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流転の海全9巻

ツイッターで「わたしの推し10冊」というのをつぶやいている方がいらして、その中に宮本 輝の「錦繍」がありました。
ずっと以前に読んだことがあるのですが、あらすじが思い出せずもう一度図書館で借りて読み直し。
開架の宮本 輝の位置に似たような名前シリーズで厚い本が並んでいるのは、以前から気づいていましたが、一冊そのものも厚いし、なにより9巻という超長編小説。

いくら本が好きで、読むのが早いわたしでも9巻は・・・
途中で投げ出すかなぁと躊躇して、借りる気にもなりませんでした。

でも今回、錦繍を久しぶりに読んで思いきって借りてみようかと。
一巻だけ読んで期待外れだったら次は借りなきゃいいんだし。

宮本 輝ファンのみなさん、超失礼なことを書いてすみません。
あ… 宮本さん、ご本人にもすみません!

超要約すると、松坂熊吾という四国出身のビジネスマンとその妻房江、一人息子伸仁の話ということになります。

九巻のあとがきを読んでいて、宮本さんはこのシリーズを37年かけて,書かれたのだと分かりました。
37年!
オンタイムで読んでいた人にとっては、早く続きを知りたい!書いてくれ!という気持ちだったと思います。

わたしはわずか10日ほどで読み上げたのですが、こんなに短時間で読むような軽い小説じゃないなぁと申し訳なかった。

感想を書いていたら、2000字を軽く超えそうだし、わたしの感想は小学一年生の夏休みの日記程度のお粗末なの😱

これだけ長い小説なので、感じることはいっ~ぱいありましたが、主人公熊吾の日本の情勢、世界の趨勢を見極める才能がすごいと思いました。

と言っても、熊吾は本の中の人物なのだから、この世界分析は著者の分析になるのですが、「日本人骨抜き計画が進んじょる」というのが、もうまさに今の日本にドンピシャ。
これを37年前に気づいていらしたと言うことに敬服しています。

熊吾が息子伸仁に話す言葉の数々が含蓄に満ちていて、能の井筒や羽衣の解説も「そういうことなのかっ!」とお能をやってるわたしにとって、今読んでおいてよかったとツイッターで本を紹介してくださった方に感謝しています。

仕事をバリバリやる男性はあっちの方もバリバリだというのはよく言われる話ですが、まさに熊吾はそれを体現している🤣

妻房江と結婚する前に訪れた奈良の由緒あるホテルでの描写が、乙女ちっくでわたしは胸きゅんきゅん💗✨💗

あ…本の感想がすべてあっち方面になってしまいそうな予感が!

鉄道の描写もよく出てくるのですが、尾道と言う地名が出てきたときには「うっわ~!」✨✨✨

昭和30年40年ごろは尾道は交通の要所だったんだろうなぁと今の尾道の零落ぶりを思うとちょっと寂しい。

そして、熊吾の一人息子伸仁の誕生日がにゃんと!わたしと同じ3月6日🥰

わ~い🥰✨💗✨🎀

ここまで読み返して、小説本体の格調高さに比べてなんと幼稚なわたしの感想文なんだと著者の宮本さんに申し訳ない気持ちです😊✨

みんなも、ぜひ、一度、読んでみてね。

サポートしていただいたら、わたしの志である「子どもの舌を育てるご飯を作る」ことに一層エネルギーを注いでいきたいです♡