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行儀の悪い時間

夜中に目が覚めてしまったのでラジオをつけると、マヂカルラブリーが好きなお菓子の話をしていた。「また食べ物の話をしてるね」と思いながら、布団の中で寝返りを繰り返してたら朝ぼらけが始まってしまった。

それから無性にお菓子ばかりが食べたくて、今日をその日にした。ベッドの上で行儀悪く食べることに意義がある、ということで、ポテチとチョコとミルクティーとマンガを布団の上に展開して思いきり楽しんだ。好きなYoutubeの動画も見て大きな声で笑ったら、ちょっとすっきりした。

この一週間は、人間の愛おしさに胸がいっぱいになったり、どうしようもない残酷さに血の気が失せたり、気持ちがずっとざわざわとしてしまって、なんだかぐったりと疲れてしまった。

心がざわついてしまった夜は、田沼朝の『いやはや熱海くん』をゆっくりと一コマ一コマ、登場人物たちのセリフや表情を体に沁み込ませていくように読んでいた。「それでも私は、自分も他者も世界も、もう少しだけ信頼してみよう」そう思わせてくれる作品で、明日を生きるためのキャラメル一粒分くらいの勇気をそっと枕元に置いてくれるみたいな感覚だった。

なんだかパイの実も食べたいね。コンビニ行ってこよう。