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【プレイ感想】ATRI -My Dear Moments-

アニメ化目前で少し雲行きが怪しいATRI、アニメで先入観が付く前にプレイした。
光放て!の変更はそりゃファンは不満ですよこれ。最終回とかでは使うと思うけど…。
ビジュアルノベルのアニメ化成功例がほんとに少ない、アニメ見てからやりたいと思えるアニメにしてほしいですね。
シュタインズゲートとか先が気になりすぎて放送が待てずにゲームを買って先に読んだのが懐かしい。

前半はできるだけネタバレなしで良かったことを好きなことを書きたい。めちゃくちゃいい作品だったしSteamでしょっちゅう割引してるから是非プレイしてほしい。正直割引してなくても安い。いつでもクーポンがあるようなDLsiteでも買える。

プレイ時間は13時間、ゆっくりやったからオートでも同じくらいかな。
生体アンドロイドとの恋愛、これが好きな人はやって間違いない。
そしてCG・BGMが全部綺麗。Steamで見かけて気にはなってる人沢山いると思う。自分もその口。

主人公の親友キャラがいいやつ。親友が良キャラなゲームは良ゲー。
そしてポスト・アポカリプスとまではいかないものの海面上昇によって街が沈んだりしていて現代と比べて若干衰退した世界。
完全に普及した時期~終末世界の間くらいのアンドロイドとのお話。悲壮すぎずかといって完全に穏やかな世界の話でもない。
とはいえ世界観としてはかなり優しい世界。周囲の人間があったかい。
最初からお別れの日程が提示されている。こんなの後半辛くなるのが確定してる。ここまでが導入。

限られた世界でできることをやっていこうという学校パート普通に楽しい。
前述した相棒の竜司ずっといいやつで見てて気持ちがいい。
しっかり衰退した世界での青春って感じ。

何より主人公とアトリの関係、距離感シナリオのどの段階においても大好き。
アンドロイド(作中だとヒューマノイド)とマスターなのは言わずもがな、主人公は片足が不自由なのでかなり物理的に頼る。精神安定のためにアトリに抱きついて寝るんだけどここの関係めっっっっちゃ癖。全年齢最高のとこ。添い寝好き。来世はこれになりたい(どちら側でもいい)。
深夜に不安になる気持ちというのも思うところがあって普通に羨ましくもあり、うちにも抱き枕になってくれるアンドロイドがほしすぎる。
完全に頼る側なのもあってアトリのほうが精神的に若干優位なのも好き。

体験版までの段階では不穏な要素は日付以外あんまない、あっても体験版のうちに好転している。少し匂わせても良かったのかな?でも平和に進む学校での話はとてもよかったから難しいところ。

ここからネタバレあり、体験版以降のお話。








学校で発電機を作ってからの本格的に関係性が変わっていく展開から。
初恋の人って呆然とキャサリンなのかな?って予想からのアトリ。ゲーム開始時のとこここかあ。そういうわけで先に好きになるのは主人公。そっちかあ
最初の関係の変化、主人公は恋を自覚したけどアトリは相変わらずイケイケで振り回されてるここの関係いいですね。夏生可愛いなあ。


スチル良すぎ

恋がちゃんと伝わってないあたりにヒューマノイド物の良さの片鱗がありますね。
それでも恋人って関係性に喜んで尽くそうとするアトリは可愛い。

存分にアトリの可愛らしさを見せておいてキスシーンの直後に気持ちをどん底までぶち落としてくるアトリのログ。見せたがらないわけだ…
ここで本当に数十分放心、キツすぎる。
この時点でしっかり例の涙の跡がある、アトリ~~~~~~!
この時の精神状況じゃ気づかないわこれは。
ヒューマノイドの悪いとこ(シナリオ的には良いとこでもある)全開になってきた。
夏生の目標が変わってしまったことの失望も見て取れるし、抑揚のないボイス、今までと打って変わって命令に絶対に背かない、お別れの日は機能の停止日と明言されフリーズしてたのはバッテリーだけじゃなくて反応に困って返答を演算してた。
ここ一帯を進めるのにかなり時間をかけた。約束の日付を超えても一緒にいるって言ってくれた時のわたし間違いなく夏生と同じ気持ちだったんだよ…。
それでもアトリの目的は叶えてあげたい夏生は強い。気持ちも変わらない。
大きく変わった関係性だけど恋愛感情がわからないヒューマノイドと必死になる人間、辛いけど好きなんだよね。
無感情アトリしっかり無機質な可愛さがあるのがにくい、枕を差し出してくるアトリ可愛い。
エデンでのやり取りも機械的な会話の可愛さが全開で最高でログのショックは尾を引きつつもヒューマノイド増しましで好きなシーン。
エデンに必要なのはアトリの脳だけってとこでやったなクソババア!ってとこまで夏生くんとシンクロした、夏生くんのアトリに対するスタンスずっっっと共感できる。

こっから記憶がどんどん抜け落ちていくアトリ、ログも落として思い出すことも難しくなっていく、寿命直前のアンドロイドのやつだ…。
ヒューマノイドモードのアトリも結構自我だしてくるのがなお辛い。
こっから記憶が抜け落ちていることや稼働限界が近いことを丁寧に描写されていって唸りながら進めた。その上アトリは危険かもしれないなんてことまで出てくる。
適時入ってくる一緒に寝る寝ないの話もその時の関係がすごい現れていてどこも好き。

ヤスダが出てきてからはずっとアトリに何すんだ!って怒りの気持ち、ただでさえ寿命が近いのにこんなことされたら頑丈といってもいつ死ぬかわかったもんじゃなくてヒヤヒヤした。
BADENDでもしっかり身を投げながらも泣いていたアトリ。そこで終わってくれればいいものの完全には壊れずに記憶を失い役目だけを果たそうとし続けて、全然うまくできていなくても文句を言わない夏生と夏生の後悔のなか停止するとこまでしっかり書かれる。胸が痛い、ヒューマノイドのBADENDだ…って感じ。

いい方の選択肢だと感情を自覚して進む。ヒューマノイドが感情を得るシーンは何度見てもいい。
こっからはアトリがちゃんと恋をする番。ただし最後の日は目前。
あんなにアトリから誘ってた添い寝も今度はアトリが照れてできない、可愛すぎる。アトリの愛しさがラストに向けて加速してる。

感情を得たのが寿命直前というのがずっとつきまとって前のマスターの願いとか夏生のことがようやく好きになれたのにとか記憶の欠落とかでこっちの感情もぐっちゃぐちゃ。

アトリの誕生日パーティーはゲーム内以上にプレイ前は気にしなかった公式のnewsの方に刺された形。そんなに特別な意味を持つ見出しだったとは思わないじゃん。アニメがある今年も何かしらやってくれるだろうか…

最後の添い寝も2人が可愛い、全年齢でよかった。2人の関係はこれでいい。
世界を救うって目標も改めて、1日寿命を残してエデンで眠りについて救ったら会いに来る。
ここで終わってもお話的には綺麗だったけどわたしはクリア後にエンドロールで語られるキャラクターのその後とか大好きなのでトゥルーエンドはわたしにとってはあってよかった。死ぬ前の夏生がお互いの最後の日を一緒に過ごす。物理的には難しいから世界のための研究と並行してそのため研究もしっかりしていた。すごく美しいEDだったと思います。このあたりの描写はアニメだと綺麗に映像化難しいだろうなあとも思います。


アンドロイドとの恋愛大好物なのでめちゃ楽しめました。
ATRIとは逆にアンドロイドが先に好きになったりとか、人間の方が先に寿命で死んでしまうとか、もっとアンドロイドに偏見があって主人公と一緒に偏見と戦っていくとか、マスターに先立たれていつまでも思い続けていたりとか結構どう転んでも好きです。
その中でも特に感情を自覚して気持ちに困惑したり、制御の仕方が変わらなくてべったりなのは大好物なのでATLIは見事に突き刺さりました。
不安はありつつもアニメでは好きなシーンややり取り、感情表現豊かな沢山動くアトリを楽しみにしたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。

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