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やっぱりちょっとかなり


ピンクの花が木を埋め尽くし、コンクリートをもピンクに染める。
そんな桜ももう跡形もない。
北海道は5月に桜が咲くのでつい追いかけたくなる。

時間の経過には事実と異なった体感が存在し、そのギャップに慄く。
慣れるときはくるのだろうか。

温暖化により季節を疑うのはそうおかしいことではなくなってきて、それはとても情けなく悲しいと思う。
毎年の冬の終わりに寒いことに飽きてしまい本当に春や夏がくるのか信じ難い。
桜を見ても肌寒いのだから疑い深い私は段々桜は冬の花なのではないかとさえ思っていた。

そんな中、これは春であると確信できる日がきた。
朝も昼も夜もあたたかい日があってそれは最高だった。
私って春がこんなにも好きだったのか。
ずっと散歩していたい。ずっとこの風を浴びていたい。ずっと窓を開けて眠りたい。
私、この気温大好きです。伝われ。誰か・・・



と、かなり浮かれていたらギックリ腰になった。


その前日、深夜に友達とバーチャルゴルフ初心者にも関わらず大きく振りかぶり、昼には話題のよもぎ蒸しの後にピラティスに行く過密スケジュールだった。
ニートも4ヶ月目に入り筋力衰えた私が一日にしていい身体と金の使い方ではなかった。

いわゆる「グキッ!ギャッ!動けない!」ではなく
徐々に稼働範囲が狭くなり、動けなくなっていったのだが
運良く左側だけのギックリ腰だったので通常5倍の遅さで動き、5分に1回奇声を発しながらも活動はできた。
その翌日久しぶりの撮影を終えたのだが、撮影終わり私への「お大事に」で終わってしまい不甲斐なさでいっぱいだった。
解散後、痛みは増している感覚があったので「渋谷 ギックリ腰」で検索し涙目になりながらタクシーに乗って整骨院に向かった。
エレベーターの扉が開いた。



終わったと思った。
ちゃんと調べなかった私が悪いと思った。
いや、ホームページはしっかり見ていたはずだ。
人間ってあまりに痛みが強いと必要な情報しか入ってこないんだと思った。

受付のお姉さんが異常に可愛いことさえ不信感に加担していた。
それでも今誰かに腰を揉みほぐしてもらわないと帰るのも辛い状態の私は問診票を書き終え整体ベッドに移動した。

「何見てここに来ました?」と日サロ筋肉系。
先生自分でもそう思うんだと思った。
「ホームページなんですけど、ちゃんと見てませんでした。」と正直に答えると「ですよね!お年寄りの方はエレベーターの扉開いた瞬間帰っちゃうんですよ!」と陽気に話している。
だろうね。

思いの外めっちゃ喋るので逆に人見知りなのかと思い私も色々質問してみた。
コロナ中は利用者は減ったか聞くと「うちはそんなに影響なかったよね?〇〇ちゃん!」「はい〜」って、あんまり施術中に受付の子と話すことないだろ。私の腰の具合に集中してくれ。

だが、不安を吹き飛ばす程の腕前でその上保険適用。噛み合わない会話も挟みつつ私の腰は楽になっていた。
写真の通り、内装に自信を持っているようで行きたくもないトイレのルームツアー。
お会計時には受付に明らかに怪しい椎茸栽培キット。念の為、椎茸か確認。
「昼休みレンジでチンしてバターかけて食べるよね、〇〇ちゃん!」「はい〜美味しいです〜」100点だよ。
最後は「もう来なくていいくらいにはしておいたので!」と元気に篩にかけられた。

拍子抜けするくらい良心的な整骨院であった。
現在ギックリ腰6日目でかなり回復している。

次回、ギックリ腰の時友人はどう対応するかについてです。

自慢された椅子

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