友人の一周忌


なんの因果かその友人は自分の誕生日に息を引き取った。

私はもう10年以上会って無くて結構疎遠になってたんだけど
久しぶりにLINEでやり取りするようになってた。

最初に癌だと言われた時もまさかそんなの大袈裟に言ってるだけだと
信じたくなくて現実を見なかった。

手術した時も成功したと聞いてこれからは良くなってまた会えると思ってた。

少しづつ回復してたのに状態が悪くなってICUに入ったと聞いた時は頭の隅でもしかして…
と思ったけど会いに行けなかった。コロナのせいもあったし色々言い訳してた。

共通の友達から寝る前に亡くなったと連絡がきた時は涙が止まらなかった。

元気なうちに会いに行けば良かった。


それから彼女の家に1度も行けて無くてやっと共通の友達に便乗させてもらって行ってきた。
彼女の家は私が昔居た同じ団地で言うなれば幼なじみになるのかな。
そこは私からしたらトラウマ的な場所でいい思い出が無く、行きたい場所ではなかった。
でもそこを離れてもう20年以上経ってるし1度くらい手を合わせに行きたいと思ったから。

少し怖かったけど。

彼女の家は昔と同じで懐かしい廊下、懐かしい間取りだった。
遺族の方に昔の写真見せてもらったりしてお話しも出来て行けて良かった。

たぶんもう行くことは無いと思うけど、これで心残りがひとつ消えた気がする。

人間何が起こるかなんて分からないし時間は1秒だって巻戻らないんだから
会える時に会う、言える時に言う、行ける時に行く、
後悔は少ない方がいいって思ってる。

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