#既婚者同士
酸っぱくてもいいからホントは手が届けばいいのに、手をのばせればいいのに。手をのばしちゃダメだって、彼は彼で幸せなはずなんだって頭ではそう思ってる。でももし私が手をのばしたら、ぶどうがほしいって言ったら、多分彼は私にぶどうをそっと手渡してくれる。稚拙にも思えるまっすぐな愛と一緒に。
別に会わなくても平気、連絡取り合わなくても平気、年末年始だってお互いに家族と過ごす、それで平気。そんなふうに何度も自分に言い聞かせてる私はまるでキツネだ。高い所にあるあのぶどうは酸っぱいに決まってる、だからあんなのいらないもん、って強がってるキツネ。