黒歴史が、大切な思い出に変わった瞬間
人生のどん底を味わったのは、16歳の頃。
高校一年生の春。キラキラした高校生活の幕開けかと思っていたが現実はというと、ぷち不登校気味。一人くらーい洞窟の中で出口がどこかもわからず、ただただ体育座りをしているような。毎日がそんな感覚だったのを覚えている。人生終わった、と本気で思っていた。
そんな心身ズタボロだった頃、ずっとずーっと支え続けてくれた人に先日、12年越しに会ってきた。
あの頃の自分を救ってくれた感謝の気持ちを思いのままに伝えてきた。会って再確認したが、やっぱり昔も今もこれからも、尊敬していて大好きな人で、思い出すと泣いてしまうくらい、ありがとうの気持ちでいっぱいだ。
当時自分が落ちていたこととかは、その後10年間くらいは誰にも言わずにいた。自分の中では隠したかったことだったし、「黒歴史」そのもので、なかったことにしていた。
思い出すと、辛かったり悲しくなったりするし、どちらかといったら「元気で明るい自分」の方が自分自身受け入れやすく、友達にも言いやすいから。
なんだけど、当時の自分を救ってくれた恩人のおかげで、その「黒歴史」は「黒歴史」ではなくなった。
悲しい出来事ではあったけど、こんなに人の温かさや優しさに触れること、生きていてある???
というくらい、人の優しさに触れた出来事でもあったから。当時してもらったこととかを思い出すと、今でも胸がじーんとなる。
辛くて思い出したくない出来事だったけど、あれがあったからこそ、こうやってご縁が繋がったのだと思うと「あの辛い出来事があってよかったな。」とさえ、今は思えるのだ。
こう思えるようになるまで、凄く時間はかかったけれど、今こう思わせてくれる恩人には、本当に感謝してもしきれない。
黒歴史、トラウマ、闇。生きてたらそんなのたくさんあって、思い出したくもない!って心の中のパンドラの箱にしまい込んでずーっと見ないことにする。
それもいいけど、よーーーーーくその出来事を見てみると実は影で支えてくれていた人たちがいたり、救ってくれようと手を差し出してくれた人がいたり、悩んだ分、人の気持ちにも寄り添える自分になっていたり。
実は意外と、良い側面もあるのではないかなと今回のことで思えた。隠れてしまっていて、よく見ないと見つからないけれど。
「黒歴史」が、私の人生になくてはならない「大切な思い出」に変わったこと。そう思わせてくれた恩人には、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
辛かったから、絶対あの頃には戻りたくない!!けれど、あれがあったおかげで、大切な人のご縁ができて今の自分がいるのだとしたら、あの出来事があって良かった。
今は素直に、そう思う。
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