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創作大賞2023年受賞者が、書くときに心がけた10個のこと!

今年も始まりましたね!創作大賞2024!
ありがたいことに去年の創作大賞で別冊文藝春秋賞を受賞させていただき、無事に書籍化デビューが決まっております!!文春文庫さまより「ナースの卯月に視えるもの」刊行されます。お読みいただけると嬉しいです。

まずは宣伝!
5月8日発売です。よろしくお願いします!!

そんな私が、去年の創作大賞でいったい何を心がけて取り組んだのか、少しですがお知らせしていきたいと思います!もちろん、これをやっていれば受賞できる、というものではありません。これをやったらいいですよ、と言うつもりもありません。ただ私が何をしたか、参考までに記録しておきます!


1 メンタルを盛り上げた!

まずはメンタルを盛り上げます!だって、年に一度のnoteの大きなコンテストです。楽しいほうがいいに決まっています。協賛メディアさまも豪華で、フォロワーさんたちも渾身の作品を投稿してくる。こんな楽しいことがあるでしょうか!毎日のように更新されていく作品たち。読むのも楽しい、書くのも楽しい、良い作品はどんどんシェアしてみんなで楽しむ!それが一番大事!と思って、お祭りみたいな気持ちで挑みました!そう、創作大賞はお祭りです!

2 商業で闘うんだろ?という覚悟を決めた!

去年の創作大賞から「スキ数も評価の基準になります」というアナウンスがあって、そのときにいっとき荒れましたよね。実際、私もそうでした。「自由なプラットフォームであるnoteも、スキ稼ぎをしている人たちの場になってしまうんだ」「結局、フォロワー集めをしている人が有利じゃないか」「スキはお金で買える」などなど、どす黒い感情に飲みこまれそうになりました。すかさずnote公式さんから「あくまで目安にすぎません」とお知らせがありましたが、本当かあ?なんて疑っていました(ごめんなさい)。
でもね、創作大賞に応募するってことは、少なからず「商業の場で書いてみたい」と思うから出すわけですよね?それって、note内の「スキ数」なんかよりもずーっと厳しい「数字」の世界で闘うことを意味していますよね。だって、出版社さんにしてみたら、売れるほうがいいに決まっています。そこで、私は覚悟を決めました。だって、商業に行きたいのなら、読まれなければ仕方がない。「どうせスキ数で足切りされるし~」なんていうのは、自分の作品が通らなかったときの言い訳になる。そうじゃない。出版社の人が「売れそうな作品」を探すのは当たり前のことなんだから、自分の作品でスキを集められなければ意味がないのです。でも、誤解してはいけないのが、「スキを集められるような作品を書くこと」とおもしろいと思う作品を書いてスキを集めること」は違う!ということ!私はここをとても意識しました!noteでスキが集められそうな作品を書くのではなく、自分でちゃんとおもしろいと思えるものを書いて、それをしっかり宣伝する。なるべく多くの人に読んでもらえるように頑張る。それが大事だと思って取り組みました!
そのあたりのことは去年記事にしています。

しかしまあ、蓋を開けてみれば、本当に「スキ数は目安にすぎない」だったんですね。中間審査を通った方や受賞した方でも、ほかの作品よりスキ数が少ない作品はありました。noteのスタッフの方の中には、お一人で1万以上の記事を読んだ方もいらっしゃるそうです。一人1万。参加数が3万くらいだったから、少なくともnoteスタッフさんたちは見てくれているんです。すごいことですよね。だから、スキ数にとらわれず、おもしろいものを書くこと、自分の信念を貫いて書くこと。それが大事な気がいたします。

3 ジャンルを熟考した!

創作大賞の応募要項はジャンルに分かれています。私は小説を投稿していますが、漫画やオールカテゴリなどさまざまなジャンルがあります。同じ小説でも、ミステリー小説、恋愛小説、お仕事小説、ファンタジー小説、漫画原作……などたくさんのジャンルに分かれています。自分はどのジャンルに当てはまるのか、しっかり考える必要がありました。小説に比べると漫画はあまり読まないので漫画原作は難しい。恋愛小説もあまり得意ではない。一番好きなのはミステリー小説だけれど、がっつり本格で勝負できるほどは書けない。迷った末に、お仕事小説の中にミステリー要素を組み込むことにしました。私は看護師をしていたのでお仕事ものなら病院や老人ホームを舞台にすると書きやすいです。そこにミステリー要素を組み込んで、お仕事ミステリーが書けたら楽しい!と思いました。看護や介護の現場を舞台にすれば、書きたいことは自分の中にいくらでも溢れてきます。自分にあうジャンルをよく考えるのは大事!だと思います。

4 協賛メディアがほしいものを調べた!

協賛メディアの方々が、どんな作品をほしいと思っているのか、または今までどんな作品を売り出してきているのか、調べました。それは、カテゴリーエラーを防ぐためです。ほかの公募でもそうですが、例えばガチガチのミステリー賞に恋愛小説を応募しても、どんなにおもしろい作品でも通りません。ほしがっている作品と自分の書く作品とが一番近そうな協賛メディアが関わっているジャンルに絞ることにしました。私はラノベっぽい作品は書けないので、ラノベをほしがっているメディアではたぶん通りません。そういう、ジャンルと自分の相性みたいなものを調べることも大事だと思いました!でも、あくまでも自分の書きたいものがどこに当てはまるか、ということです。「こういうのがほしいんでしょ?」という感覚で寄せて書いてもおもしろくなるとは私は思いませんでした。だから、どこかの協賛メディアに寄せるのではなく、あくまで傾向を知ったうえで、自分と相性の良さそうなところを探す、ということです。自分の情熱を、魂を、渾身の作品を受け止めてくれそうなところはどこだ!! とよくよく探してみましょう!

5 絶対に一作品は完成させた!

ジャンルを決めたらさっそく書きます。書かなければ投稿できませんし、投稿しなければ受賞はしません。当たり前ですが、ひとつの作品を完結させて投稿するのはけっこう大変なことです。でも、投稿しなければ絶対に受賞はしないんです。どんなに倍率が高くても、投稿さえすれば可能性はあります。「期限内に終わらなくて出せなかった」ということだけは避けたい、と思い、かなり序盤から飛ばして書きました!結果、新作を三作品書いて投稿し、三作品とも中間審査に残ることができました。あくまで私は、書く速度と完成度は関係なかったということです。勢いで飛ばして書いても、残るときは残ります。とにかく完成させて出す!それが大事かと思います。

6 noteが主催するイベントは積極的に視聴した!

創作大賞にあたって、たくさんのイベントが主催されました。YouTubeの配信やX(旧Twitter)でのスペースなどありましたが、なるべく視聴しました。特に自分が興味のあるレーベルが関わっているイベントは必ず視聴しました。それがとにかくおもしろい!とても勉強になりましたし、貴重な経験でした。創作大賞に出さない人でも視聴して損はないイベントばかりだったと思います。特に、私はお仕事ミステリーを書こうと思っていたので、別冊文藝春秋賞さんのイベント(下記記事)はものすごいメモをとりながら視聴しました。その中で学んだことは作品を書くうえで意識できたと思っています。(どの程度反映できたかどうかはわかりませんが、意識するのとしないのとでは違ったと思っています!)

そして今年はなんと自分がイベントをする側に!びっくりです。大変光栄で、頑張りますので、ぜひご視聴いただけると嬉しいです!
↓↓5月6日です!↓↓

↓去年のこちら、新川帆立さんの配信は、本当に勉強になりました。アーカイブあるので、今年応募する方にもおすすめです!!


7 あらすじにこだわった!

創作大賞の応募数はとんでもない数です。最終的に募集要項を満たしていた作品は3万何千ということでしたが、単純にハッシュタグだけで検索すると当時は7万件以上の記事がヒットしました。そんな中でどうやって自分の作品を読んでもらうか。しかも、最低文字数が2万字です。数分で読めるショートショートとはわけが違います。2万字の作品を読んでもらいはじめるために、まずはあらすじです!創作大賞のあらすじは、梗概と違って結末まで書かなくていいものでした。そうなれば、読みたくなるあらすじを書いて読み始める第一歩を確実に捕まえる!その必要がありました。キャッチーで、先が知りたくなり、それでいて作品と大きく乖離していないあらすじを練りました。作品と乖離してしまっていたら「たんなる煽り」「次の作品もきっとおもしろいのはあらすじだけ」と思われてしまいます。いい塩梅の煽り具合で、ひきつけなければなりません。難しかったですが、「あらすじがうまい」と何人かのフォロワーさんに褒めていただいたので、頑張ってよかったです。

8 ちょうど気になるところで「つづく」にした!

これは投稿の際に意識したことでした。やっぱり、この先どうなるんだろう?という気持ちは読書の醍醐味じゃないですか。そんなところで終わったら続きを読まずにいられないじゃん!みたいな、引きのある場所で次へつづく、というベタだけれど効果のある方法で投稿しました。ありがたいことに、読了率は良かったと思います。「つづきが気になる!」と言っていただくことも多くあり、これもありがたかったです!受賞作は連作短編だったので、引きのあるところで「つづく」にはなりませんでしたが、完全な一話完結ではなく、登場人物たちの今後を読みたいと思ってもらえるような作品にできていたようで、嬉しかったです。

9 書いた作品をたくさん宣伝した!

次は宣伝です。一番有効なのは、X(Twitter)へのシェアかと思います。毎日無意識にXを開く、という方、いらっしゃるんじゃないですか?隙間時間に何気なくX見ちゃう、心当たりありませんか?そんなときに、Xにシェアしておくと誰か一人でも多くの人の目に触れるかもしれません。私は、ただシェアするだけじゃなく「何話目更新しました!」や「二話目、半日で20スキいただいています!一話目にご満足いただけた証拠でしょうか!ありがとうございます!」という感じで、見た人がちょっと気になるような言葉を添えてシェアしました!おもしろい作品でも誰にも読んでもらえなければ意味がありません。なるべくたくさんの人に届けたい!と言う気持ちで、宣伝を頑張りました。書き終えてからも「あらすじだけでも読んでみて!!」としつこいほどに宣伝しました。シェアするだけなら、ただですからね。

10 ほかの人の作品をたくさん読んだ!

創作大賞の応募期間にはたくさんの方たちが渾身の作品を投稿します。もともとフォローしていた方だけに限らず、私はそれまで交流のなかった人たちの作品を積極的に読みに行きました。特に、自分とジャンルが重なっている方の作品を読みました。ライバルでもあり、同志でもある人たちの作品です。それが、めちゃくちゃおもしろいし、めちゃくちゃ勉強になります!普通のクローズの公募なら、誰がどんな作品を応募したのか読む機会はありません。でも、先に読めるのがネット公募の良いところでしょう!たくさん読んで、たくさんシェアしました。創作大賞感想の記事もたくさん書きました。それで、ベストレビュワー賞もいただきました。最初に書きましたが、創作大賞はお祭りです!たくさん書いてたくさん読んで、その感想もたくさん書く!創作に関わるすべての時間が楽しい!私にとっては最高の時間でした!

おわりに


正直、応募した当時は、私自身受賞できると思っていませんでした。もちろん受賞したくて応募しましたが、まさか!でした。一生の夢であった「小説の書籍化」が叶ったのです!!noteって、めちゃくちゃ夢があります!今から書こうとしているお一人お一人にそのチャンスがあるのです!これってすごいことですよね!

私が心がけた10個、これをやったからといって受賞できるわけでもないですし、有益なハウツーでもありません。ただ私が何をやって、どういう心がけで、どういう意識で創作大賞に参加していたか、というだけの記事です。ここまでお読みいただき、ありがとうございます。創作大賞は、楽しんだもん勝ち!だと思っています。今年の創作大賞も盛り上がりますように!!そしてみさなまに、良い結果が出ますように!!


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