7月15日 雨
おはよう。
今日は夜に一度目が覚めたけど、そのまま眠ることができた。朝はちょっと気怠かった。昨日の昼間から目が痒い。手が治ってきて、目は10日ほど痒くなかったのに。原因はたぶん予定が狂ってしまったから。あめだから中止になってしょうがないのだけど、悲しかったんだと思う。や、ちがう。事業計画書を書いたからだ。それで煮詰まって、目を描いてしまった。
本当に書きたければ、そうはならない。自然と煮詰まってという言葉が出てきた。私は私に嘘をつくことがあるんだけど、今自分と話してみたら、煮詰まっていることは本当みたい。
「優、事業計画書書きたいの?事業としてあのひつじカフェをやりたいの?」
「うーん、わからない。だって、えみさんがオーナーでいるでしょう?私、雇われているからそこまで自分の色を出せないと思うんだよね。」
「じゃあ、別の場所でカフェをやりたいってこと?」
「それも面白いと思うけど、自分の店舗を構えて何かをしたいってわけではないかな。それよりも農園をつくりたいな。」
「農園ってどんな農園?」
「学校みたいな農園だよ。鶏と豚がいて、野菜を育てるんだ。毎日人が来るのはちょっと大変だから、週末だけ開演して、パーマカルチャーみたいにイベントして、一緒にご飯食べるとかしたいな。」
「お、いいじゃん。でもそれは今すぐにできることではないよね。」
「うん、そうだね。今はできないね。でもいつかやりたいよ。」
「うんうん、やりたいことはあっていいと思うよ。それに向かって進むことは楽しい毎日が生まれるからね。」
「ありがとう、ジム」
「じゃあ、いまできるやりたいことはなんだろう?」
「今はあのカフェをとりあえず継続させたいと思っているよ。土日月だけ開けて、イベントもたまにする。これは私の一番のやりたいことではなくてね、いつかの農園のための今なんだ。これが完成ではないよ。」
「ほう、おもしろいね。二つ聞きたいことがあるんだけど、一つ目はそのカフェでやりたいことはなんだろう?二つ目は一番やりたいことはなんだろう?」
「そうだね、カフェでは一番やりたいことを叶えるための仕事をしているって感じかな。私は人混みが苦手でね、声が大きいから注目を浴びてしまうんだ。多くの人と仕事をする時、目立っちゃうか影になってしまうかのどちらかなんだ。だから、このカフェはちょうどいいってわけ。オーナーから頼まれてカフェを継続しているけど、基本的に私一人でやっているから邪魔はない。経営は微妙だよ。オーナーも私も一番が違うから、それでも今のところはとりあえずOKってわけ。そのことはオーナーも知っているから大丈夫だよ。それにいつか農園を開くのなら、ひとりで進めるっていう修行にはなるかなってね。野菜を育てるのは夏してみる。
二つ目は本をつくることかな。
今は9月にサンティアゴ・デ・コンポステーラにいくつもりで、終わったら本を書こうと思う。今回は小説ではなく、写真と詩かジャーナルにしようかなと思ってるよ。ひとりよりもふたりがいいかなと思ってね、ともだちのあやなんと共著にしようとおもっている。簡単なzineだね。小説はちょっと重いから、楽しい方からやってみようかなって。」
「うん、いいと思うよ、優。やりたいことが明確だ。」
「実は9月までに2ヶ月あるんだけど、一冊短編を書いてみようと思うんだ。40ページくらいのお話。ま、これはできなくてもいいんだけど、朝の日課の一つに入れようと思う。」
「OKです。じゃあ、ひさしぶりに、明日からの1日を書いてみようか。何個か書いてもいいよ。優は引っ越したばかりだし、カフェもあるしね。」
「うん、やってみるね!」
「ジム、いい感じだったよ!」
「そう、それはよかった。」
「なんか、頭がスッキリしてね。毎日書くのは大変だけど、たまに書こうと思う。じつは、豆乳アイスクリームの企画書ができたんだ。」
「そうなんですね。実践していきましょう。ちょっと寝かせるといいですよ。今が月曜日だから、金曜日にアクションをおこして。」
「うん、そうするよ。本当は豆乳アイスクリームを手作りしたかったけど、それは私のやりたいことができなくなる可能性があるから、仕入れることにしたんだ。つくれるんだけどね。」
「うん、あっていますよ、優。みんななんでもできます。でもやりたいことと、できることはちがいます。だから、その区別をしっかりしましょう。優は本を書きたいが一番、そしていつか農園をやりたくて、そのために今はカフェをしている。」
「ありがとう、ジム、とってもわかりやすかった。」
「今日はこれくらいにしておきましょう。優には今日の1日があるでしょう。明日、また会いましょう。次回は一番目のやりたいことについてです。」
「うん、ありがとう、ジム。いってきます!」
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