見出し画像

つくってグッズ!アイドルマスターに参加した話

2021年2月1日~2021年5月31日
『アイドルマスター』シリーズの公式画像素材(許諾素材)を使って
自分だけのアイドルマスターオリジナルグッズを制作し、
BOOTH限定で販売できるようなる企画がありました。
(以下:企画の通称をつくマスと表記します。)
https://booth.pm/ja/exhibitions/bf-idolmaster

次に類似する企画があった際、
挑戦してみようかな?と思うPさんへ向けて
少し備忘録を残しておこうと思います。
作った個数・総売上・かかった諸経費等についても、
全部書くつもりなので、いつか誰かの参考になれば嬉しいです。


【 企画発表当初~4月まで 】
企画の発表があった際、面白い企画で色々できそうだとは思ったのですが、
SideMで使える許諾素材の担当の絵が好みの絵ではなかったため、
あまり積極的に参加する意欲はありませんでした。
(頑張って作っても好きな絵柄じゃないんだよな~という消極的な理由。)

ただ、他のSideMのPさんたちが、
ぱぺっとちゃーむ・ちょこのっこと一緒に飾るのに良さそうな
素敵なアクスタや小物を出品されているのを見て、
日々の写真撮影の際の小物を作れる良いチャンスなのでは?からの
そうだ! ユニットロゴのみの小さいアクスタとかがあれば、
ヘッダー用写真の撮影とかが捗る気がする!!と、
就寝前に布団の中で思ったのが参加のきっかけです。

普段同人誌や同人グッズ等を作成したことがない方は、
こういう企画ではやってみたいけども戸惑いの方が多いと思います。
( わたしも長く売り子専業だったので戸惑いの方が多かったです。 )

今回のつくマスの場合、SideM界隈では、
すずな(@1412xxx91)さんがこんな感じで作れるよのハウツー記事を
⇒ https://note.com/reishi/n/n09ee52c94b22
大木アイル (@o_kiairu)さんが公式へ送った質問の回答等をまとめた記事を
⇒ https://o-kiairu.fanbox.cc/posts/2145863
かなりわかりやすくまとめてくださっていらっしゃいました。
ここら辺の記事に出会えなかったら、
頭の中でこういうグッズが欲しいかもと思い描くだけで
わたしのつくマスは終わってしまっていたと思います。
ありがとう、先を行く先輩Pの皆さん...!!

ただ、作りたかったものが、
「ロゴ絵のみ」かつ「デザインをできる限り加えない」想定なため、
レギュレーション的にどうなんだろう?
これってかなりグレー??? いやこれは真っ黒か????と、
最初の企画段階から不安しかなかったのは言うまでもありません。
過去のSideMリアルイベントでご縁があった
すずなさんに個人的にDMを送り、少しご相談にのっていただき、
最終的にはやってみようとGoサインを出して進めていくこととなりました。


【 原稿データ作成 】
基本的にPCありきの作業環境なので、
原稿データは全てPCで作成をしました。
新規でインストールしたソフトはメディバンペイントのみ。

最初はメディバンペイントのみでデータ作成をしたかったのですが、
台紙作成のような1からデザインを起こしたり、
文字をいれることはこのソフトは得意としている反面、
許諾素材を新規レイヤーとして読み込んで
目標のサイズへリサイズするのは少々苦手としているなと感じたため、
太古の昔にブログ画像編集をする際にお世話になっていた
GIMPにも久々に仕事をしてもらうことに。
( 画像縮小拡大リサイズは過去に散々やってたので操作しやすかった。 )

ペイントソフトもそれぞれ得意・不得意としていることがあるので、
1つのソフトだけではデータの作成がしづらい場合は、
リサイズはGIMP・文字入れ調整はメディバンのように、
作業を振り分けてデータを作成していってもよいかと思います。
わたしは2つを使い分けることにより作業効率が飛躍的にあがりました。
psd拡張子が開けるペイントソフトなら相互に行ったり来たりできるので、
新しくソフトをいれるとしたらそこが判断材料になるんじゃないかな...?

基本的に許諾素材をリサイズして、
印刷所のテンプレートにうまく収めれば原稿データは完成だったため、
ここまでは初心者のわたしにも比較的簡単にできました。

【 入稿~そしてトラブル発生~ 】
最初の時点で全ユニット分の原稿データは完成させていたのですが、
いきなり全部作って、BOOTHに登録したはいいけど、
公式にこれはクロ!! NG!!と言われたらシャレにならん...。ということで、
今回は自分と親しい同僚さんの担当・推しユニットを作成をすることに。
リアルマネーが関わるのでここはチキンに生きます。

「315プロ」「Jupiter」「W」「Altessimo」「もふもふえん」
「S.E.M」「F-LAGS」「Legenders」を各5個づつ発注するべく、
印刷をお願いする同人誌印刷所 おたクラブ様にデータを入稿+入金。  

最初の原稿チェックは1日かからず通過してたので安心していたのですが、
数日後、完成品の出来が微妙そうなものがあります。的なメールが
印刷所の担当者様からきており、メールを見た瞬間わたしの顔は真っ青。

担当者様と連絡を取り合い、内容を確認した結果、
問題となっていたのは「Altessimo」と「Legenders」のデータと判明。

「Legenders」はLの先端部分の処理が甘く、
そこに白色の補強を少し加えることで1回でOKがでましたが、
問題は「Altessimo」
最初はオリジナルに近いままでなんとかならないかと粘ってましたが、
GW前の印刷所ド繁忙期の時期に、
担当者様のお手を煩わせ続けるのは申し訳ない気持ちと、
考えられる手は出し尽くしてしまって妙案がすぐに思い浮かばなかったため
ユニットカラーを背景色として加える形で入稿したら、こちらもOKに。
わたしにもっと画像をうまく加工する技術があればよかったんだけどなぁ。

数日データの再入稿のやり取りをしていたので、
当初の納期より遅い日付で現物が届くもんだろうと思ってましたが、
最初の納期の日にきっちり届けていただきました。
ありがとう、おたクラブ様。
この時点でもう頭があがらないし、足を向けて眠れない。


【 BOOTH税の計算 】
今回作ったアクスタは、pixivFACTORYさんで作成したものではないので、
規約的に、BOOTHにて在庫を頒布しないといけません。

ここで数字に弱い人間が一番頭を抱えるBOOTH税の計算が待っています。
(手数料(税金)計算の計算式は、すずなさんのnote参照)

印刷所さんに収めた額面は、台紙や送料含め 13,800円
これを単純に作った個数(40個)で割ると 345円/個となります。

数字に弱いわたしのために、
どーまえ先輩(ウサミンP)が作ってくれた概算早見表を確認。

値段  / 手数料  /  受取
500円 / 143円  / 357円
550円  / 154円 /  396円
600円  / 164円  / 436円

345円に対して、357円の手取りだと
万が一、BOOTH税の計算ミスっていた際のリカバリーがきかない上に
梱包資材の費用で足が出ると直感で判断。
(記事作成の際、経費計算した結果、この直感は割と間違いではなかった。)
値段は550円が妥当と判断し、この値段に決定しました。
デザイン性のあるものであれば、手間賃や残った在庫の赤字補填分として
もう少し値段に利益をのせていいのかもしれません。
が、個人的に画像のリサイズ程度の作業しかしていないアクスタで
他人様から儲ける気は一切なかったので、
なるべくギリギリかつキリのいい値段でいくことにしました。


【 1回目の頒布開始 】
世間様の需要というより、
自分や親しい同僚さんの需要重視で作ったので、
見知った知り合い以外からの注文は、ほぼありませんでした(笑)

4月にあった注文は6件。
うち4件は誰が買ったか匿名配送なのにわかってるっていう...。
デザイン性のある品物じゃないので、
世間様の反応は、こんなもんだよねーと割り切ってはいましたが、
それでも見知らぬ誰かがお手にとってくれた(注文してくれた)ときは、
天にも昇るような気持ちで嬉しくなったのは多分一生忘れません。
メッセージまでいただいて、ほんとに嬉しくて小躍りしちゃいました。


【 見切り発車でGoサイン 】
1回目の頒布で、315プロ以外完売してないのに、
5月1日にこのまま中途半端で終わらせるのは自分的に納得がいかーん!!と
残りのユニットと315プロの追納分を再度おたクラブ様に入稿。
在庫?残ったら全部わたしの墓まで持っていくからいいんだよ!!と
完全に開き直りMAX、大赤字覚悟でGoサインです。
315プロアクスタの在庫を追加するかどうかは少し悩みましたが、
あれこそ間違いなく今回の企画じゃなきゃ形にできないと思ってたし、
全部の中で一番推したいものだったので、思い切って追加を刷りました。

「315プロ」 10個
「DRAMATIC STARS」「Beit」「FRAME」「彩」「High×Joker」
「神速一魂」「Cafe Parade」「THE虎牙道」を各5個づつ発注 

2回目のデータは特に問題もなく、そのまま納品予定日に納品されました。
前回みたいに差し戻しがなくて本当によかった...。


【 2回目(商品追加)の頒布 】
今回は身内の需要も見込めないので、
そりゃーもう注文スッカスカで涙目になっちゃうんだろうなぁと
半分ヤケクソ気味で在庫追加したんです。
どうにでもなぁれ~~~!と賽を空に投げたら6ゾロ出しちゃったようで、
数時間で11件のご注文をいただき、即完売に近いユニットが複数。
え".......????????? とひたすらに焦りました。
メール確認する度に新規注文入ってる世界軸なんて予想してないし、
数時間で前回の倍の注文ですよ?普通に焦ります。

匿名配送なので、大嫌いな宛名書きをしなくてもいいのは楽ですが、
流石に10件越えるとテレコ発送にならないか不安でした。
無事に全部ちゃんと届いたようで本当によかった。


【 値下げ 】
つくマス終了間際、26日に550円 ⇒ 450円に値下げ。
最初は全部残った分は墓まで持っていってやるから安心しな!!って
最初は思って見切り発車で作ったけども、
本音を言えば1つでも行き先を決めたかった。
死蔵してるなんて勿体ない。
そう思える出来で作っていただいていたので、値下げです。

最初の価格で注文いただいていた方には大変申し訳ない気持ちでしたが、
この値下げで最後のラストスパート注文が入りまして、
手元に残った在庫は最初から自分用に抜いた数+7個まで減りました。
お迎えいただいた皆様、本当にありがとうございました!!


【 収支計算簿 】
支出
■ 1回目の印刷
 アクリルスタンド 40個・台紙40枚・送料 計 13,800円
■ 2回目の印刷
 アクリルスタンド 50個・台紙50枚・送料 計 17,100円
■ BOOTHから売上の振込手数料
  200円 × 2ヶ月分
■ 商品を包むのに使ったOPP袋
  ピュアパック テープ付 T5-5 100枚入り 121円 × 2袋
  ピュアパック テープ付 T7-10 100枚入り 143円 
■ 梱包資材
  事務用クラフト封筒 角5 70G 100枚入り 523円
  プチプチロール d35 300×42m 660円
  封止め用の両面テープ 423円
  梱包資材調達交通費 272円
  封止め用のセロテープ 110円
  プチプチ梱包用のマスキングテープ 110円 × 3個
  発送の際、同封するメッセージカード 110円

想定支出 34,113円

梱包資材は秋葉原に用事があった際に、
浅草橋まで少し足を伸ばし、専門店で一括購入をしているため、
100均で全て調達するよりかはたぶん安く済んでいると思います。

上記記載以外のOPP袋や封筒等も使用しているますが、
そこは記載の梱包資材を今回1回で使い切るわけではないので計上なし

単純に想定支出を作った個数で割ると 34,113 ÷ 90 = 379円が原価。
梱包資材は今回で使い切れない分もあるので、
この値段で絶対!!というものではないのですが、
500円に価格設定をしていたら完全に赤一直線コース。

収入
4月期 ¥ 6,223
5月期 ¥ 21,081

想定収入 27,304円

結果 持ち出し額 6,809円
自分で抜いた数(全ユニット-1個) + 手元に7個残って、
この額面は正直に申し上げると赤字じゃなくて黒字ですね(真顔)
儲ける気は本当になかったのに儲けてしまってるし、
こんだけ赤字になるから覚悟してねって記事を纏めるつもりで
このnoteを書き始めたのに、これじゃ示しがつかないじゃんorz

恐らく黒字になった理由は、
(商品価格+送料)×5.6%+22円 という送料の特殊な計算式のせいです。
わたしが出品したアクスタは品物の特性上、
結果として「複数まとめての注文」の割合がかなり多く、
送料の上乗せ分を重複で徴収していた形となっておりました。
とはいえ、複数買いありきの計算式で価格設定するわけにもいかないので、
単品買いとして成立する価格にせざるを得ないのが本音です。
一度公開したらよほどの理由がない限り値段下げれないし、上げれない。

2個、3個、4個とまとめて注文してくださった方が多かったおかげで、
値下げしても黒字だったということだと思います。
後、わずかですかBOOSTのご支援もいただいてたので、
その額面も僅かであっても黒字に寄与しているかと。
もし2回目があった際、素敵なお品物!!これはお迎えしたい!!と思ったら
是非、50円・100円でもいいのでBOOST支援をしてあげてください。
作者さんは在庫抱えても赤字の負担が減ることになります。


【 次回への教訓 】
・気づくと結構かかってる梱包資材代は先にちゃんと計算しとこう。
普段、グッズ交換をされている方は纏めて買っておくと楽です。
プチプチのロールは本当に便利でした。

・匿名配送の際、店(コンビニ)によっては、小さい封筒は嫌がられます。
角7封筒で送ろうとした時、匿名配送シールを曲げずに貼れないからと、
紙袋に包んだ上から発送したケースがありました。
送る中身が小さいモノ1点であっても、
角5封筒で送った方が店に迷惑がかからないかと思います。

・妥協したデザインで頒布しない。
「Altessimo」アクスタを印刷の都合で妥協した結果、
これだけは1個もお手にとっていただけませんでした。
自分が微妙かもって思うものは、ダイレクトに画面の相手にも伝わります。
時には折り合いをつけなければならないこともあるけど、
中途半端なものはダメなんだと痛感しました。


【 最後に 】
他人様のデザインでお店屋さんごっこみたいなモノでしたが、
それでも自分が作りたいものを作って並べた結果、
TwitterなりBOOTHのお取引メッセージなりで反響のお声を聞けたのは
とても楽しくて嬉しくて幸せな時間でした。

欲しいのはわたしと写真撮影協力をしてくれたゆずちゃだけではなかった。
それだけでもすごく嬉しかったです。

次回があるなら、是非オフショ・リメショ以外のSR絵もあればいいなぁ。
自分の好きな絵で好きなものを好きなだけ作ってみたいです。
( 今回、カントクさんの参加が少なかったと感じたので、
 次回はWちゃんのグッズいっぱい出てほしいなー!!のお気持ち。)

センスは前世に忘れてきたと言い切ってますが、
多少雑なデザインでも自分であれこれするのはとても楽しいので、
次回があれば、是非pixivFACTORYで自分用をチャレンジする人が
増えてくれればいいなと思います。
使い古した初期絵を使ったグッズでも、
自分でデザインしたものが届くとめーーーっちゃ愛着湧きますんで!!
是非!! 体験してみてほしいです!!!

2回目の開催お待ちしております!!!!!

2021/06/12 追記
サイスタ発表会にて、SideMのユニットロゴの刷新発表がありました。
全てのユニットを一応何らかの形でアクスタにできて良かったと思う反面、
再入荷を希望してくれてた方がいらっしゃったのに、
追加の印刷を出せなかったこと。
次回に頑張ろうで先送りにしてしまったアルテのこと。
色々と後悔マシマシになってしまったのは言うまでもありません。
全てを形にした後に、有識者にお知恵を借りてでも
アルテの作り直しすればよかったな...。
この手の企画は一期一会である、と再痛感。

                        2021/06/06 りるる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?