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小学生の私への手紙、私からの詩

「三角みづ紀 詩のワークショップ」に昨日参加した。

手紙を誰か(物でも可)に書き、封をする。
手紙を受け取った誰かの気持ちになって詩を書く。

わたしは「小学生の自分」へ手紙を書き、小学生の私がわたしへ向けて詩を書きました。
凄く久しぶりに書いた手紙と、手書きの詩です。

新鮮な体験でした。大きな硝子窓越しに紅い葉が見え、静まりかえった室内では言の葉が舞っていて(発表しました)とても気持ちのいい時間でした。

どのひとの詩にも背景があり、ああ詩っていいな、と久しぶりに感じさせていただきました。

小学生の私からの詩は以下のとおりです。

「届いたもの」

赤い郵便受に切手のない封筒が入っていた
宛名も差出名もない
いつもなら捨てていただろう

封筒から ふっと立ち上った匂いのようなものが私に開けさせる指を持った

にわかには信じがたい未来のわたし
"私"は これから四十年も生きていた

ー死ななかったんだー

ランドセルは いつまでも赤い
これから途方もないほどに積み上げられた
時間のかけらを ひとつ、ひとつ
すくい上げる手に 私は金魚のように
すくわれていた

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