マガジンのカバー画像

小五郎は逃げない

52
【連載小説】小五郎は逃げない 第1話からまとめています。
運営しているクリエイター

#桂小五郎

【連載小説】小五郎は逃げない 第48話 (最終話)

武士たちの選択 5/5 その後、新選組に捕えられた岡田以蔵は、土佐藩へ強制送還された。新選…

【連載小説】小五郎は逃げない 第47話

武士たちの選択 4/5 最後まで温存しておいた技でも、近藤には歯が立たなかった。手負いの以…

【連載小説】小五郎は逃げない 第46話

武士たちの選択 3/5「犬は命乞いするもんじゃと思っていたが、わしらにしっぽを振らんのか。…

【連載小説】小五郎は逃げない 第45話

武士たちの選択 2/5 桂は以蔵に構うことなく、土方に襲い掛かった。凄まじい気迫と共に、上…

【連載小説】小五郎は逃げない 第44話

武士たちの選択 1/5 幾松は小舟を六条河原の岸に着けようと、必死に川の底を竹の棒で突いた…

「小五郎は逃げない」最終章に向けて筆者から皆様へ

「小五郎は逃げない」をご愛読いただき誠にありがとうございます。 かなり長い回数になってし…

【連載小説】小五郎は逃げない 第43話

闘走 5/5「いや、二本とももう使えない。新しい木刀が必要だ。次の通りまで走るか」  桂の木刀は二本ともぼろぼろになっていた。そう言う以蔵の木刀も使えそうにない。 「いや、わしはもう走れんきに。元に戻るのに、ちっくと時間がかかるぜよ。予定通り一周して来てくりゃせんかえ」  先程の戦闘前に全力疾走した以蔵の肉体的ダメージが、まだ回復していなかった。 「わかった。しかし、そういう私もかなり体力を消耗した。そう長くは走れん。残りのやつらを一気に倒す」  走るだけなら体力を保てたかも

【連載小説】小五郎は逃げない 第42話

闘走 4/5 残りは四人。桂と以蔵は二刀流のまま対峙した。何と敵の隊士は、一人が以蔵の足を…

【連載小説】小五郎は逃げない 第41話

闘走 3/5「以蔵殿、斬り込むか」 「いや、相手は二十人程おるきに。まともに斬り合っては、こ…

【連載小説】小五郎は逃げない 第40話

闘走 2/5 以蔵と対峙した隊士は、以蔵が真剣ではなく木刀を持っていることにいち早く気付い…

【連載小説】小五郎は逃げない 第39話

闘走 1/5 走り続ける桂の目前に、戦闘予定ポイントが迫ってきた。そこには、以蔵の姿は見え…

【連載小説】小五郎は逃げない 第38話

奪還 6/6 幾松は竹の棒で、必至に川の底を突き続けた。鴨川の水深は、人の腰くらいまでしか…

【連載小説】小五郎は逃げない 第37話

奪還 5/6 桂はこの戦いが終われば、寅之助を以蔵から引き取りたいと思っていた。以蔵も一緒…

【連載小説】小五郎は逃げない 第36話

奪還 4/6 以蔵の方はとにかく速い。最初に対峙した隊士の正面から接近戦に持ち込むと見せかけ、以蔵のスピードについていけないその隊士は、刀で以蔵の一刀を受け止めようとしたところで、以蔵は相手の刀を弾き飛ばすと同時に背後に回り込み、低い姿勢のまま真一文字に相手のふくらはぎのじん帯を切断した。これも一瞬の勝負だった。呆気にとられた二人の隊士は、一人は右後方から、もう一人は左後方から、同時に以蔵に切りかかった。以蔵は苦痛に顔をゆがめて倒れている隊士の髷を掴んで無理やり引き起こし、右