金属バットの話。

2023年5月28日 21:43

金属バットをご存知だろうか。
野球で使うそれではなく、お笑い芸人の方だ。

片方スキンヘッド、片方ロングヘアという、強烈なルックスを持ち、一度見たら必ず覚えてしまうコンビだ。

え？それならトムブラウンもそうじゃん？
と思ったみなさん、正解。

トムブラウンも一度見たら絶対に忘れない。
しかもあのネタ。普通ではない。

私の中で、スキンヘッド×ロン毛は絶対的な存在になれるのではないかと思っている。
まず普通でないからだ。

金属バットを初めて見たのは2018年M-1の準決勝だ。

ちなみにこのネタを披露した翌日から、出待ちのファンが現れるようになり、
2人はバイトを辞めれたらしい。
彼らはファンのことを痛ファンと呼び、私もその1人だ。

その時のネタはというと、、、

【爪楊枝一本で戦車をパクる、
レジェンド傭兵に恋した】

というもの。

いま思い出して書いているだけで頭がおかしくなりそうだ。

初めて見て、まず驚いたのは先述したルックス、
それからヒヤヒヤするワードと世界観。

しかし尖っているだけでなく、不思議とどこか柔らかを感じ、しかもそれが面白いのだ。

そしてなにより特徴的だったのは、
ネタの終わり方だ。

アドリブなのか決めうちなのか、
2018年の準決勝でのそれは、
おそらく見ていた全員が度肝を抜かれた。

一瞬何が起きたかわからないほどのインパクト。

え？いまのなんだった？

のあとに一気に笑いが込み上げた。

私はその時巻き戻して8回は見た。
そして全部で死ぬほど笑った。

気になる人はぜひ一度検索して見て欲しい。

そして今日話したいのはこの話。
先日行われた【THE SECOND】についてだ。

結成16年以上のコンビが出場資格を持つ新たな賞レース。

金属バットは今年結成16年で、
昨年のM-1ラストイヤーは悔しくも準決勝で敗れた。
(M-1は結成15年まで出場可能)

去年の年末、M-1が終わって束の間、
この新たな賞レース【THE SECOND】開催の発表があり、文字通り2人は休みなしで2月からの予選に挑んだ。

予選は約3ヶ月に及び、トーナメント方式で行われた。

そして、その決勝が5月20日に行われたのだが、なんとそこには

金属バット姿が！！！

2人は初となる賞レース決勝へと進んだのであった！！！

出番はトップバッター。
痛ファンならよく知っているが、このコンビはよくトップバッターを引く。
本当によく引く。

今回の金属バットのネタは、【ことわざ】。

相変わらずスレスレのワードの危うさと、
「思想強！」で全部オッケーにしちゃう軽やかさ。
しかも年々このバランスは鋭く、
そして絶妙になってきている。

松本人志も「テレビやぞ」とツッコみ、
それでもあの2人独特のゆるさや柔らかさから、ギリ許されるものなのだと思う。

そしてさらにベタ褒めするだが、
賞レースでやるネタは、過去のウケたネタは使わず、その年新たに作ったネタで勝負するのだ。
「労働だるいわ〜。」と言う割には、ストイックなところを感じさせられる。
痛ファンはもう離れられないのである。

そんな2人の初戦の相手はマシンガンズで、
そして惜しくも2点差で敗れてしまった。

私の中ではもちろん金属バットが大優勝なのだが、勝負に結果はつきもの。仕方ない。

来年も出場を期待しちゃう。

そしてこの【THE SOCOND】という大会自体がとても良かった。
結成16年以上という縛りからか、
全体的にどこか余裕がある感じがした。

もちろん緊張はある中で、
それでもお笑いに対する愛や、楽しさが本当に伝わってきた。
出ていた全員に好感が持てた。

来年もやって欲しいし、大会と共に金属バットもさらに飛躍して欲しい。
優勝して欲しい。
痛ファンにこれからも夢を見せて欲しい。

なんて。照

いつもより長くなって、
そして熱くなってしまったが、
ここまで読んでくれてありがとう。

今日はそんな、
痛ファンが記念に語りたかっただけの、