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【プロジェクト紹介】これから発展する研究・開発テーマを見つけよう

立正大学データサイエンス学部 教授 相馬 亘

研究・開発の「兆しワード」を見つける研究について紹介します。

■論文・特許・研究費を解析する「科学計量学」の一例

 人類の「知」は論文や特許としてまとめられています。そのため、これらのデータを解析すれば、これまでの「知」の発展がわかるとともに、もしかすると「知」の未来を描くことができるかもしれません。
 多くの人にとっては馴染みが薄いかもしれませんが、「ブロックチェーン」をキーワードとして論文を検索し、その中で使われている技術用語の履歴を見てみましょう。下図は、3つの技術用語の各年の出現回数を現しています。この図から、どの用語が有望だと予想しますか?なかなか難しいですね。

技術用語の出現回数の変化

■データを揃えてみる

 次に、各年の出現回数ではなく、累積の出現回数を考えます。そして、総出現回数で割れば、下図のように、初めと終わりを揃えることができます。すると、どうやら緑色の線がこれから有望なのではないか?と予想できます。では、この「有望ではないか?」といことを数値で表すにはどうすれば良いでしょうか?一つの方法は、横軸と曲線で囲まれる面積を使うことです。このようにして、一つの値ですべての技術用語の有望性を表すことができます。けれども、違う形の曲線が同じ面積になることがあります。この場合、どちらの技術用語の方が有望か、どのように判断すれば良いでしょうか?これは皆さんへの宿題とします。

技術用語の累積出現回数の変化(規格化)

■本研究に関するプレスリリース

理化学研究所:https://www.riken.jp/pr/news/2023/20230614_1/index.html
リコーグループ:https://jp.ricoh.com/release/2023/0614_1

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