磁気探査で大変なこと 「位置出し」
磁気探査とは磁気を検知するセンサーを使用して不発弾を探す仕事です。
自分が経験して大変だったことは「鉛直探査の位置出し」です。
鉛直探査とは主に「狭い範囲」で「深い深度」を探査するのに適している方法で、ボーリングマシンを使って地面に孔を掘り、その孔にセンサーを入れ地中に磁気反応があるか探査します。
「位置出し」とは孔を掘る場所の目印を地面に打ち込んでいく作業です。目印はスプレーや旗などを使って掘る場所がすぐに分かるようにしていきます。位置出しをすることで探査業務を素早く正確に行うことができます。
この探査方法で自分が大変だと思うのが、実際に探査している時ではなくその準備の「位置出し」をしている段階です。いつもこの工程の時は「うわー!位置出しかよ!」と思ってしまいます。めちゃくちゃネガティブですけどぶっちゃけ現場に行きたい気持ちは毎回ゼロになります。
その理由は、「孔の位置の正確さ」と「孔の数の多さ」があるからです。
「孔の位置の正確さ」は神経を擦り減らします。正確な探査をするには正確な位置設定が不可欠になります。それは数センチのズレもあってはならないので巻き尺やスケールなどと常ににらめっこしながら印を付けていくことになります。
「孔の数の多さ」は体力をすり減らします。場所によっては孔の数も三桁どころじゃすまない現場もあります。一点を位置出しして、また次の位置を出していくのを繰り返すのは、田植えをしているイメージをしてもらうとわかりやすいかもしれませんが、常に中腰の状態でスクワットの動作を何百回もすることになるので足腰がとてもきつくなります。普段から現場では動いてるはずなのに作業後は必ず筋肉痛になります。
ただ、一つだけ良いことがあります。「すさまじい達成感があること」です。
作業が終わった現場には分かりやすく地面に印ができているので、自分が頑張って作業をした結果をすぐに見ることができます。はっきり言って壮観です。
本来の業務である探査はまだ始まってもないのに「やってやった感」すらあります。
おそらく、この作業をやったことがない人が位置出しを見ると大したことやってないように見えると思いますが、やってる側の人間からすると自らの精神と体力を使って作り出したものなので高い価値を付けたくなってしまいます。
磁気探査の仕事を仕事をしている方へ位置出しするときにおすすめなのが、
「腰痛防止のベルトを付けること」
「ベルト収納などを活用して使用する道具をすぐに取り出せるようにしておくこと」です。
地道な作業ですが一回の作業時間を短くできれば格段に早く終わらせることができます。心折れないよう共に頑張りましょう。
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