全ての道は「環境対策」に通じる?④

このテーマ、③で書き終えるつもりでしたが・・・

エネルギーを巡る政治的な動きや、アメリカのインフレ対策が「このまま進む」と、私の妄想で終わらずに、現実化する可能性が見えてきたので・・・

その要素について、備忘録として書き残しておくことにしました。後半部分で、新しい時代の兆し?についても書いています。

前回の③で書いた、レイダリオさんの「クレジットサイクル」「帝国のビッグサイクル」につながってくるように思えます・・・。

いくつかの記事を載せますが、それらを結びつけていくと「国民の可処分所得と購買力の減少」が浮かびあがってきます。
これは消費抑制を通じて景気悪化につながり、経済活動を収縮させていきますね。余談ですが企業利益を通じて当然、株価にも悪影響です。

環境負荷は、本質的には経済活動を含む「人類の行動、活動」から発しています。
人間の経済活動(行動)が抑制されると、環境への負荷が軽減されることはコロナ対策のロックダウンで証明されました。

この視点から列挙してみます。

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「弱いところ」から経済活動収縮が顕在化していく世界の姿

経済小国を襲う現実の姿です。

「衣料品の輸出大国」バングラデシュは今、エネルギーの輸入代金支払いで貿易収支が赤字になっています。
輸入物価上昇➡国民の購買力低下、ですね。
輪番停電の状況は、経済活動、生産活動の低下に・・・

そしてスリランカは「IMF支援」のために国が破綻寸前なのにこんな状況です。

スリランカ政府はIMFとの交渉合意に向け、今月から付加価値税を12%から15%に引き上げるを決めたほか、電気料金の最大264%値上げ、国営企業の民営化など構造調整作業に着手した。

そしてエネルギー輸入価格上昇の現実は非資源国全体の問題です。日本の現実は、財務省の資料から読み取れます。(お隣の韓国なんかも同様ですね)

出典:財務省発表「7月貿易統計速報」

https://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2022_07.pdf

消費抑制と経済活動の抑制は日本にも及ぶでしょう。増税、円安、エネルギー高、インフレを通じて・・・

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アメリカの中央銀行FRBは「景気悪化の覚悟」を決めた

先日、ジャクソンホールでのパウエル議長の発言に「重み」を感じました。と同時に、世界が向かう方向が見えた瞬間でもありました。
「景気悪化」の方向に、です。

以下、NRIさんの見解です。

こちらはパウエル議長の声明の解説の引用です。

「歴史は時期尚早の金融緩和を強くいさめている」、「(物価上昇を2%に戻すという)我々の仕事が完了するまで金融引き締めをやり続けなくてはならない」、「物価の安定を回復するには引き締め的な政策姿勢をしばらく維持する必要がある」。

NRI

私がびっくりしたのは、「FRBの歴史から学び、実行する」コメントが発せられたことです。これはもうまちがいなく「本気」ですね・・・。

NRIさんの見解の中で、この部分は今後の「推測」ですが、レイダリオさんの「クレジットサイクル」や「ビッグサイクル」に重なるように思えます。

FRBは3月以降歴史的なペースで利上げを進めてきたが、金融引き締めによる経済への影響が大きく出てくるのは、むしろこれからなのである。FRBの金融引き締めが米国および世界経済を悪化させてしまうオーバーキルのリスクは相応に高い。

NRI

その過程で、ハイイールド債、証券化商品など高リスク資産の調整が本格的に引き起こされれば、世界の金融市場は深刻な危機状態に陥り、深刻な世界同時不況のリスクが高まるだろう。そうした大きな犠牲を払うことで、世界は何とか物価の安定を取り戻す流れとなるのではないか。

NRI

・・・私も同意なのですが、これは「経済活動の抑制」をいやでも引き起こしますね・・・

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「先進国」と「強国」の背景

ヨーロッパは「数倍にも膨れ上がった家庭向け光熱費」を中心にインフレが進み、「可処分所得減少」
日本は「社会保障費の増大」「増税」「インフレ」「上がらない賃金」で「可処分所得減少」
中国は「不動産バブル崩壊」と「大都市もロックダウン」で経済鈍化➡「可処分所得減少」
アメリカは「家賃の急激な値上がり」「インフレ」などで「可処分所得減少」・・・

大多数の人が消費力を奪われていきます・・・

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若い方に特に伝えたい「歴史が教えてくれる大切なこと」

これからの生活どうなるの??不安ばかりが襲うような内容で申し訳ないのですが・・・

歴史が教えてくれるのは、「大きな災厄の後には、希望と発展が待っている」ことです。私は、ものすごく大切なことだと思っています。

大きな災厄の中には、人類の手におえないような「放射能事故」のように希望につながらない出来事も存在しますが、
私たちのご先祖様は、大きな災厄の絶望の中から、「残された私たちで新しい時代を創っていく」思いを胸に、新しい時代への希望を情熱に換えて自分たちの住むところを発展させてきました。

地震や戦争などで破壊された街が、以前よりも立派になって復興してきた歴史のように・・・

そしてこの「情熱」は、ひとりひとりの「生きがい」になり、活力の湧く人生につながっていく気がします。

なので、私自身も心を強く持って、現実から目をそらさないようにしています。

「まずは生き残れ、儲けるのはそれからだ」・・・

有名な相場格言ですが、歴史にも当てはまることだと思います。

そして、今はまだ実用化に耐えられない段階ですが・・・
「新しい時代」を創り上げる研究はすでに芽吹いています。
今、不安に駆られる中でも、焦らずにじっくり「新しい時代」をテーマにした投資を検討するのは面白くもあり、希望を持てる面も生まれるかも・・などと思ったりもします。

そんな「新しい時代」のテーマを紹介していきたいと思います。

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「環境対策」につながる生き方の研究が進んでいる

私も最近知ったテーマに「ウォーカブルシティ」というものがあります。

文字通り「歩くことで完結する生活環境づくり(街づくり)」のことです。

歩きと自転車の移動範囲で、職場、商業地、学校だけでなく「田畑」まで隣接し、自然の恵みや豊かさを実感しながら利便性を追求するものです。

「採れたての野菜がいつもなじみのお店で売られていて、育てている田畑といつでも触れあえる」
こんな街づくりが実現できたら、人の心はもっとゆとりと豊かさに包まれると思います。
「鬱病から解放され、自然に感謝と敬意を持てる」心を養うことができれば、きっと自然破壊は抑制されていく、と思います。

また、ウォーカブルシティにその期待と願いを込めています。

こういった街づくりが実現できれば、不要な「移動」が激減することでエネルギー対策にもなるでしょう。
将来、「車」「電車」「飛行機」などの移動コストは高止まりして、本当に必要な利用に限られる時代につながっていくのかもしれません?

この分野が伸びるなら、投資することで飛躍的なリターンが得られる可能性がありますね!!

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次に「メタバース」です。

「仮想空間に価値を見出し、そこに人間の欲望を閉じこめる」シナリオを以下のブログにまとめています。①~④まであります。


メタバースを単なる「ゲーム」として捉えている方が大多数だと思いますが、「仮想空間で活動すると、現実空間を傷つけなくて済む」可能性についてはもっと脚光を浴びていいと思っています。

あの有名な経済学者のケインズさんの主張「穴を掘って埋める公共事業」なんかは、現実空間でなく「仮想空間」でやればいいのです。(笑)

・・・もうひとつ、VRの面白い使い方について語られていることについて、です。

現実に旅に出ると、「現在の姿」しか体感できません。しかし・・・
「バーチャル旅行」だと、旅の地の「歴史の姿」が体感できます。これは技術的にすでに実現しています。
この「可能性」が多くの人々に共有されたとき、実現する(かもしれない)世界は・・・

現実の「旅行」は富裕層や特別なとき(ハネムーンなど)に行くものになり、
バーチャル旅行が「日常的」になる世界観・・・?

このとき、移動コストが「高止まり」して、「人々が移動しなくなる」世界が実現するかもしれません・・・?
旅行は「高価な体験」に・・・
航空会社は全ての飛行機を「ファーストクラス」にして生き残る戦略に?笑
エネルギー抑制の世界、ですね。

ウォーカブルシティとメタバースの組み合わせで実現可能になるかもです・・・?

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そしてもうひとつは「仮想通貨」ですね・・・。

メタバースの時代がもしきたとき、これがないと「始まらない」ので・・・

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「未来予測」なので、だれも予言できるはずもなく、実際にどうなるか?はわかりません。
政治の動き一つで、ちゃぶ台をひっくり返すように全く違う方向性や時代に向かっていく可能性のほうが高いかもしれません?

それでも、自分の頭で考えながら、認識の誤りを見直していく生き方は大事だ、とも思っています。

現時点で「全ての道は環境対策に通じる」見方に変化なし、です。

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(追記)

これなんかも「ネット社会が生み出す、移動抑制への影響」なんでしょうか・・・?
私には大きな流れを示唆することのように思えます・・・

「免許を取らない若者の比率が高まっている」ニュースです。
経済的な要素(免許費用や車購入費用がない)もあると思いますが、こんな要素も・・・?
ネットが楽しければ、車は別に必要ない・・・?

これからの時代の方向性を暗示するように見えます・・・?

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