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筋金入りの方向音痴

数年前、用があって上京。
浅草のホテルを予約した。

浅草橋は何度も行ったことがあったが、浅草駅を利用するのは初めて。
早速、スマホの道案内のアプリにホテルの住所を入力し、歩き始めた。
いざ!ホテルへGO!(そんなに気合入れる必要があるのか)

■ココでとても大事なことがひとつ。私は、超が付くほどの方向音痴です。■

見逃してはなるものかと、食い入るようにスマホを見つめ、ナビの指示通りに歩く。
歩きスマホはいけません!と言われても、歩かなければナビは使えないのです。

歩き出して間もなく、「ルートから外れました」とナビが言う。
え?何?どうした?
見れば、目的地からジワジワと遠ざかって行く矢印→ →  →
なに?なに?アプリ、バグったのか?

何がどうなったのか、一体どこで間違えたのか。
さっぱりわからず。
久々の大都会、高層ビルに囲まれた場所。
容赦なく日が暮れていく。
昼間でも訳が分からないのに、夜になっちゃってどうするのよー

東京に限ったことではないが、都会では、道行く人は皆さんは昼夜を問わず、ほぼほぼ忙しい。
ましてや、キャリーをゴロゴロ引っ張ってる、上京しましたと顔に書いてあるオバサンが「すいません。お尋ねしたいんですけどー」なんて声かけたところで立ち止まってくれる人などいないことは百も承知だ。

街頭に明かりが灯り始める頃には、疲れと心細さで泣きそうになっていた。
迷子の子どもなら誰かが交番へ連れてってくれるだろうが、相手がオバサンだとそういう訳にもいかず。
この時のことを思い出す度に「バカじゃない?」と思うが、あの時は至って真面目に狼狽えていたのです。
自分では認めたくないが、緊急事態になるとパ二くるタイプらしい。


結果、地図案内で「駅から目的地まで徒歩約10分」とあったホテルまで、軽く30分以上かかった感じ。
事前に、Googleの地図をプリントし、飛行機の中で何度もシュミレーションしていた…なんて、さすがに恥ずかしくて誰にも言えない。

「初めての場所だったから迷っちゃって~」と、言い訳しようと思っていたが、現地集合の娘も友人も、「初めての場所」に10分もかからず到着しており、初めて論は通用するはずもなかった。


行きたい所へ、すんなり辿り着けない。
地図もアプリも役に立たないとしたら、次の一手は…なに?


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