水に色がつくとき
2024年5月18日(土)
昨日、東京のお兄ちゃん的な人が泊まりにきた。(以下Sさんとする)
Sさんは都内近郊に家があり普段の交通手段がバイクか車なため、その日は仕事の人と22時から盃を交わすので終電を逃す可能性があり、民宿としてうちに泊まりに来たのだ。
普段からよくうちは民宿のように友人を泊めることを快く受け入れる体制であり、一度泊まりに来た人用の歯ブラシがあったりする。
Sさんは深夜2時近くにうちに帰ってきた。
常にお酒を飲むような人ではないので見慣れないが、一見すると普段と何も変わらなかった。
ところが話が弾み、Sさんは朝4時半まで私に対して自分が応援しているアイドルの布教活動をし、娘を応援する父のように満足げにSさんはその日は就寝した。やっぱり少し酔っていた気もする。
朝起きると先にSさんは起床していて缶コーヒーを飲んでいた。昨日布教していたアイドルのYouTubeの音が聞こえる。完全に心奪われている。酔ってたからじゃなかった。
私は自分のコーヒーを淹れ、音楽をかけて予定の時間まで過ごし、その日は天気がいいのでそれぞれの目的地まで一緒に30分くらい歩いた。
Sさんとはお別れし、私は事務所の整理をしに後輩2人が来るので事務所に移動した。
久しぶりの自分の事務所。
ここは昔私が住んでいた住居でもあり、古い建物だが窓が多く風通りの良さを強く気に入っていて継続して借りている。
整理と言っても捨てるだけでもないので、箱がないと進まず
ひとまずできることを探し、昔遊んでた大量のスプレー缶を近くの公園で空にしてもらう為に後輩2人に段ボールを持たせ任務を与えた。
その間、上京してからずっと置いてある19インチの液晶テレビを点けた。
そういえば私は完全なテレビっ子だったが、この家を出てからは自宅にテレビを設置していない。どんなにしょうもない番組だろうとテレビの音声はなんとなく落ち着く。
チャンネルを変えようとリモコンを手にすると、番組一覧にフジテレビと日テレしか表示されない。
なぜだ。そんな現象あるのか。
強制的に「あぶない刑事」を観ながら後輩の帰宅を待つ。
私の目は・脳は観てるのか、観てないのかわからないが2時間くらい経って後輩2人が帰ってきた。
「めっちゃシンナーでした」
そうだよね。ごめんね。忘れてた。シンナーって一番最初によくない例に出されてるよね。歯溶けませんように。
今日はこれ以上やれることがないので、2人を連れて近くの定食屋に連れて行った。
その後、解散するとなんだか歩きたい気分だったのでVespaのお店を覗くことにした。
私が欲しいものはその店には現状なかったが、店長のお兄さんが「ちょこちょこ入ってきますよ」「女性は挫折します」と交互に言ってきて情緒が天国と地獄だった。
店を出た後もまだ歩きたい気分だったので、歩いて40分の銭湯に向かった。
そこの銭湯は同説しているコインランドリーがロケ地として有名で私も仕事で足を運んだことがあったが、銭湯を利用することはなかったのでこれを機にそこへ向かった。
知ってる道と知らない道をBPM150くらいと50くらいの音楽を交互に聴いて不審がられない程度に踊りながら。
私は銭湯に一人で行くのが好きで、特に恥ずかしいなどの理由ではないがお風呂に友人と入る習慣が少なかった。
到着すると部活帰りと思われる女子高生の集団がいる。すごく盛り上がっている。
なんなら髪を洗いあっている。
私にない文化…。
サウナには誰もおらずオリジナルヨガをやりながらほとんどをサウナで過ごした。つまりは単にきもいポーズを。
その後の20度の水風呂。適温すぎる。
ただ湯船も水風呂も安いラブホみたいなLEDで色鮮やかにされてるのだけ解せなかった。
+サウナで1000円なので銭湯にしては少し高めだが、大満足で顔はもう笑っちゃっていたと思う。
それでも私は今日歩き足りない。
こんなにいい天気なのに歩かざる得ない。
いつも行く喫茶店に向かって40分歩いた。
そこは風呂上がりの私も受け入れてくれている。受け入れさせている。
アイスラテを注文し、猫を愛でて。
それでもそれでも歩き足りない私は家路も歩いた訳だが、すでに深夜2時に近いのに電話がかかってきた。
3歳から一緒の幼馴染だ。久しぶりだった。
高校の同級生と飲んだ後に”この時間に電話しても迷惑の掛からない起きてそうなやつ”を炙り出した結果、私だったらしい。あってるよ。
しかもちょうどそいつの事をその日思い出していた。私は「あの人元気かな」と思い返した一週間以内に高確率で連絡がきたりする。
陰謀論にうっすら片足突っ込んでいたが、そこはスルーしながらも帰ったら子どもに会わせてと約束して電話は終わった。
私の腕は3箇所蚊に食われていた。
随分長い一日だった。
間違いなく夏のように。
一人にはいつでもなれるから
選べるうちは誰かに構ってもらうのだ。
でもSさんにちゃんと一人にならないと、ってたまに言われるから私はそれに頷くしふらっと飛んでいったりするんだ。
ちなみにこの日は2万歩あるいた。
早く車買わないと脚が取れてしまう。
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