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庄内レインボーマーチ2023 - 2023年9月9日(日)/山形県酒田市

2023年9月9日(土)、山形県酒田市で行なわれた『庄内レインボーマーチ』の記録
[動画+写真41枚+コースマップ+おまけ]

 酒田市としては今回が初めてのプライドマーチで、高校生たちを先頭に参加者80名が中心市街地を行進しLGBTQ+への理解を呼びかけた。
 このマーチは山形県立酒田光陵高校ビジネス流通科の有志グループ『KARAKARA』が企画し、地元のLGBTQ支援団体『虹をかける会』と合同で開催した。

【動画】

庄内レインボーマーチ2023 - 2023.9.9 山形県酒田市(8分43秒)

【写真】

 山形県北西部の日本海に面した庄内平野、その北部に酒田市は位置している。市の名前を冠した酒田駅は、新潟と秋田を結ぶJR羽越本線のターミナル駅で駅舎は立派な外観をしていた。そんな酒田駅から日本海側へ10分ちょっと歩いた市の中心エリアにマーチ集合場所の中央公園があった。


高校生グループ『KARAKARA』による挨拶
日本LGBTサポート協会による挨拶
いわてレインボーマーチによる挨拶
秋田プライドマーチによる挨拶
かなりの暑さのため参加者は日陰に集まっていた
やまがたカラフルパレードによる挨拶


マーチ先頭に位置する高校生グループと加藤教諭

 中央公園のステージを使った30分ほどの集会が行われ、14時にレインボーマーチは出発した。山形は東北地方で冬は寒く雪が多く降る地域であるが、盆地なので夏は夏で暑い。9月に入ってもまだまだ暑さは厳しかった。


国道112号線を進むマーチ
旗を手に持ってマーチを応援する龜屋菓子舗の方


 積雪が1mを超えることがある地域なので消火栓に目印として棒が括り付けてあった。消火栓などすぐ雪に埋まってしまうのだろう。雪がない状態で見ると謎の棒で、そういう風習があるのかと思うまである。


新井田川沿いを進むマーチ


酒田港入管付近を通行するマーチ

 マーチは酒田港にある入国管理局の出張所前まで行って卸売市場の方へと進んでいった。せっかくなら地域を象徴する港を通りたいという気持ちがあってこのようなコースになったのだろう。庄内平野を流れる最上川の河口に位置する酒田は港町として栄えてきた。


「この道を行く。胸を張って、堂々と。」
「ずっと前から多数派へ配慮してきた」
市役所前でマーチに手を振る酒田市長
ゴール地点の酒田市民会館前
マーチ参加者記念撮影


【おまけ:旅行記】
 せっかく酒田まで行くので、山形新幹線で乗れていなかった山形駅〜新庄駅の区間に乗ろうと思い、復路はわざわざ新庄駅まで行って帰ってきた。実は酒田駅から新庄駅までトンネル工事の影響で電車が運転を取り止めていて、バスによる代行輸送が実施されているため、行くのに苦労するから「わざわざ」新庄駅まで行ってきた。
 これまで山形県だと、県庁所在地の山形市へは反原発や戦争法(2015年-安保法制)反対のデモの撮影で何度も行っているのだが、それ以外の市で運動が行われている話を聞いたことがなく行ったことがなかった。今回、酒田の地元の人に聞いてみてもデモはほとんどないそうで、酒田警察も警備に慣れていない様子だった。

 マーチの撮影を終え酒田駅前から代行バスに揺られること2時間、ローカルな道を進み人々の生活を感じながら新庄駅まで行くことができた。電車の車窓からは見ることのできない風景が見られる代行バスも悪くない。
 嬉しいことに、山形県に行ったら必ず買っている「ベタチョコ」という大好きな菓子パンが新庄駅で売っていた。実は酒田ではベタチョコを探してお店を何軒も回ったのだけど、どこにも売っていなくて非常に残念に思っていた。ベタチョコを製造している「たいようパン」は山形県南部にあるから、北部の庄内エリアだとどこにでも置いてあるというわけではないのかもしれない。イオンに行けば売っていたのかもしれないが、駅前にイオンはなかった。なにはともあれベタチョコが買えたのでよかった。2個買った。

 今回、行きは上越新幹線で新潟駅まで行って、特急いなほに乗り換えて日本海沿いを北上して酒田駅まで行った。そして帰りは山形新幹線で帰ってきた。東京駅→新潟駅→酒田駅→新庄駅→東京駅という大きな円を描いた大移動だった。特に電車が好きというわけではないのだが、せっかくなら面白いことをしておきたいという欲張りな気持ちがある。
 私が日本各地へデモやパレードを撮りに行くのは、そこで行われるローカルアクションをリスペクトしているからに他ならない。県庁所在地や中心地ではないエリアでの催しは、私には想像すらできないハードルが存在していて、それらを乗り越えて活動している姿に強い感銘を覚える。そういうかっこいい人々はグッとくるものがあり、記録をしたいという気持ちになる。

 とはいえ、撮りに行くのは本当に大変で普通にめちゃくちゃお金が掛かってひたすら疲れるのだけれども、それでも人々のひたむきな姿を見つめ、時代の息吹を感じ記録することができるのは至上の喜びだなと思う。

[スナップ]

 酒田駅のそばに、かなり凝った作りの灯台の形をした車止めポールが設置されていた。このポールの元になった本物の灯台は日和山公園にある六角灯台で、レインボーマーチ開催に合わせてレインボーの6色にライトアップされた。

 山形をはじめとする雪が多い地域では中央線が雪で埋まってしまうので、目印として「中央線」の看板がある。ただ、私が見慣れている「中央線」看板と使われ方が違っていて、あたりを見回してしまった。
 東京都内の大きな道路では時間帯によって車線が変わるところがあって、その時の「中央線」の位置を示すためにこの看板が使われている。朝の通勤時間と夕方から夜にかけての帰宅時間では自動車の交通量が違うので、時間帯によって一方の車線を増やし他方の車線を減らすなどの調整を行うため、中央線が変更される。
 反対車線と接している可変車線は、「中央線」表示がちゃんとされているものの、なんとなく怖いのでなるべく使いたくないと思ってしまう。

 酒田駅には少し早く着いたので、国指定史跡の山居倉庫まで行ってみた。フォトスポットとしても良いし、中に入っていたお店も良かったのでオススメ。

全国各地のデモや抗議などを自腹で記録しています。サポート頂けますと活動資金になります。よろしくお願いします。