降雹(ひょう)と損害保険
雹(ひょう)とは直径5ミリ以上の氷の粒を言い、直径50mm(5cm)ともなると、落下速度はなんと時速100kmを超えます。雹(ひょう)の大きさによっては車が破損したり、大きな怪我につながることもあるので、注意が必要です。
サンテレビのニュースによると、2024年4月には兵庫県南部などで降った雹(ひょう)によって自動車や住宅などに被害が相次いだことを巡り、日本損害保険協会は、兵庫県内での各種損害保険による保険金がおよそ315億6千万円になったと発表しました。
4月16日、播磨地域や阪神間など広い範囲で雹(ひょう)が降り、窓ガラスの破損や車、カーポートの損傷など各地で被害が出ました。
日本損害保険協会によると、4月26日までに、兵庫県内では雹(ひょう)の被害に関する相談がおよそ8万7千件寄せられたということです。
支払い保険金315億6千万円の内訳は車両保険が164億5千万円。カーポートや住宅被害を補償する火災保険が149億6千万円となっています。
このように雹(ひょう)の損害は、広域で件数も多く多額の保険金支払いになります。
自動車保険の車両保険では雹(ひょう)による損害は、保険金支払いの対象となり、事故による等級は1等級下がります。
火災保険でも物体の落下による損害は一般的な火災保険なら保険金支払の対象となります。
大手損害保険会社では、自動車保険の契約者に対してスマホにアプリを入れると、降雹(ひょう)の気象情報がプッシュ的に通知され注意を喚起する仕組みを提供しています。
家屋やカーポートの雹(ひょう)による損害は免れませんが、自動車の雹(ひょう)による損害は、屋根付きや建物の中、地下の駐車場に自動車を避難させれば、回避することが出来ますよね。
また、一般的に気温がマイナス4℃になると水道管凍結リスクが高まると言われています。水道管内に残った水が凍ると膨張し、水道管の破裂や漏水につながり、長い間水道が使えなくなり、お客様に大きな負担がかかるので、火災保険の契約者に水道管凍結アラートのメールを配信している損害保険会社もあります。
今後、損害保険会社では、事故があれば単に保険金を支払うという商品ではなく、如何に危険を回避するかの仕組みを提供していく動きになりそうです。