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短歌のようなことば

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5・7・5・7・7調を愛す、百人一首好きなわたしのいちぶ。
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2014年10月の記事一覧

わたしの中の宇宙

わたしの中の宇宙

夜闇に被布を纏いし稚児がおり紅い鼻緒がちりんと鳴った

地球という花台に活けた花たちは七割海の小島となりて

完璧な満月なんてないことを月を縁どる地球の影に

春雷に打ち捨てられたタンポポの茎から飛べぬ球体の庭

グングンと空を切り裂く飛行機のほつれた糸で纏り縫いする

わたくしの名を懐かしく呼んでいる黄昏時は黄泉の入り口

ビー玉と炭酸水の泡くぐりアンモナイトが闊歩する午

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【冬の陽は長くさす】

【冬の陽は長くさす】

冬の角度は鋭角で心の奥にまで差し込む

きづかないうちについたきずや到底消えるはずのないと思われたきずも

光をすべて集めれば白になり、まっさらなキャンパスで

自分の色筆をおいてゆける

傷口の中にも宇宙(そら)はあるのかと覗き込むから傷が広がる

冬の陽よここまでおいで部屋の隅あの子のなみだ膝を抱えて

なにもかも夢のにおひに墜ちる時わたしはいない地球の中に

名も知れぬ

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