推しが事務所を移籍する

私の推しである渡辺紘さんが1月から新事務所に所属されることになったので、早速お気持ち表明させていただきます。

久しぶりのSideMのナンバリングライブ神戸公演を週末に控えた11/4の0時、前日の22:00くらいに私は寝落ちていたが、1:00頃目が覚めてTwitterを開くと寝ぼけた状況ではすぐには理解できない文字が並んでいていつもの夜中ではありえないくらいTLは騒がしかったような気がする。おすすめトレンドには推しが所属している事務所、プロ・フィットや先輩の岡本信彦さんをはじめ所属声優の方々の名前が並んでいた。
事務所の社長からのご報告を読み所属声優の方々のツイートを読んだ。
起きたばかりの頭でなかなか理解できなかったが、ようやく自分の中で出てきた言葉は「そうか。。。何が問題だったのかな。。。」だった

推しの事務所が変わる。先輩の新たな事務所に行くか現状ある他事務所へ移籍するか。どうなるのか?
1月?3月かな?
自分の仕事のことでもないのに自分がどうこうできることでもないのに頭をフル回転させた。
今やってる仕事そのまま続けられるかな?チョクメはどうだろう。12月で終わるなら11月末に登録するなら無料にならないよってメールくるよな。(2ヶ月以上で1ヶ月無料になるから)マエミテ終わって欲しくないな。。。

っていうか、声優やめないよね。。。???
え?ありえないとかもないんだけど。今抱えてる案件だけやったらとかさ。。。
オタクはいつも厄介だ。想像力逞しく、勝手に不安になり、勝手に怒るし勝手に涙する。私も同じだ。

4日の朝からは新たな情報が出るわけでもないのにTwitterを開いては閉じを繰り返しプロ・フィットの所属声優のファン、他の声優オタク、ニュースみた野次馬(言い方悪い)がそれぞれの立場から自分の意見や感想を呟いているのわざわざ検索して眺めていた。

4日の昼間、チョクメが届いた。
開く瞬間心臓がドクドクしている感じがした。今年でこの感覚を味わうのは2回目だ。推しがコロナに感染し、その報告を読んだ時だと思う。血の気がひく感じだったな。あの時は。
ひろひろからのチョクメの内容は有料なので詳しくは書かないが、ご報告と感謝とこれからもよろしくお願いしますというような内容だった。

ああ、、、これからも声優続けてくれるんだな。

これが感想の全てだった。

ご本人の人生の選択なのでオタクはやめることを責めることは当然できないのだけれど、たくさん仕事がなくても、声優を続けてくれるだけでどこかで声や姿は見ることは保証された。
私は推しではなかったけれど、推しを推せなくなる日が来た人の喪失感を目の当たりにしたことはある。それを免れただけでもありがたかった。

ご報告の週末SideM 6thLIVEツアー神戸公演は私は配信参加だったけれど素晴らしいものだった。ユニットが揃わない中、リハーサルも制限があっただろうけれど、私が待望のPRIDE STARも披露されて、ひろひろはオタクの不安を吹き飛ばすようなニコニコの穏やかな笑顔とパフォーマンスを見せてくれた。すぐに姿をみれてMCで話を聞けてありがたかった。

『今、どんな思いなんだろうなぁ。。。』

タイミングが良かったのか悪かったのか(いろいろ番組のコメントで書き込まれることを考えると)神戸公演後の毎月やっている配信もスタッフさんの体調不良ということでしばらくお休みになった。もう一つの番組はゲストを呼んでのトークなので自分の話をすることはまずない。
今のところあのチョクメが全てだし、事務所から何かなければ触れることもないだろうなぁと思いながらどの事務所にいつ所属になるのか情報が出ることを待ち望んでいた。
不安やもどかしさもあったが、今年のお誕生日から送れていなかったのでライブの感想も兼ねてお手紙を送った。

『どういう結果になろうと私はあなたの応援をすることに変わりないよ』
ひろひろに伝えるメッセージだけれど、同時にオタクとしての今の自分の決意だ。

何の責任もないオタクの勝手な考えだが、この事務所の件は大変なことでもあるが同時にチャンスだと捉えていた。というのも以前からお話端々からにじみ出る事務所やマネージャーとの関係性のお話に疑問を感じていたからである。もちろんお仕事をもらっているし、マネージメントしてくれているんだろうとも思うが、この先めちゃくちゃ若くもない推しがこの業界で声優としてお仕事をし続けるのことができるのか、推しが望んでいる未来を描けるのかが今の状況ではとても不安に思っていたからだ。オタクから見てそう思うのだから本人の不安や心配は計り知れないがこれをチャンスに変えていってほしいのが本音であった。
「本当は主人公をやりたい」とか「本当はロボットアニメをやりたい」とか「一年クールくらいの子ども向けアニメのキャラクターをやりたい」とか今までも何度か少しだけ本心を滲ませることはあった。
現役でお仕事をバンバンし続ける先輩やこれからどんどん出てくる若手の後輩のことを考えると彼が声優業界の中で埋もれていってしまう未来もないとは言えない。事務所が変わることで受けられなかったオーディションが受けられるようになったり、できなかったら仕事ができるのであれば現状打破するチャンスと言えるのだろう。

もう2年も前だが大切な推しとの思い出がある。
推しからすればお仕事の一環でありオタクの中の1人にサイン入りのクリスマスカードをお渡ししただけなのだが、私には印象的な出来事だ。日頃からお渡し会では「応援してるよ」とか「大好きだよ」とか推しにとって有益なことを話たいと思っているけれど、そのイベントは最大5回クリスマスカードをもらいお話ができた。ドレスコードのあるクリスマスデート感なイベントをいいことに今まで誰にも言わなかった仕事の相談を彼にすることにした。

『あの、ひろひろに相談があるんですけど、来年から自分ではちょっと『ん??』って思ってる新しい仕事するかもしれなくて、でも年齢も年齢だし。。。』
最初はうんうんと穏やかな顔で聞いてきてくれたのだが何を答えたらいいのか私が何を言っているのかが多分あまり伝わっていなかったようで私も慌てながら
『あの、えっと、ひろひろがちょっと「?」って思った、なんかあまり納得できないような仕事をするとしたらどういうモチベーションでしますか』と尋ねた。

いつものちょっと困ったような笑顔で

『でも、やるしかないよね〜。』と言った

そう、そうなのだ。30を超えた大人だから。
やるしかない。

どんな職業にも尊敬するし、大変さはそれぞれ違うが、彼や私のような個人事業主は自分がやらなかった仕事を同じ組織の中に所属している誰かがやってくれて自分の給料が変わらないと言うわけではない。仕事をやらなければ収入もないし、収入どころか経験をさせてくれる機会や経歴を失う。自分からそれを取りに行かなければならない。同業者も相談には乗ってくれるかもしれないが時にはライバルだ。
私はひろひろがどういう気持ちでそうやって答えたのか本心はわからない。こいつ何言ってんだろうと思いながら見つけ出してくれた回答なのかもしれない。
彼ももしかしたらいろんな仕事をやっていく中で納得していない仕事もあって(これはどんな仕事をされている方にも言えることだけど)ただ30を超えてこれからまた新たなことに挑戦する勇気もなかなか難しいことをわかってくれたのかもしれない、だからこそあの『やるしかないよね』と言う言葉につながったのだと思うことにした。

ただ、この言葉を聞いた時から正直なところもしかしたら(これは声優さん誰しもかもしれないし、どんな仕事をしている人にも言えることだと思うが)私たちオタクが喜んでいる仕事が彼にとっては本当は望んでいる仕事では無いのじゃないだろうかと頭をかすめるようになった。
それから彼のことを思うにつれて変わったことがある。「あの仕事をしてほしい、この番組に出演してほしい。レギュラーとってほしい。」とさまざまに望んできたが
ラジオでの話も含め、今回の事務所の件の前くらいから気持ち悪いオタクだと思われても『推しが望んだ仕事ができる事、推しが望んだ仕事ができる事務所に移れること』をいつの間にか望むようになっていた。

毎日を淡々と過ごして新しい情報もないまま、また彼の今の状況がわからない日々を過ごすまま12月15日を迎えた。11月4日に報告があってからほぼ1ヵ月半だ。
所属事務所であるプロ・フィットから新しい事務所へ移行すると方々と他事務所へ移籍するメンバーが発表された。
私はその日の最後の納品を終えて車に戻り、車の中でTwitterを開いた瞬間だった。

正直驚きしかなかった

「この事務所に行くかなぁ」と言うような想像はもちろんした。『この事務所かな?この人と一緒になったら面白いかもな。聞いたことないような事務所だったらどうしよう。』いろいろな思いを巡らしていたのだがまずは決まって良かったというのが本音だ。冷静になって考えてみれば、彼がずっと今後の仕事としてやっていきたいジャンルを主にやっている事務所であったし、今までのお仕事に関しても引き続き継続できるだろうなぁと思う事務所だった。もちろんオーディションに受からなければ仕事にはつながらないし、いわゆる外から入ってきた(その事務所の養成所で育てられた役者ではない)のでそう簡単にオーディションを回してくれると思えない。が、その事務所に所属が決まって明るい未来が少しでも見えた事は間違いなかった。私たちオタクにとってそこに入れたから安心なわけでもないと言うのは重々承知している。だが彼の未来と彼を応援するオタクの未来が明るくなることを今後も願っている。
最後に、

プロ・フィットの皆様
ありがとうございます。プロ・フィットにいる渡辺紘だからこそ私は彼を応援できたのだと思います。

そして。。。

ケンユウオフィスの皆様
渡辺紘のオタクは渡辺紘にお金をしっかり落としますので、どうぞお仕事回してください。
どうぞこれからよろしくお願いします。

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