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不満はあるが改善提案は良い制度

私が勤めている会社には改善提案制度というものがあります。

この制度はトヨタが1951年に導入した制度で

改善提案制度は組織内で従業員が業務やプロセスの改善に関するアイデアや提案を積極的に提出し、それに対して評価や報酬が行われるというものです。

トヨタはこの制度を通じて、生産性と品質の向上を達成したという話は有名ですよね。

私が勤めている会社は製造メーカーなので、トヨタ生産方式の影響は大きく受けていて改善提案制度もその一つとして運用されています。

ただ私は会社の運用方法にしばしば疑問を感じています。

疑問を感じている点は次の2です。

1.月1件のノルマ制

2.改善した案件しか承認されない。

順に説明していきます。

まず、月1件のノルマ制であるということ。
社員は毎月20日までに、必ず一件は改善提案を提出しなければなりません。

毎月なので年間12件です。

班員が10名いたら年間120件。5年で600件です。
そんなに改善するポイントがあったら普段の業務が正常に回らないのでは?と思います。

ですが職場ごとのノルマなので、提出しないと上司から催促されます。
なので社員はみな20日に近づくと、頭をひねって絞り出します。

私もそろそろ改善のネタのストックが切れてきて困っています。(年間100件以上出す猛者もいる。弟子入りしたい。)

ネタを使い回している人もいるとかいないとか。

それくらい、普段から日常業務のムダや改良点に目をやれという会社側の考えもなのでしょうが、もう少しノルマをゆるくしてほしいものです。

次に二つ目の、改善した案件しか承認されない、についてです。

私の会社の改善提案書のフォーマットには、改善済み提案か、改善前のアイデア提案かの2つの項目があります。

前者の改善済み提案は、よほど提案内容が幼稚なものでなければすぐに承認されます。
一方後者のアイデア提案では承認されず、再度書き直すようにと上司から指示されます。

どういうことかというと、アイデア提案ではダメなのです。
私もなぜダメなのかよくわかってないのですが、要は自分で行動して改善したこと、ものしか承認されないということです。

なので、改善できる範囲は自分が影響できる範囲内にとどまってしまいます。

例えば抽象的ではありますが、

自分ひとりの力だけでは実現不可能だけどもっと多人数、またはもっと大きな権力を持った人なら実現できる良いアイデアを思いついたとします。

それが実現できれば、生産性がバク上がりするような。
しかしこのようなアイデア提案を提出しても承認はされないのです。

なので、改善提案制度によって、改善される内容は小手先だけの小さなものになってしまいます。
それでも量が量なだけに生産性向上には繋がっているとは思いますが。

個人的にはアイデア提案も承認されるような運用方法の方がいいなと思います。
そこに爆発的に生産性を向上させられるヒントがあるかもしれません。

会社側も下からのボトムアップが大事だと言っていますからね。

ただ一つ社員にとって嬉しいことは、冒頭にも書いたように、改善提案を提出すると一件こどに会社から提出者へ報酬が払われます。

私の勤めている会社では、提案内容の採点があり点数によって金額が変動します。
1件につき1000円がだいたい支払われます。

採点基準はよくわからないです。これはいいぞ!と自分では思って出した提案でも1000円。
ネタに困って無理矢理絞り出した提案でも1000円もらえます。

毎月1件なので、毎月1000円がもらえて、これはこれでいいおこづかい稼ぎになっています。

疑問や不満はあるものの、制度自体は会社も社員もwin-winなとても素晴らしい制度だと思います。

これからの運用方法の改善に期待です。




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