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楽曲こぼれ話

これまで公表してきた楽曲について、こぼれ話を中心にまとめてます。随時更新中。

自我の輪舞曲

2023/11/26 投稿 - ボカロメタル投稿祭2023 参加作品

SynthesizerV AI 桜乃そらによるヘヴィメタルを作ろうと思い立ち、初めて作った記念すべき曲。

※ヘヴィメタルじゃない楽曲やカバー楽曲、それ以前にSynthesizerVを使用していない楽曲などは投稿してましたが、桜乃そらを用いたヘヴィメタルのオリジナル曲はこれが処女作。

そらさんの特徴をまだまだ掴みきれていない部分もありますが、その声質に寄せたメロディックなナンバーには仕上がったかなと思ってます。

ちなみに、ニコニコ動画内で活発に行われているボカロの投稿祭への初参加作品でもあり、本格的なボカロ文化に初めて触れたキッカケの曲でもあります。

歌詞の内容は今の自分だからこそ書けた内容で、生きてると色々あるよね、その度に希望や絶望を抱いたり、それで心が折れちゃったりすることもあるよね、でもそんな世界に生まれて生きているのだから、その中で自分に正直に世界を楽しもうよ、という思いが込められています。

「踊りましょう、踊りましょう、何も変わらないから」という歌詞は、そんな世界の中で自分は自分を中心に踊るしかないよね、という一種の諦念にも似た感情の表れで「ただ最後に残るものが貴方だから」という肯定とも否定とも取れる内容で締めているのは、それが自分にとってのただ一つの絶対的な立脚点ということの確認です。

別に自分が中心でもなければ仲間外れでもなく、ただこの世界の一部として自分というキャラクターを演じている、であればその役に忠実に楽しんだ方が幸せなのでは?みたいな問いかけの曲です。

要するに、そういう風に育った自我と一緒にロンドを踊るように生きましょう、的な意味合いです。自分で解説していて意味わからないです(笑)

愛叫歌

2024/02/22 投稿 - ボカコレ2024冬 参加作品

浜田麻里のような力強いフィメールメタルが作りたくて作った曲。

タイトルは「あいをさけぶうた」と読み、元々は「愛を叫ぶ歌」にしようかと思ったのですが、ひらがな抜いた方が字面がよかったのでこうなりました。

歌詞の内容は「もっと自分に正直に内面をストレートにさらけ出してぶつけてみろよ」という漢気あふれる感じと言いますか、私がそういう戦略的な駆け引きが苦手なのでその気持ちを歌に込めました。

恋愛感情の曲でもありつつ何かに取り組む際の心構えの曲でもあり、小手先のテクニックでどうこう言ってないで良いからかかってこいよ!的な心情をそらさん的に歌い上げるとしたらどうなるだろう、というイメージで作曲しました。

自我の輪舞曲もそうですがシンセとのツインリードみたいなのが好きで、90年代のジャパメタやアニソン、メタルで言えば Pretty Maids みたいな音像を意識してみた節はあります。

たぶんそらさんの声域の限界はこの辺だろうな、というのが掴めた意味でも重要な一曲かもしれません。

勿忘草 -forget me not-

2024/04/21 投稿 - 植物ソング投稿祭2024 参加作品

語源にまつわる伝説
中世ドイツの悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因む。
昔、騎士ルドルフは、ドナウ川の岸辺に咲くこの花を、恋人ベルタのために摘もうと岸を降りたが、足を滑らせて水中に消えてしまい、命を落とした。その時にルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、„Vergiss-mein-nicht!“(僕のことを忘れないで!)という言葉を残して死んだ。残されたベルタはルドルフの墓にその花を供え、彼の最期の言葉を花の名にしたとされている[2]。
このような伝説から、この花の名前は当時ドイツ語でVergissmeinnichtと呼ばれ、英名もその直訳のforget-me-notである。日本では、1905年(明治38年)に植物学者の川上滝弥によって、「(してはいけない)(忘れる)」の意として、初めて「勿忘草」「忘れな草」と名付けられた[2]。また、植物学者の牧野富太郎は「忘るな草(わするなぐさ)」と名付けたが、現在は別名として知られているだけである。これは、ユリ科のワスレグサとの混同を避けるためである[2]。
それ以外の多くの言語でも、イタリア語のnontiscordardiméやスウェーデン語のförgätmigej、ハンガリー語のnefelejcsなど、同様の意味の名前が付けられている。
花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで下さい」も、この伝説に由来する。

【出典】https://ja.wikipedia.org/wiki/ワスレナグサ

植物ソングということで何にしようかなと色々探してた中でたまたま見つけた、このワスレナグサの語源にまつわる伝説。

ロマンチックなのでこれにしてみよう!と思ったものの、目の前で恋人が川に流されて亡くなった上、最後に「僕を忘れないで」なんて身勝手な言葉を投げかけられたら、それは悲劇なんてなまやさしいものではなく、絶望なんじゃないの?なんて考えた結果がこれです。

彼女が最後にこの花をワスレナグサと名付けた時、一体どんな心境だったのか。この先いったいどういう思いを抱えて生きる決意をしなければならなかったのか。そんな思いを歌に込めました。

翻って、自分の愛する人やモノが目の前で一瞬にして失われた時に、人は何を考え、どんな思いを宿し、どういう決断をするのか、その一つの回答的な曲でもあります。

伝説の結末はよくわかりませんが、私は彼女が「それでも生きる」という選択をした上でこの花とどういう付き合い方をすると決めたのか、亡くなった人のことをどう思うことにしたのかを、その思いに至った直後くらいのイメージが曲になってます。

なので別に救いがあるわけでもなければ、彼女自身がその思いと100%折り合いをつけたわけでもないと思い、終始暗い感じで終わってます。

音楽的なこだわりで言うと、この曲は彼女自身の心象風景を表しているので、ボーカルは終始独奏にしました。当初はハモリも入れていたのですが、なんか違うなということで狙ってソロを貫いてます。

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