ネタバレあり『アリスとテレスのまぼろし工場』を観てきました。

登場人物

菊入正宗:本作の主人公。作中を通して原則として彼の視点で物語は進む。
佐上睦実:主人公の正妻。イヤなやつだけどパンツを見せてくれる。
五実(菊入沙希):現実での正宗と睦実の娘。主人公の側室。
園部:主人公に片思いしてる。最初に消える。
おっと、園部は俺が好きな娘だった。消えてくれ。まあ最初に消えるけど。

ストーリー

始まりは空にヒビが入る描写から始まる。正宗の自宅から見える製鉄所が爆発したと同時に空にヒビが入り、正宗とその仲間は現実と似た別の世界に来たと感覚で察知する。

爆発の影響か、山が崩れ海流が変化し正宗達の住む地域は外界から隔絶されてしまった。それどころか四季からも隔絶されたらしく、終わらない冬の中に取り残されてしまったのだ。

地域の神主に状況を尋ねに住民が集まり臨時の集会が始まった。
神主の言葉は「製鉄所が神である山を削ったための罰だ」「現状を変えてはならない」「罪を償えば元に戻る」ということだった。
現状を変えてはならない理由は、現実に戻った時に齟齬が発生し問題になるから。そこで町の皆には<自分確認票>の提出を義務付け「爆発の日の自分」のままでいるようにした。

しかし正宗らは中学生。変化の無い生活に飽き、わざと痛い事や苦しい事をして止まってしまった世界に抗っていた。そこに佐上睦実が提案する。
「退屈、根こそぎ吹っ飛んでっちゃうようなの、見せてあげようか?」
このセリフの前にパンツを見せてくれるので、そういう事かと勘違いしそうだった。最後まで観た筆者からすると、実はそういう意味のダブルミーニングだったんじゃないかとも思うが。

退屈が吹っ飛ぶことというのは、爆発したものの原形を留め今も平然としている工場への侵入だった。
睦実は慣れた足取りで「大人」を避けて中へ中へと進んでいく。
目的地は五番炉だった。そこには睦実にどこか似てるような、しかし行動がサルやチンパンジーのような少女が居た。この時正宗は「狼みたい」と言っている。
押し付けられるように睦実に似た少女のお世話の手伝い係を任命され、正宗と睦実と少女の「退屈が吹っ飛ぶ」日々が始まった。

そのうち正宗は少女に名前をつけた。
睦実が冗談で言った「六つの罪と書いてムツミ」と五番炉から、イツミ(五実)と名付けた。

イツミは工場から出てはならない。その事が納得できなかった正宗はある日イツミを外に出そうとする。すると空間にヒビが入り、時が止まらなかった場合の「現実」を見てしまう。

このことでイツミがこの閉ざされた世界を壊す鍵になる事が分かって「現実」にイツミを戻す作戦が始まって上手く帰して終わるんだけど、その所が一番面白いし俺の言葉では足りないから詳細は映画館で見よう!な!

蛇足

ヒビの正体は良くわからないんだけど、心が大きく動くと発生するみたいで、物語の序盤に肝試しに行った時についてきた女子の一人である園部ってやつが告白して半分フられたみたいになって心が動いて体にヒビが出来て消えちゃうんだけど、筆者はヒジョーに好みのタイプなので薄い本待ってます。

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