う。

自己肯定感ゼロ
罪悪感100パーセントの私が
どうやって今のように
自分をYESと言えるようになったのか。

それは年の功でもあったりするが
ひとえに自分とは何か?
を追求してきたからに違いない。

心が私を苦しめる
その心をなんとかしたい。
潰れそうな10代後半。
20代前半に完全に崩れた。
20代後半、持ち直したかと思いきや
裏切り、喪失、父の死により
実家の負のエネルギーを
全部背負うことになる。

たぶん人生グラフがあるならば
16歳〜28歳、が最低ラインのどん底だろう
いや、よくよく考えたら30過ぎまではずっと
底辺だ。長い、笑。

まあ、振り返って見れば
この家に生まれ、こういう宿命を生きるのは
決まっていたのかもしれない。

20代、キラキラした時代のはずかが
私にはどんよりグレー。

身体も今よりずっと弱くて。
いつもだるくて、体力もなかった。

ちょっと歩くと、疲れて座り込む。
爽やかに公園でデートとか
仲間たちと楽しくバーベキューとか、そんな爽やかな事は他人事。
夢のようで、自分には絶対得られないものだと思っていた。

ましてや結婚や出産など、まったくする気が無かった、というか持つことがものすごく怖かった。

「幸せになってはいけない」そんな言葉を
スローガンに掲げて生きていたから、
なぜか次々とまさかの不幸を引き寄せまくる人生だった。

でも、どん底の時、どん底の底に足が着いた瞬間があった。


誰もいない部屋でひとり座りこみ
一体何がどうしてこうなってしまったのか。
もうすべて終わられてしまおうか・・・、と
右手にカッターを持った。
手首に持って行くが切れない。

涙がとめどなく流れていく。
ああ、今、ここが地獄なのか。
地獄ってこの世界にあったんだ。

ここが底辺か。これ以上底は無い。
もう、上がるしか無い。

このままで終わるか。終わらせるもんか!
生きる、絶対に幸せになるんだ。私は諦めない!
ものすごい熱いエネルギーが私に流れてきた。
底を蹴り上げた私がいた。

偽りの人生はいつかしわ寄せがくる。
どこかで精算するように
出来ているんだろう。

あの底辺を蹴り上げたときから、被害者の人生からの脱獄が始まったのだった。




記事に共感いただいたら、サポートお願いいたします!活動に役立てていきます。どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m