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解除日以降のこと①

9月15日(木)療養解除日となった。
隔離部屋からやっと出られる!
「今からトイレ使うよ」「一瞬廊下に出ます」などと、いちいち家族のグループLINEで宣言しなくても良いのだ!!

ただし、以降3日間は高齢者やハイリスク者との接触や外出は控えるようにとのことなので、引き続き義母との接触はZEROに近い行動を取ることにした。
透析へはこの日から送迎サービスが利用できるようになったので、玄関先での受け渡しは娘にそのまま甘えることにした。
「そのために今週いっぱいリモート勤務にしたんだから、気にしないで」
ありがたくて涙が出てきちゃう。ていうか、コロナに罹ってからほぼ毎日泣いてる気がする。

仕事に出る前の夫にちらっと会いに行った。
「この度は本当に迷惑かけちゃったね。ごめんなさい」
自営業の我が家にとって、この数日間の休業は死活問題となる。
取引先にも、突然のことで散々ご迷惑をかけてしまった。
気にすることはないと夫は言うが、そんな訳にはいかないことは重々分かってる。辛い。涙が溢れて来た。

義母が起きて来たようなので、そちらへも顔を出した。
「この度は散々ご不便な思いをさせてしまってごめんなさい」
「引き続き今週は〇〇(娘)がお義母さんのお世話をします」
思ったよりも不機嫌な感じではなかったものの、1週間ぶりに会う義母は、なんだかちょっと小さくなったような気がした。

それにしても、やっぱりコロナに罹ると至る所で謝ってばかりだ。
「誰も悪くないんだから」とは言われるものの、やっぱり二言目には「ごめんなさい」「迷惑かけました」って言わなければならない風潮がこの国にはまだまだあると思う。

後遺症らしきものはないと思っていたが、この感情の浮き沈みとか、ちょっとしたことで涙が流れてしまうなんていうのは、もしかしたらが療養生活においてのストレスが引き起こしているように思えてならない。
これも立派な後遺症なのではないだろうか。

キッチンへ顔を出すと、娘が朝食の用意をしていた。
彼女がいなかったら、この家は一体どうなっていただろうか。
でもそれは逆を言えば、彼女に散々負担をかけてしまっていたということでもある。
それを思い、やっぱり彼女の姿を見るなり「ごめんね」と言いながら泣いてしまった。
直接会えた嬉しさよりも、申し訳ないという気持ちの方が勝ってしまった。

息子には毎日会えていたが、生活リズムの崩れはやはり否めない。
翌日から出勤することになっていたので、いつもの時間に起きるように話をしておいた。
体内時計が家族のだれよりもしっかりしている彼は、起こしに行く前にしっかり起きて着替えていた。
これなら仕事モードへの切り替えも大丈夫だろう。少し安心した。

私のぎっくり腰がなければ、この日からはもう少しスムーズに家事を行ったり、体力づくりのための散歩も再開できていたのだろうが、相変わらず痛みは収まらず、思うような行動が取れない。

早速義母からは「庭の草取りや木の枝切りをやって欲しかったのに」とか「何か美味しいものでも買って来てもらおうと思ったのに」などと言われたが、ここで無理をしても後々に響くので、苦虫をつぶしたような顔をされたが、そこは「出来ません。ごめんなさい」と言うしかなかった。
あ、また謝ってる、私。
この10日間で一体私は何回ごめんなさいって言ったんだろう。
半年分くらいごめんなさいを言ったんじゃなかろうか。
これってやっぱり凹むよな・・・。

嬉しいはずの解除日は、何だかかえって落ち込む日となってしまった。
ダメだなこんなんじゃ。
ポジティブな私が行方不明である。

とりあえず、ぎっくり腰に効く湿布薬を調べよう。


#新型コロナウイルス感染症
#家庭内感染
#療養期間終了
#ぎっくり腰


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