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映画 『リメンバー・ミー Coco』

遊び心に溢れた映画。
さすが ディズニーと言いたくなってしまう。

ディズニー映画はオープニング時に シンデレラ城の後ろで花火が上がる映像と共にディズニーのロゴが現れるのがお決まりである。そのときに 「星に願いを」の曲が流れるのだが、『リメンバー・ミー』の場合は その「星に願いを」が ラテン音楽バージョンにアレンジされているのだ。もう その時点でやられたーって感じになる。

『リメンバー・ミー』の舞台はメキシコである。
よく、「アメリカ人は 英語しか話せない人が多い」なんて言われたりするが、Los Angelesでは 決してそんなことはない。恐らく 日本人が英語を勉強する程度には スペイン語を理解する人がいたように思う。特に Los Angelesは メキシコからの移民が多く、町中で スペイン語が聞こえることも珍しくなかった。なので、Los Angelesにいた時には「スペイン語勉強しとけば良かったー!」とよく感じたものである。

実は この映画でも ところどころに スペイン語が散りばめられている。
例えば、「Be back by lunch, mijo」という具合である。この「mijo」というのがスペイン語の部分なのだが、英語では「my son」という意味の単語らしい。日本語吹き替え版ではどうなっているのか確認したところ「お昼には戻るのよ」となっており、日本語字幕では「早く戻って」となっていた。
日本語版になると スペイン語の部分がなくなってしまっているのは ちょっともったいないなと思う。
ついでに言うと Héctorの声を担当しているのは『バッド・エデュケーション』にも出演していた Gael García Bernal。彼はメキシコ人なので 英語もメキシコ訛りなのである。その点も 日本語版で見ると 伝わらない部分だろう。

映画の内容は 本当に本当に素晴らしい。
どこの国でも どんな宗教でも 亡くなった人を思うことというのは 共通である。しかし、国によって少しずつしきたりが違っている。こういうことは 興味を持って調べようと思わない限り 知ることができないことだったりするので、ディズニー映画を通して他国の文化まで知ることができるというのは すごく良いと思う。

ミュージシャンだった夫が 家族を置いて家を出て行ってしまった恨みから、何世代にもわたって音楽を憎んできた家族と、ミュージシャンを夢見る少年のお話。
夢を持つ人にも 夢を持つ人の家族にもお勧めしたい映画である。

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