見出し画像

真剣勝負の話。

誰もが経験のある『真剣勝負』。
人生で何回してきただろうか。

部活の試合
友達とのガチ喧嘩
高校受験
オーディション
ライブ

私たちは幾度となく勝負をして生きてきた。

子供の頃は、半強制的にその機会が与えられたが、
大人になると自分で選ぶことができる。

どの土俵に立つか、いつ立つか、はたまた立たないか。


そして、少し私の話をする。

私は「ここぞ!」という勝負を終えた後に、
その結果がどうあれ、
少し自分という存在から離れてしまうことがある。

『フッ』と。

でも割とすぐに戻ってくる。
次の試練が待っているからだ。


そして、今年に入り、その『フッ』が、





『フッッッッッッッッ、、、、、、、』





くらいにまでなってしまい、
気持ちが自分から宙に浮き、
帰ってこない日が何週にも続いた時期があった。

私のような人間は、
自分である程度スケジュールや活動のペースを決められてしまうから、
タイミング次第ではこのようなことが起こる。


しかもそのときは訳あって、その後のスケジュールをまだ組めない時期だった。

望んでもいなかった事態。

おーい帰ってきてくれ私!


空に叫ぶような気持ちで数週を過ごした。

そして日は過ぎ、合氣道の稽古の日がやってきた。

私の師匠は、
こういうよくわからない悩みの対処を的確にしてくださる。

「じゃあ、今日はちょっと本気で組み手をしてみましょう。」

そう言ってにっこりと笑った。

そして、稽古の最後に「本気の組み手」が始まった。


師匠とまともに向かい合うと立ちすくむような凄みがある。


それは、動物としての本能を呼び覚ますような
眼差し、熱量、愛情、そして、殺気。

何度も何度も投げ飛ばされ、

一瞬でも気を逸らすと稽古と言えど大怪我をする。

「やらないと、やられる、、、!」


まぎれもなく真剣勝負だった。


私のDNAに刻み込まれた記憶が爆発し、
私がただの一匹の動物だということを思い出させてくれた。


ヘトヘトで立ち上がり、
久しぶりに感じた地面は、
私がちゃんと戻ってきた証だった。

この経験は、生きる上で何よりの宝物のはずだ。

私は、少し忘れかけていた。

自分はいつだって勝負をしているつもりだった。

しかし私の本能は、
もっと熱い体温をちゃんとまだ持っていた。

それは、中学生の頃に初めて読んだ詩集で鳥肌が立ったことに似ている。

当時まさかここに自分の感動スポットが隠れているとは知らなかった。


私は私のことを知っているようで、まだよくわかっていない。

いつからか、勝手に自分を決めつけて、線引きした範囲でのベストを尽くしていただけなのかも知れない。

もっときっと人生は自由で、いろいろで、本当の意味で何にでもなれる。

それを限りなく知っていくこと、
知ろうとすることに人生の意味はある。

神様が地球に産み落としてくれて、
その恩を返すなら、
自分のことを追求する姿勢でいることがいいんじゃないかと思う。

大人になるにつれ経験値を重ね、
なるべく負けないようにすることを覚え、

負けたとしても立ち直れる心の落とし所を見つけてきた。

慰めてくれる人もいるし、環境もある。


でもだからこそ、本気で傷ついて、
ちゃんと心から泣いて、びっくりするぐらい笑える道を私は選んでいかないといけない。

どんどん自分を知る旅をしていくべきだと感じた。


だからこそ、本気の真剣勝負がしたい。
この世に生まれたからには。

真剣勝負がしたい。
この命をまっとうするために。

真剣勝負がしたい。
自分の可能性を、諦めないために。

真剣勝負がしたい。

真剣勝負がしたい。

真剣勝負を、しよう。

今日は、そんな
真剣勝負の話。

お後がよろしいようで。

————————————————————
▽Rio Hosokawa
https://instabio.cc/4111702wB950E

☆この記事が気に入ったら、サポートをぽちっとお願いします☆

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?