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女の子が倒れていた話

2、3日前、地元近くのあまり治安のよくないところで、店前のプランターに腰かけている女の子に声をかけられた。すみません、ってカッスカスの声で。

女の子(以下🎀)「すいません、わたしちょっと、ぐあいわるくて…」
私「うん、飲みすぎちゃった?」
🎀「ちがくて、あ、時間大丈夫ですか?」
私「少しなら。きもち悪い?」
🎀「お酒じゃなくて、シーシャなんですけど、お店出てから急にきもち悪いのと、ぐるぐる目が回っちゃって、動けない」
私「救急車呼ぶ?」
🎀「休んでたら平気で、休んでたいんだけど、ここにひとりでいるの、こわくて、少しの間一緒にいてくれませんか」
私「いいよいいよ。どこかお店入る?」
🎀「動きたくないし、動けない…」

ざっくり内容

シーシャなんてやらないからわからないけど、スマホで調べたら酸欠になっちゃったり、するみたい。🎀ちゃんの手はワナワナと震えている。
プランターに腰かけているのもつらいらしく(お腹痛いときや吐き気きているときってもっと丸まりたいよね)、地べたに座ってしまう。その近くに私も屈む。
「黙ってるのと喋ってるのどっちが楽?」と聞くと、「あんまり答えられないかもしれないけど、気がまぎれるので喋ってたいです」と言うので、ぽつぽつと喋る。
パンクっぽい、ゴスっぽい、地雷系っぽい。聞けば21歳だった。
見たことない角度と長さのアイラインと、ゴツいネイル、お腹と腕にタトゥ。ロッキンホースみたいな靴。
持っていたお茶が残り少なそうだったので、彼女に断って、すぐ近くのコンビニへ。飲み物とアイスを買う。

私はデート直後で、かれが車を停めていた、すぐ近くに彼女がいたので、出庫を待ちつつ突っ立っていたので、話しかけやすかったのだろう。
しかも、ファインプレイよね、と思った。
男は論外。私より年上のおねーさん方なら、大事にしたり叱ったりするかも。かといって私より若い女性に声をかけたら、餌が2倍になるだけ、なお危うい。

居ても意味なさそうだから(ひどい)かれには先に帰ってもらい、私だけおつき合い。あとかれは🎀ちゃんにちょっと懐疑的だったし。
途中でLINEは来て「まだ駅周辺にいるけど本当に帰って平気?」「大丈夫だと思うけど、(彼女に)最低限の警戒はしてね」と。

フライヤー配ってるお兄さんに「大丈夫ですか?」とひと声かけられた以外はなんともなく。
「よくなってきたかも」と立ち上がったり、プランターに腰かけてはすぐに、「まだ駄目だ…」と地面に蹲る🎀ちゃんと、結局小1hくらいそこにいた。
熱帯夜じゃなくてよかったと心底思う。
何度目かに「もう大丈夫かも」となった十数分後に、ちょうど当駅始発の電車があったから、それに乗ろうと誘う。
まあ私は数駅で先に降りてしまうけど。

「本当にすみませんでした、お水とアイスのお金払います」と言い張る🎀ちゃんに、「それはほんとにいいから笑 そしたらいっこだけお願い」
自分とこの駅に着いたら、ひと言、ついたよって教えてほしい。
すぐブロ削していいから。
救急車呼ばずに、彼女の言う通りここでじっと回復を待っただけ、この対応でよかったのか、本当は今でも心配で自信なくて少しこわいの。
🎀「LINEでいいですか?」
私「なんでもいいよ!」
ほんとひと言でいい、ついたよ、わかったよ、以上、でいいからと。

結局、🎀ちゃんが自分の駅についているだろう時間にLINEは来なくて、私は寝てしまった。途中までは、夕方一緒にいたかれと電話していたんだけど(そこでかれが去ったあとの経緯とか話していた)朝起きたら、もっとずっと深夜に御礼LINEが来ていた。
まあ、よかったです。
土地勘なくて、家から遠くて、単独行動のお酒やシーシャにはご用心、ってことですね。

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