見出し画像

23.今世の遠藤基信

前世では修験者として全国を自由に行脚して回ったわけですが、その性格は今世にも引き継いでいるようで、浮雲のように彷徨ったりしています。前回紹介しました前世が遠藤基信の転生の知人ですが、仮に名前を遠藤さんと呼びます。

なぜ彼を今回も登場させたかといいますと、あの脂汗事件から自分の前世が判ると、特殊な能力に目覚めました。夢で様々な事を知らされるようになったのです。

過去の事や未来の事を夢の中で教わるのです。何人かは、遠藤さんの夢に前世の姿として現れ、前世が誰であったか判りました。また、政宗公の弟の小次郎君は、当時政道様と呼んでいたというのです。それはどの史料にも書かれていませんでしたが、調べ直すとある武将の墓に刻まれていた文章の中に残されていました。しかしそれ一カ所だけなのです。その上、過去の政道様の目線で当時を見ることができ、小田原参戦の時、政宗公に小次郎君が殺されたことにしてから、どこを歩いてどこへ行ったかなどが見えて分かるのだそうです。

その話しだけでも、過去、現在、未来という時間が方向性を持って流れているという考えかたは、正しいのだろうかと、疑問に思ってしまいます。今という現在に居て、過去の時間を体験できるのですから、更に遠藤さんは夢の中で、「仙台東照宮に行って燈籠を見ておけ」と言われたそうです。私はなぜ見に行くのか尋ねると、「倒れてしまうから」と言うのです。

その仙台東照宮にある燈籠というのは、前世の遠藤基信の子孫が寄贈したものなのです。それを聞いて、「大きな地震でも来るの?」と言ったところ「そうみたい」という返事でした。その数ヶ月後、東日本大震災が起きました。遠藤さんは予言というより、夢の中で誰かに言われて伝えるメッセンジャーのようです。

あと、歴史的に重要なことを言っていました。「誰も藩なんて言ってませんよ。みんな伊達の家中と言ってます」またまたそう言われて調べて見たところ、藩という呼び方は江戸時代にできてはいたのですが、明治になってからの『廃藩置県』という制度ができてから、以前を藩付けで呼ぶようになったのです。当時は、藩という呼び方を知っていたのは一部の人だけだったようです。

私が転生を知ってから、知識とはいったい何なのだろうかと考えるようになりました。記録に残されているから真実なのだとは言えないこともあるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?